リアクション
準々決勝戦組み合わせ グレイゴーストII vs 欠場 ネフィリム三姉妹 vs メイクリヒカイト‐Bst キング・王・ゲブー喪悲漢 vs 欠場 バルムング vs 欠場 『さあ、いよいよ第4回戦、準々決勝です。 しかし、対戦表を御覧ください。 なんと、成立している試合が一つだけです。 それだけ3回戦が激闘だったことをうかがわせます。 はたして、唯一のイコン以外の参加者となってしまったネフィリム三姉妹、ベストフォーにまで勝ち進むことができるのでしょうか。必見です!』 第1試合 『第1回戦は、グレイゴーストIIの不戦勝となっております』 第2試合 『さあ、注目の第2試合です。 イーブンサイド、ネフィリム三姉妹! オッドサイド、十七夜リオ、フェルクレールト・フリューゲル、メイクリヒカイト‐Bst!』 『――相手がパワードスーツだからと言って、手を抜いちゃ失礼だよ。全力全開で行くよー』 十七夜リオが、フェルクレールト・フリューゲルに告げた。 『――了解。行くよ、リヒカイト……』 フェルクレールト・フリューゲルがメイクリヒカイト‐Bstを発進させた。視界が開け、ツァンダの町並みが広がる。 蒼空学園校庭の中央にパワードスーツ輸送車両が止まっていた。そのコンテナの上部が開き、青、緑、赤のネフィリム三姉妹が飛び出してくる。 「よーし、敵がきたぞー。馬鹿っ正直に直進中だ。これは、今こそ必殺技の見せどきじゃないのか?」 パワードスーツ輸送車両のダッシュボード上に足を投げ出した湯上凶司が、ネフィリム三姉妹に告げた。 「あれなら、あたるかなあ?」 エクス・ネフィリムが、姉たちの方を見た。 「あれやってみる?」 ディミーア・ネフィリムが、セラフ・ネフィリムに聞いてみる。 「そうねえ、試してみましょうかあ」 セラフ・ネフィリムの指示で、三姉妹が密集隊形を取った。それぞれのロケットランチャーによる同時集中攻撃で、イコンの装甲を抜こうというのだ。 パワードスーツだということでなめているのか、メイクリヒカイト‐Bstはビームサーベルを抜いたまま防御行動も回避行動も取らずに一直線に突っ込んでくる。 「一斉砲撃よお!」 「アタック!」 「シュート!」 「ファイアー!」 息が合っているんだか合っていないんだか、三姉妹が一斉にロケット弾を発射した。 だが、その瞬間メイクリヒカイト‐Bstの腰についているビームウイングが大きく角度を変え、二機のブースターのベクタード・スラストによって、一瞬にしてメイクリヒカイト‐Bstが大きく上昇した。追尾能力のないロケット弾では当然それを追いきれない。それどころか、メイクリヒカイト‐Bstの背後から突如現れたミサイル群が押しつつむようにしてネフィリム三姉妹に降り注いだ。 「きゃあ!」 避ける方向もない。ロックオンしたミサイルに確実に撃ち落とされて、ネフィリム三姉妹が色とりどりの爆炎となって吹き飛んだ。 「あちゃー、いいとこまで来たんだけど。やっぱりまぐれかあ。それにしても、一撃とは……」 唖然としつつも、予想のうちとのほほんとしていた湯上凶司であったが、メイクリヒカイト‐Bstがこちらへと急接近してきているのに気づいて焦った。 『ええっと、詰みっていうことで降参したいんですけど……ダメ?』 答えの代わりに、ビームサーベルがさくっとパワードスーツ輸送車両のコックピットを貫いた。 ★ ★ ★ 『勝者、メイクリヒカイト‐Bstです!』 ★ ★ ★ 「はははは、死ぬかと思ったぜ」 「い、生きてる……生きてるよぉ」 「死んでないよね、死んでないよね?」 「はぁ〜、これでいつ戦死本番がきても大丈夫――って感じぃ?」 さすがに本物の恐怖を味わった湯上凶司とネフィリム三姉妹が、背中を合わせてへたり込んでいた。 ★ ★ ★ 「まっ、勝って当然なんだから、負けられなかったわよね」 「同意……」 フェルクレールト・フリューゲルが、静かに十七夜リオにうなずいた。 第3試合 『第3試合は、キング・王・ゲブー喪悲漢の不戦勝となっております』 第4試合 『第4試合は、バルムングの不戦勝となっております』 |
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