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リアクション
敵小隊のヴァラヌスを一斉攻撃し、ダメージを負わせた後。
レイに乗ったルカルカは仲間と共に、敵機に近づく。
「動きからして、北側のヴァラヌスが隊長機だ」
サブパイロットのダリル・ガイザック(だりる・がいざっく)が冷静に分析する。
「まずはあの機体を撃つよ!」
ルカルカは仲間に集中攻撃の号令を入れる。
「了解。外しません……!」
セレーネ・ヘプトゥスのメインパイロト、エシク・ジョーザは、ライフルで、目標の胸部に狙いをつけていく。
「第七龍騎士団……今度こそ壊滅させるわよ」
サブパイロットのローザマリアがイコンを操縦し、更に狙いやすい位置へと移動。
「撃て!」
ルカルカの号令後、レイ、ツヴァイ、セレーネによる一斉射撃。
ヴァラヌスは盾で防ごうとしたが、盾は吹き飛び、機体は大破。
突如現れた敵機体に、帝国側の態勢が狂う。更に隊長機を失ったことで、混乱していく。
「とはいえ、倒したのは一小隊のイコン一機にすぎん。直ぐに反撃がくるぞ」
グロリアーナ・ライザ・ブーリン・テューダー(ぐろりあーならいざ・ぶーりんてゅーだー)は、フレアライダーで空を飛んでいた。
「数が多いですね。1機ずつ、確実に倒しましょう」
上杉 菊(うえすぎ・きく)もまた、小型飛空艇ヴォルケーノで飛んでいた。
グロリアーナと別れると、菊は敵の後方へ飛んでいく。
「妾を撃ち落とせるか!?」
グロリアーナは敵の遠距離攻撃を躱しながら、接近していく。
そして、飛び回って注意を引いておく。
「次のターゲット確認。撃ちます!」
セレーネがライフルを発射。
合わせてイコン隊の一斉攻撃により、もう1機、隊長機と思われる機体を破壊した。
数で勝る帝国側も勿論、黙ってはいない。
「っ、戦闘機じゃないからな。躱しきれんか……!」
グロリアーナに、キャノン砲が飛んでくる。
高速で飛び回っているため、直撃は避けたが、空気の振動により機体は激しく揺れる。
集中攻撃を受ければひとたまりもない。
「動きを止めさせていただきます」
その間に、後方に回り込んでいた菊が対イコン用爆弾弓を発射。更にサイコキネシスでコントロール、イコン1機の足を破壊する。
即座にイコン隊が銃撃、爆破。
「来るぞ……くっ」
攻撃を受けたグロリアーナは、一旦味方側に降りることに。
飛兵の一部、そして中隊長から指示が出たらしく、敵イコン小隊も体制を立て直し、増援部隊の方へと迫ってくる。
「こちらに降りてください」
グロリアが、グロリアーナを自分達の方へと誘う。
グロリアとパートナーのレイラ、アンジェリカ、テオドラはパワードスーツを纏い、挑んでいた。
「大丈夫だ。軽く整備したらまたすぐ、出る」
グロリアーナはフレアライダーをとめて、損傷を確認する。……動力部に異常はないようだ。
「怪我はない?」
アンジェリカは心底案じながら、グロリアーナの手当をしていく。
「直撃を受けたら、終わりよ? ホント、気を付けて」
「ああ、大丈夫だ」
幸い、怪我というほどの傷はなかった。
「ワイバーンが来ます!」
「ここで食い止めんとな」
グロリアとテオドラが武器を構える。
「……いかせ、ません……」
グロリアの後ろ。だけれど、アンジェリカ達を背に庇いながらレイラも武器を構えた。
「食い止めます!」
グロリアはシャープシューターでワイバーンの腹を狙い撃った。同時に放ったテオドラのパワードレーザーもワイバーンの体に直撃した。
「従龍騎士か」
体勢を崩したワイバーンに、グロリアーナが奈落の鉄鎖。
「……!」
レイラは乱撃ソニックブレードで攻撃。
「仕舞だ」
落ちてきたワイバーンと騎乗していた従龍騎士に、グロリアーナが剣を叩き込み、倒した。
『完全にシャンバラ側が劣勢だ。もうちっと増援はあるって話だが、それで追いやれんのかというと……厳しいんじゃねぇか? ま、やれるところまでやらねーとな』
ルカルカの携帯電話に、上空を飛び、全体を監視しているカルキノス・シュトロエンデ(かるきのす・しゅとろえんで)からそんな連絡が入る。
梅琳にも伝えておいてとルカルカは答えた後、迫りくる敵機との戦闘に集中する。
「次は中隊長機を狙う。連携に乱れが出た今がチャンスだ」
ダリルがモニターに中隊長機と思われるイコンを映し出す。
「了解。その前にもう少し周りを開けてもらわないと。えっと、めいりんいける!?」
ルカルカが通信機に向かい言う。
「ええ! あのワイバーンに、全力集中ー!」
小型飛空艇ヴォルケーノに乗ったマリーアがワイバーンを操る従龍騎士の前に出る。
「あたしが指揮官のり・めいりんよ! かかってきなさい!」
容姿が知られている可能性があるのでウィグもつけて、胸に沢山詰め物もいれて、簡単な変装をしてある。
マーリアの指示に従う振りをして、イコン部隊がワイバーンに攻撃をしていく。
攻撃を受けながら、従龍騎士が向う先は……やはり、マーリアだった。
繰り出される槍を、マーリアは辛うじてスウェー受け流し、クレセントアックスでチェインスマイト。
(あ、これめいりんらしくないかも?)
ちらりとそんなことを考えたが、戦法まで真似ている余裕はない。
「ええーい、迅雷斬!!」
電撃が周囲に飛ぶ。
従龍騎士達はガードに努め、あまりダメージを受けない。
「うわっ。結構やるのね……」
「真正面から戦ってるからな」
ブラックコートを纏い、更に隠れ身で姿を消してひっそりと同乗していたランス・ロシェ(らんす・ろしぇ)が跳び、勇士の薬の力も借りて強烈な一撃を鉄甲を嵌めた手で繰り出す。
攻撃を受けた従龍騎士がワイバーンの手綱を離す。
「きわめて劣勢……。ですが、まだにございます。御味方が苦境なれば、それは敵とて同じこと……!」
同じく空を飛んでいた菊がイコン用爆弾弓でワイバーンの翼の付け根を狙う。
「眠っていてください……!」
弾き飛ばされた従龍騎士をグロリア達歩兵が。
「撃ち落とす!」
ワイバーンを、ルカルカ達イコン部隊が仕留めた。
「これで……指揮官機、狙える!」
「ルカ、合図を」
ダリルが指揮官機に照準を合わせる。
ルカルカの合図を受け、仲間と共にスナイプを用いた+6カノンを発射。撃破する。
「要塞を落とさせる訳にはいかない、全力をもって戦い抜く!!」
武者鎧 『鉄の龍神』(むしゃよろい・くろがねのりゅうじん)と共に、龍皇一式に搭乗した龍雷連隊の松平 岩造(まつだいら・がんぞう)は、仲間の佐野 和輝(さの・かずき)とスノー・クライム(すのー・くらいむ)が乗ったクェイルと、反対側の側面から遊撃部隊として敵軍に攻撃を仕掛ける。
こちら側には、飛竜が多い。
「行くぞ!」
岩造は、小型飛行ユニットで飛び立つ。
「俺らは援護をさせてもらう。そう強い機体じゃないんでな」
和輝はその場に留まり、要塞にいる仲間と連絡を取り合いながら敵の只中に飛び立った岩造の援護に徹する。
「ワイバーンを狙う。操縦を頼む」
「任せておけ、左前方のワイバーンに向おうぞ」
岩造は龍神に通信とサポート操縦を任せ、まずはハンドガンで攻撃。弾はワイバーンの翼を掠め、ワイバーンは体勢を崩す。
「ゆくぞ!」
龍皇一式はワイバーンに急接近。
「斬る!」
岩造は斬龍刀を振りおろし、ワイバーンの翼を斬り落とした。
背にのる従龍騎士と共に、そのワイバーンは地上に落ちていく。
「気をつけろ、囲まれるぞ!」
和輝は後方から、アサルトライフルで援護。
岩造らが乗る龍皇一式に近づくワイバーンを牽制する。
「っと、龍騎士の射程内に入ると結構面倒か」
従龍騎士の遠距離攻撃程度なら、和輝のクェイルでも防げるが、龍騎士が相手では、無事で済むとは言い切れない。
「あまり無茶はしないで。怪我をしたら、悲しむ人がいる」
スノーは和輝のサポートをしながら言う。
彼が傷ついたら、悲しむ人がいる。
そして……自分も、彼が傷つき苦しむ姿を見たくはなかった。
「わかってる、俺は敵とは距離を置いた、遠距離からの攻撃に徹するさ。……っと、さすがに危険だな」
飛兵を指揮していた龍騎士が1体、そして別の小隊も龍皇一式を落とすべく、近づいてくる。
「援護、頼む……」
和輝は更に後方にいるパートナーのアニス・パラス(あにす・ぱらす)に、精神感応で呼びかける。
『了解、いくよっ』
元気な声が頭に響いてきた。
直後、後方の砲撃部隊から放たれたミサイルが、龍皇一式に迫る飛兵に降り注いでいく。
和輝は、アニスに出来るだけイコン部隊から離れた位置に、落とすよう攻撃を仕掛けてほしいと頼む。
『うん、頼んでみるね』
アニスからそう返事が返ってきた後で、ミサイルの軌道が変わっていく。
砲撃部隊のミサイルの雨の影響で、飛兵は敵イコン部隊から離れる。
「よし、あのドラゴンを狙う」
小隊の隊長と思われる龍騎士に向かい、和輝は狙いを定めていき、アニスとテレパシーで合図を取り合う。
「こちらにはこさせません……!」
アサルトライフルの発射はスノーが行った。
攻撃を受けたドラゴンが地上へと落ちていく。
龍騎士は手綱を離して、槍を龍皇一式と投げる。
そして、機械の翼を広げて地上へと降りようとする。
「む、チャンスのようじゃのぉ、岩造。砲撃準備も整っておるぞ」
龍神が通信内容を伝え、イコンを龍騎士へと走らせる。
「総攻撃だ! 撃て」
岩造はそう命じながら、落ちる龍騎士に斬龍刀を叩き込んだ。
直後に、砲撃部隊、和輝のアサルトライフルの総攻撃により、負傷していたドラゴンと取り巻いていたワイバーンが一掃された。
「私達は、飛竜を失った騎士を倒します」
「従龍騎士ならば、わしらでも倒せないことはないでござる」
岩造のパートナーのフェイト・シュタール(ふぇいと・しゅたーる)と、武蔵坊 弁慶(むさしぼう・べんけい)は、歩兵として味方の援護を行っていた。
フェイトは弾幕援護で味方を援護し、機晶スナイパーライフルでワイバーンを攻撃していく。
砲撃部隊の誘導により、逸れたワイバーンを狙い撃ち、降下してきたところに、弁慶が走り込む。
ゴールドマトックで、破邪の刃。ワイバーンと騎乗する従龍騎士にダメージを与える。
従龍騎士はすぐに攻撃に転じ、槍を弁慶に繰り出す。
「くぅっ」
弁慶は女王の楯で受けるも、盾の上を滑った矛先が、弁慶の腕を軽く傷つけていた。
「いきます。離れてください!」
フェイトが叫んだ途端、弁慶は後方へと跳ぶ。
次の瞬間に、フェイトは機晶爆弾を投げつける。
爆風でワイバーンから落ちた従龍騎士に、再び弁慶が飛びついてゴールドマトックを振り下ろして倒す。
「次は、あちらの敵を! 1人ずつ確実に倒します」
砲撃部隊の攻撃を受け、傷ついたワイバーンの姿がある。ワイバーンから飛び降りて、地上に従龍騎士が降り立った。
2人で挑めば倒せそうな相手だった。
「砲撃部隊の攻撃が届く範囲から出ないように注意していきましょう」
「無論、気を付けるでござるよ」
フェイトと弁慶は仲間から決して離れず、状況を確かめながら慎重に敵を1人ずつ討っていく。
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