リアクション
Panic & Enjoy Life!
「なんじゃこりゃー!!」
大部屋の中に大柄だが可愛らしい6歳児姿になったジェイの叫びが響き渡る。
「は? え!? オレが子供に……これは6歳くらいか?」
パニックになりすぎて変な分析に入っていくジェイ。
「いやいや待て待て! なに冷静なフリしてんだよ、オレ。早いところどうにかしねーと」
「きゃー!」
「な、なんだ!?」
女の子の声が聴こえて来たと思えば、ジェイを後ろに重みが加わる。
「ジェイ、可愛いですわ! あなたが子供時代、こんなに可愛らしい姿をしていたなんて知りませんでしたわ!!」
ぎゅっとジェイを抱きしめる、あまり外見が変わっていない15歳くらいのフェイ。
「フェイ!? お、おい、離せ!」
「嫌ですわ。こんなに可愛いらしい男の子、離したくありませんわ」
「やめろって!!」
フェイから離れようとするジェイだが、年齢差や体格差から解く事が出来ない。
仕方なくなすがままのジェイと抱きしめているフェイ。
◇ ◇ ◇
「何の冗談だコラァァァ!?」
やきょんは目が覚めたら子供になっていた事に驚く。
「おいおいおいおい、何がどうしてこうなった! 年齢が下がるなんて、名実共に落ちる男じゃねぇか! こんな状態を知り合いに見つかったら……」
混乱しすぎて心の声がダダ漏れになっているやきょん。
「駄目だ、早く元の姿に戻らねぇと色々と終わる。マジで終わっちまう」
知り合いに見つかる前に元に戻らねばとやきょんはガーゴイルを召喚し、目覚めた部屋から出ていった。
◇ ◇ ◇
子供ライフの警備員であった、たろんもなぜか8歳程の子供になっていた。
「警備員の自分が……まさか!」
「ち、違うわ! わたくしだって子供になっているでしょう!?」
「た、確かに小さくはなっているな」
たろんはソアンの悪戯でこのようになったと思い、ソアンを叱ろうと思ったが当のソアン自身も15歳位の子供になっており驚いている。
「まさか機晶姫であるわたくしも子供になってしまうだなんて……」
「驚いていても仕方ないでしょ? これはこれで良いし、今日を存分に楽しみましょうよ」
たろんとソアンが驚いていると、9歳程ののみんがやってくる。
見た目は本来の姿をそのまま小さくしたような感じであった。
「のみん! だが、元に戻る保障がどこにあるのだ」
「大丈夫よ。ユナさんがちゃんと元に戻してくれるわ」
「そうですわね。取りあえず何をして遊びましょうか」
「遊ぶにしても、……折り紙とかか?」
たろんはのみんと子供の頃は何して遊んだかを思い出し、そう提案する。
「うーん、それも良いけど……あたしはオママゴトがしたいわ。ほら、よく小さい頃一緒に遊んだでしょ?」
「そうだったか?」
「したよー。たろんがお父さんとか犬とかやってたの覚えてるもの」
「じゃあ、わたくしはどの役になりきればよろしいのかしら」
それぞれ話し合い、もといソアンとのみんの二人で勝手に決め、オママゴトの中では母親をソアンが、姉をのみん、赤ちゃん役をたろんがやることになった。
その時たろんが拒否したのは言うまでもない……。