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【祓魔師】人であり、人でなき者に取り込まれた灼熱の赤き炎

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【祓魔師】人であり、人でなき者に取り込まれた灼熱の赤き炎

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第10章 シャンバラ大荒野・火山下山

 振動や熱などといった山の状態を調べた北都は、噴火の兆候がないと分かると、パートナーと下山した。
「派手に暴れられていたから、不安だったけど。なんとか大丈夫みたいだね」
「めちゃくちゃ朝早いし、山は熱いし大変だったな…」
「ソーマ、少しだけご褒美あげようか?」
「―…なんだと!?」
 “ご褒美”の単語に反応したソーマが、勢いよく振り返った。
「じゃあ首筋から…」
「それはヤダ」
 リオンもいるんだしダメッ!と止めた。
「消耗した分だけだからね」
 北都は指を噛み、じわりと染み出た血をソーマに与える。
「早起きしてよかったぜ」
 ソーマは最高のご馳走を堪能する。


「ビフロンスさん、珈琲占いって知ってます?」
「ううん、何?」
 少女は知らない…とかぶりを振った。
「タロットみたいなの、なら…知っている」
「むぅー!(占ってー!)」
「選んで。指で、ね」
 炎で作ったカードを地面に並べ、ロラに選ばせる。
「んんー(これっ)」
「これ。気をつけて」
 カードをめくると、風にひっくりかえされた家の絵柄だった。
「風と、お家」
「うぅー!?(ええーロラのお家どなっちゃうの!?)」
「こういうこと、に…遭遇、するかも。祓魔師、頑張って」
「(何か、関連する出来事が起こる…ということでしょうか)」
 結和は奇妙な絵柄のカードを眺め、よくないことが起こってしまうのかと想像する。
 それとも、今回の者たちに関係するものだろうか。
 ロラが気をつけてと言われ、“祓魔師”という単語も含めると、これから絵柄に関係のあることがあるのかもしれないようだ。 



 麓についたルカルカたちは、魔法学校に帰還する陣たちと別れた。
「涼しいところで、歓談できたらと思うておるのだが」
「保冷鞄に、おいしそーなのが入ってそうよね♪」
「そうくると思った」
 ダリルは保冷鞄からラズベリーアイスを取り出す。
「つべたぁあ〜い」
「そんなに頬張るからだ、ルカ」
「オメガもどうだ?」
「いただきますわ。そういえば、エースさんたちは?」
 淵から受け取ったカップ入りアイスをもらい、口をつけようとしたオメガは、彼らの姿が見当たらないことに気づいた。
「魔法学校へ報告しにゆくと言ったぞ」
「そうでしたの……」
 自分も行ったほうがよかったのだろうか?と考える。
「淵さん」
「―…?(な、なぜ俺を見つめているのだ)」
 じっと見つめられていることに、淵の鼓動は早くなった。
「口に…、アイスがついていますわ」
 淵の口をオメガがハンカチで拭う。
「とれましたわ」
「ありがとう…オメガ」
「どうしましたの?お顔が赤いようですけど」
「いやっ、火山の熱気のせいだ」
 山の暑さのせいだとごまかし、アイスを食べきった。



「褒美だ」
 玉藻は刀真をぎゅっと抱きしめる。
 顔が胸の中に埋まっているため息苦しい。
「―…どうせ私の胸は大きくない!」
 今度は月夜に耳を引っ張られ、更に強く抱きしめられた。
「なんで逃げようとするの、刀真」
「いや、そこは痛いって離す所じゃないの!?」
「やだ」
「止めて!正直この手の俺の評価ダダ下がりなんだから!」
 何度でも立ち上がる盾兼、家政夫兼、いぢられる玩具兼、2人のお財布兼、便利な的兼、女子力に勝てない。
 盾くらいまでなら構わない。
 ―……だが、その先は下がりっぱなしだ!!
 なんだか嫌な予感がし、拘束した者たちのことをレイカに託しておいてよかった。
 こんなところを見られては、仲間からも評価が下がってしまいそうだ。



「戦闘後はガッツリ行きたいわね。…タイチ、食べるわよったら食べるわよ!わたしはいつか『キョクテンホー』してやるんだからっ!」
 下山したセシリアは空腹を訴えて太壱を誘う。
「はー、俺、今日ぐらいは消化に良いモン喰いたいわ。って、また間違った言葉を…」
「野菜メインのスープがあると嬉しいわね。…って、セシル…メールが来てるわよ」
「またなの?」
 しぶしぶメールを見ると…。

 -連絡してください-

『任務は終了しましたか?…電話連絡をお願いします Alt』

「パパーイ、ごめんね。今日はスルーしておく」
 電話をかける暇があったら食事を選ぶ。
 セシリアはちょこっと舌を出し、携帯の電源を切った。
「アンタッ!帰ったら怒られるわよ」
「イヤ。だってお腹すいてるんだから」
「さてと、今回の食事はどうする?みんなで食べる?ウェルナートくんは?」
「食は全ての源だ、出来れば多人数で食事をしたいものだが。無理な場合は我々だけで食べよう」
「そうだな、せっかくだから…」
「いけません、マスター」「
 ぐぅー……。
「今回のこと、何も情報を得られてません」
 ぐぅう〜。
「せめて、魔法学校で皆さんの報告を聞きましょう」
 ぐううぅうぅーーー!!
「フレイ…我慢できるのか?」
 食事を諦めて聞きに行くのは構わないが…。
 正直、フレンディスの腹の音はムリと訴えている気がしてならない。
「我慢…してみせますっ」
「グラキエスはどうする?」
「すまないが、少し具合がよくないからな」
「あー、そっか。じゃあ、メールでも送っておいてやるよ」
「ありがとう…」
 暑さにやられて疲労しきっているグラキエスはパートナーたちと帰宅した。
「それじゃあ皆、お疲れ様ー」
「エキノ、お前は食事を取るものなのか?」
「はい、かか様!」
 下山した後召喚されたエキノが答えた。
 樹たちは昼食権、夕食をとろうと食事に行った。



 魔法学校へ向かっている途中、エリシアは御神楽 陽太(みかぐら・ようた)のメールに気づいた。

 -初任務どうですか?-

 授業を終えて、今日から依頼を受けて出向するようですね。

 エリシアとノーンの家、お掃除しておきましたよ。
 そっちに行く前に、ちゃんとやってくれたみたいですから、すぐ終わりましたけど。
 俺たち夫妻の家と近いですし、お掃除くらいはしてあげます。
 たまに顔がみたくなる時があるので、写真を送ってくれると嬉しいです。

 今日はオフなので、朝方ニュースを見た後。
 妻が作ってくれたロールケーキを食べながら、映画放送を見ながら過ごしています。
 大変なことがおおいようですけど、頑張ってください。

「ほう、たまに…ですの?」
「おねーちゃん、早く報告行こうよ」
「そうでしたわね」
 簡単に“イチャイチャ、お疲れ様”と送ってやり、魔法学校へ入った。