空京

校長室

帰ってきた絆

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帰ってきた絆

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突撃! イーダフェルト2号内部! 4

「ナノダーシネー」
「ナノダーコロスー」

物騒な発言をしながらポムクルさんたちが、
ゆる族型起動歩兵で襲い掛かってくる。

「ええぃ、なのだーなのだーとるっせぇんだよ!!」

経堂 倫太郎(きょうどう・りんたろう)は、ポムクルさんに毒づきながら、
ライトニングウェポンでゆる族型起動歩兵を攻撃する。

「しかも年末のいそがしいときに大挙してやってきやがって!
少しは黙ってろ!」
倫太郎が本気で【シュヴァルツ】【ヴァイス】を操り、
ゆる族型起動歩兵を容赦なく破壊していく。

一方、ウィリアム・チャロナー(うぃりあむ・ちゃろなー)の設置した罠でも、
ゆる族型起動歩兵が無力化されていた。

「ナノダーコロスー……」
ゆる族型起動歩兵からはい出してきたポムクルさんを見て、
ウィリアムは首をかしげる。

「しかし、ポムクルさんの身体は本当に興味深いですな。
もっときちんと働かせて経済的な効果をあげさせれば、
……いやいや」
「ナ、ナノダー!?」
「大丈夫、何もしませんよ。
ただ、少し、動かなくなっていただければ」
「ナノダー!? ギャー!?」

ウィリアムにつかまり、ポムクルさんが悲鳴を上げる。

「ナノダージャマスルナナノダー」
「ナノダーハワイニイクノダー」

「ええい、なのだー、なのだー、とうるさいなのだ!
……ってうつったじゃないか!
おのれー!
ウィリアムに売り飛ばさせるぞ!」
「いやですね。そんなことしないと言っているではないですか」

ゆる族型起動歩兵が煙を上げる中、
吠える倫太郎に、ウィリアムが肩をすくめてみせる。



「……なんつーか…
俺は年末年始位フレイとゆっくり過ごしてぇっつーのに
これ以上厭な予感は勘弁願いてぇっつの
夫婦水入らずの為にも
さっさと片付けるぞ?」
ベルク・ウェルナート(べるく・うぇるなーと)は、
結婚したばかりのフレンディス・ティラ(ふれんでぃす・てぃら)との年末の時間を破壊され、
ポムクルさんを本気で倒しにかかっていた。
もちろん、フレンディスも。

「宴会……私も皆様方のように宴会たる行事に参戦し
存分に飲み食いしたかったのですが……。
マスター、ぽむくるさんを全滅させれば、
美味しいご飯が食べられるのですよね?」
「ああ、もちろんだ。
……って、宴会だと夫婦水入らずじゃないが、
それはこの際、もういいか。
存分にやっていいぞ、フレイ」

「はい!
承知仕りました!
ポムクルさん達を今すぐ殲滅して御覧に入れます!」

「ナノダー!?」
フレンディスは、首輪を外した巨大わんこのごとく、
ゆる族型起動歩兵の群れに突っ込んでいった。

一閃。

爆炎が、イーダフェルト2号内部に充満した。

「もっと新婚夫婦に対する配慮をしやがれー!」
普段はツッコミに回るベルクも、
今回ばかりはポムクルさんへの怒りで、全力で攻撃をしていた。

「ナ、ナノダーコロスー!」
ゆる族型起動歩兵は、隊列を整えて、再度、契約者たちに迫ってくる。

「いいだろう。
パワードスーツを一番うまく使えるのが誰か教えてやる!
俺たちはいつだってPSで戦ってきたんだ。
これの扱いじゃ誰にだって負ける気はしないぜ?
白河。行くぞ!
教導団のパワードスーツコンビの実力ってやつを見せてやろうぜ!」
三船 敬一(みふね・けいいち)の宣言に、
パートナーの白河 淋(しらかわ・りん)が慌てる。

「パワードスーツコンビ……え!?
私も入ってるんですか?」
「当然だ。俺達は史上最強のパワードスーツコンビ!
にわかのゆる族型起動歩兵どもに、
差を見せつけてやろうじゃないか!」
「は、はい!
三船さんのフォローはいつもどおり任せてください!」
淋はいつもながらのパートナーの背中を見つめうなずく。

自動小銃【ハルバード】を構え、
ゆる族型起動歩兵の群れの中央に、敬一が突撃する。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」

「三船さん……ううん。敬一さん、後ろは任せて下さい。
大丈夫、私は貴方のパートナーです。
貴方が突っ走るんなら私は必ずついていきますよ」

淋が、パートナーの後を追いつつ、「あ」とつぶやく。
(……どさくさ紛れに
名前で呼んでしまいました)
「どうした、何か言ったか!?」
「な、なんでもありませーん!」
ごまかすように、淋が荷電粒子銃を連射する。

「ナノダーギャー!?」

「よし、よくやった、白河!
さすが俺のパートナーだな!」
「はいっ!」
パワードマスク越しであったが、
敬一と淋は笑顔を交わした。

「敵の外見に惑わされないメンタルトレーニングは十分であります。
これまで、どんな敵が相手でも、戦ってきたであります!
それが、軍人としての務めであります!」
大熊 丈二(おおぐま・じょうじ)が、
ザリス・スレイヤー(銃剣銃士)として、
パートナーのヒルダ・ノーライフ(ひるだ・のーらいふ)とともに、
銃剣銃でゆる族型起動歩兵を銃撃する。

「ヒルダも記念写真を撮ったのよ!
今日と同じ格好でね!」
ヒルダが、ゆる族型起動歩兵を相手に叫ぶ。

「それに、この戦いを乗り切れば、
来年の大晦日は晴れて丈二と結婚できるはずなのよ!」
「それは死亡フラグでありますか?」
「何言ってるの!
フラグをあえて立てることで、へし折るのが最近の定番なのよ!」

「ナノダーナニイッテル!?」

「よし、ポムクルさんたちが混乱しているであります!」
「見なさい、これがヒルダの話術よ!」

銃剣銃を構え、
丈二とヒルダは、バーストダッシュで、
動きを止めたゆる族型起動歩兵に突撃する。
やわらかい外装を突き破って、ゆる族型起動歩兵は爆炎に包まれた。


一方、及川 翠(おいかわ・みどり)は。
接近するイーダフェルト2号を見るなり、喜び勇んでやってきた。

「イーダフェルトさんの2号さんらしいの。
2号さんなの。
今までのが1号さんらしいの。
つまり……あたらしいイーダフェルトさんが私を待ってるの〜!」

パートナーのミリア・アンドレッティ(みりあ・あんどれってぃ)は、
あきれつつも、保護者としてやってきたのだが。

「も、もふもふ!?」
ミリアは、ゆる族型起動歩兵を見て、目の色が変わる。

「ナノダーコロスー」
「きゃあ、物騒だけどかわいい!
もふもふは何を言ってもかわいいものね。
もふもふこそが正義よ!」

「ナ、ナノダー!?」
ミリアが、ゆる族型起動歩兵に抱き付いて、動きを止める。

翠は、2体のデヘペロジュニアをお供に、
銃型HC弐式・Nで、艦内のマッピングに勤しんでいたが。

「あっちに新種のゆる族さんがいるのー!」
翠が、デヘペロジュニアたちと一緒に、
ゆる族型起動歩兵に迫っていく。

「ナ、ナノダー、ナンナノダー!?」
「面白いのー!」
「うふふふかわいいわ、かわいいわ、もふもふ」
「ナノダーギャー!?」

結果的に、ゆる族型起動歩兵の内部で、
ポムクルさんは
もふもふされながらマッピングされつつ、
デヘペロジュニアに迫られるという状況にあい、
オーバーヒートして戦闘不能になっていた。


「そうか、ああいう手もあるのか。
……って!
そんな場合じゃない」
セルマ・アリス(せるま・ありす)も、
自分もゆる族型起動歩兵をもふもふしたい衝動に襲われたが、すぐに正気に戻った。

「くっ!
ゆる族型の歩兵とか卑怯くさい!
でも、少しでも被害をなく止めないと!」


「うん、今のうちにワタシはやっちゃうね〜」
ゆる族のミリィ・アメアラ(みりぃ・あめあら)は、
パートナーの準備が、物理的にも精神的にも整うまで、ゆる族型起動歩兵を相手取る。

「というわけで、傭兵団さん!
一気にやっつけて!」
ミリィはかわいい顔をして、ドッグズ・オブ・ウォーで傭兵団を率いていた。

「ナノダー!? ハンソクナノダー」
「外見は関係ないのがこの世界なんだよ!」
ミリィは、味方の作ってくれた戦線に、傭兵団を突撃させる。

「ナノダー!」

ミリィの傭兵団に蹂躙されるゆる族型起動歩兵たちであった。

「しかたない。
もうやるしかないね!」
(少しでも被害を少なくしなきゃ!)

セルマは、レギオン・オブ・ドラゴンを使い、
ゆる族型起動歩兵が密集した場所に突っ込んでいく

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」

セルマの龍のごとき咆哮とともに、
ゆる族型起動歩兵は、吹っ飛ばされていく。

「きゃあああああ、
ここにもかわいい子が!」
「って、今は戦闘中だよ〜」
ミリアはゆる族のミリィにも抱き付いていた。

「傭兵団か。
助力ありがたいが、おいしいところは持っていかせないぞ!
パワードスーツコンビの意地を見せてやる!」
「はい、け、敬一さん!」
「自分たちも軍人の責務を果たすであります!」
「混乱していてこそ、ヒルダたちの有利な戦場よ!」

敬一と淋、
丈二とヒルダも軍人として傭兵団に負けないよう戦う。

かくして、数の暴力を誇っていたゆる族型起動歩兵も、
だんだんと追い詰められていっていた。