リアクション
「さーて、ホーテイ義賊団の最初の仕事は大成功! いいスタートさね」
新しい小型飛空艇に乗ったホーティが風を感じながら、やり遂げた顔でそう言う。
「いやぁ、俺たちの船。一時はどうなるかと思ったけど、あの美羽たちが新品のコイツを見つけてきてくれて、助かりましたねぇ」
ガダガタもガクガクもしない素敵な飛空艇の乗り心地に安堵するバルクが隣に。
「いろいろ、あった」
いつも通りの無口を取り戻したルニはバルクの隣に。
全てが終わった今、ホーティ義賊団は自分たちの道へと戻ろうとしていた。
「でもいいんですかい? ベルネッサやフリューネ、あいつらに何の挨拶もなしできちまって」
「いいんだよ。あたしちゃ義賊だ。本来、あいつらとは相容れぬ存在さ」
少しだけ、残念そうにするホーティだったがすぐに不敵に笑う。
「まっ! 義賊やってりゃそのうち会うこともあるだろうさ。敵か味方かは知らないけど、さっ!」
いきなり立ち上がったホーティ。その行動に、いつも通りバルクが慌てる、いつもの光景。
「あ、姐さん! いきなり立ち上がったら危な」
「また、会えると、いい」
バルクの言葉を遮り、ルニがホーティを見てそう言った。
その傍らにはガーノからもらった歴戦の斧がある。
「……そうだね。そうかも、しれないね」
「姐さん?」
「……さあ! 悪いことして稼ぎまくってる悪党から、じゃんじゃん! お宝を頂きにいくよ! おーっほっほっほ!」
小型飛空艇の先端に足をかけ、ホーティが空に向かって高笑う。
「……ああ、もうばんばん奪っちまいましょう!」
「ざっくざく」
バルクとルニもホーティの声に続く。ただ、二人は忘れないだろう。
ホーティの頬に、一筋の涙が伝っていたことを。
ホーティ義賊団は、ここから始まるのだ。
「ってうわあああああ!? いきなりエンジンの調子があああ!? 姐さん、座って座って!!」
「おーっほっほっほっほっほ!」
「……お約束」
……始まるったら、始まるのだ!
Complete
■夜光ヤナギ
シナリオにご参加くださった皆さま、お疲れ様でした。夜光ヤナギです。
【裂空の弾丸】シリーズ最終回、いかがだったでしょうか?
結果的には大変楽しんで書かせていただいたシリーズだったと思います。
皆さんのおかげで生まれた設定もあり、少しずつ歩んでいった作品でした。
これがまたクリエイティブRPGの醍醐味ですね。
さて、お別れの前に一つだけ注記を。
今回、天空城で作られたという描写がされている方もいますが、それによって今後のシナリオで判定上有利になることはありません。
ご了承ください。
それでは、またお会いできるときまで。
ご参加ありがとうございました。
■流月和人
実はこのリアクションは全て、夜光さんが書いていたんです!
な、なんだってー!
はい、隠しキャラ兼MSの流月和人と申します。
僭越ながらホーティ義賊団パートと共通パートの一部を担当させて頂きました。
ファナティックに続きアダムも倒れ、無転砲もなくなりバルクのいいところはなく……。
無事に終わったかのように思えます。
それも全て、尽力したベルネッサ及び参加して頂いた皆様の力があったからこそだと、
ホーティ義賊団と共に感じております。
「あんたら、なかなかよかったよ! どうだい? 義賊団に入らないかい?」
「いや、次はほんと! ほんとに本気だすから!」
「ありがとう」
ホーティ義賊団からもコメント届いていたのでこの場で発表させて頂きました。
今回のシナリオ、ひいては「裂空の弾丸」シリーズにご参加いただき、
心から御礼申し上げます。ありがとうございました。