天御柱学院へ

蒼空学園

校長室

イルミンスール魔法学校へ

【祓魔師】人であり、人でなき者に取り込まれた灼熱の赤き炎

リアクション公開中!

【祓魔師】人であり、人でなき者に取り込まれた灼熱の赤き炎

リアクション


第11章 任務完了・報告

「あ〜もう、せっかく恋占いしてもらおうと思ったのに!」
「なら、自分を占ってもらえばよかっただろう」
 膨れっ面をするカティヤを羽純が睨む。
「えー…。歌菜と陣を占ったら、どんな結果になるか知りたくない?」
「確立はゼロだろ」
「んふふ、それはどうかしらねぇ」
「やめておけリーズが怒る」
「あっ!あはは、ちょっと試したいなーって思っただけよ♪」
「知ってる。でもなんかイヤ♪」
 顔は笑顔だが、本心では相当怒っているようだ。
「小僧の場合は財布を握られて、シリに敷かれるだろうな。ホワイトデーの買い物で、何かあったのだろう?」
「うぐ……なぜそれを」
 記憶に古い、巻き込まれた飴玉事件。
 飴に文字を書き、相手に撃ちこむという世にも恐ろしいホワイトデーだった。
「愚問だな。私はお前だ」
「もういい、飴はっ」
 自分の記憶から抹消しようと陣はかぶりを振る。
 校舎に入ると祓魔師たちが校長屋へ向かっている。
 ノックをして入ると、すでに何人か集まっていた。
「お帰りなさぁ〜い♪」
「私から報告いたしますわ。ビフロンス様は自分の意思ではなく、ボコールに無理やり取り込まれたと答えました。さらに、何やら山を壊したい衝動にかられたようですわ」
 炎の魔性が聞いたことを綾瀬が伝えた。
「―…私からもお話しますね。今回の相手、黒フードの者は…黒魔術によってヒトの身を捨てた可能性があります。彼らをそそのかした相手、プリンねーさんと呼ばれる者の仕業のようでした。彼らが言うヒト…とは地球人に近い者も含まれていますね。まぁ、力の弱い者…もしくは、適合しない者が扱うと、命を削り異形となってしまうのかもしれません」
「狂気に狂ってしまったということも言ってたわ、綾瀬」
「そうだったんですか、美羽様」
「うん。狂気に落とされて、無理やり取り込まれた…ってことね、たぶん」
「なるほどですねぇ。お話にあったおねえさんのことですが、以前…それらしい者がいたという情報がありました」
「プリン…?ああっ、テスタメントがエリドゥでお茶をしていた時、プリンシリーズだけ全部テイクアウトされていて、食べられなかったのですよ!」
「ん〜、いずれ遭遇することになっちゃうかもですねぇ〜」
「噴火の目的は、この土地と壊すことだったらしいわ。ただの愉快犯なのかわからないけど…」
 拳を握って怒りを抑え、フレデリカも報告する。
「人々が飢餓で苦しむ様を見たかったから…とも思えますわ」
 ふざけながら言っていた者の言葉を思い出しながらミリィが告げる。
「エリザベート校長。私たちとしては、彼らを投獄したほうがよいと思う」
 魔性の取り込みの繰り返しや、黒魔術の行使は命を縮める行動。
 いくら相手が邪悪な者だからといって、涼介は見捨てることは出来ない。
「モニターを見ていましたが、私たちも牢獄しようと考えていましたぁ〜」
「外法の道へ導いた者と接触されるかもしれないから、野放しにするわけにはいかないね」
「いっさいの術を封じてからぁ、牢屋送りにしますぅ〜」
「彼らが反省したなら、釈放されたりしますか?」
「いいえ、それは無理ですねぇ〜。えっと、痛いことをするわけじゃないですけどぉ。……理由はあまり聞かないほうがよいですぅ〜」
 黒魔術の影響でもうそう長くはない。
 そう感じたエリザベートは釈放出来ない理由をレイカに言わなかった。



 聞き出したことを報告した者たちは、拘束した黒フードの者たちの尋問を始めた。
「外法の術を教えたのは、…プリンという者か?」
「名前じゃない、愛称だ。そうであって、そうじゃないって感じかねぇ」
 甚五郎の問いに答え、黒魔術を教えた者については曖昧に言う。
「その愛称の者の名前は?」
「さぁ〜てねぇ」
 ククッと笑い教えず、忘れてしまったという態度を取る。
「プリンっておいしそーな名前だにゃん」
「相手が食べ物じゃないことは、間違いないな」
 話がへんな方向へいかないように、エースはクマラの口を手を塞いだ。
 メシエのほうは、話を聞いているのかいないのか…、分からない態度で優雅に紅茶を飲んでいる。
 その者についてのことを耳にした弥十郎が、“そんなにプリンが好きなら、作ってあげるのに♪”と言う。
 傍らからパートナーに“釣れないと思う”と言われてしまった。
「答えろ、立場を分かっていないのか?」
「合えるんじゃねぇの、そのうちなぁ」
 捕縛されている相手は、睨む甚五郎に臆せず適当な言葉ばかりしか言わない。
「統括の者は…」
「ただの子供だ。…ククッ、コロスのかぁ〜?ただの、ガキをなぁ」
 “子供”という単語に甚五郎は目を丸くして驚いた。
「それって、ただの子供でも、そうじゃないヤツってことじゃないの?」
 静観していたグラルダがようやく口を開く。
「年齢は、本当に子供なのかもしれない。だけど、普通の子供…とは限らない。つまり、魔性の部類かもね。ヒトの身で…しかも幼い者が、黒魔術を使ったりしたらこの世にいない可能性が高い。そう考えると、元々ヒトではない者と考えるのが自然だわ」
「オシイなぁ〜♪」
「どこか違った?」
「クク、さぁてねぇ。あんたらが、コロスかコロサナイか、答えたら考えてやるよ?」
「え、どうして…子供がそんなことを!?」
 驚きとショックで、歌菜は何がなんだか分からなくなりそになる。
「普通の幼子ではない。それだけのことだろう。小さいからといって、何をやってもいいわけじゃない。相応の罰もな…」
 滅するか滅しないからは、所業次第だと磁楠は冷たく言う。
「あ〜、小さいかどうかねぇ〜?」
「とにかく…だ。私は甘くするつもりはない。見た目、年齢などで、差をつけるものではないのだからな」
「アンタ、暗い道にでもいたのかよ。ククク…、どっちかってーと、外法のほうが似合うんじゃね?」
「もう一度、その軽い口を利いたら…ただではすまさんぞ?」
「おっかねぇなぁ〜♪」
 冷静に見えながらも怒りに満ちた口調に、彼は楽しげにニヤつく。
「下郎、貴様らを管理している者について言いなさいな」
「だぁ〜か〜らぁ、子供だってーの。あー、お前って石にしたやつか?よかったじゃん、元に戻れてさぁ」
「くっ!!」
「おねーちゃん、抑えて!りら〜っくす」
「こっちのことにも答えろよなぁ」
「―…どのような者かも、どのようなことをしてきたかも、ほとんど分からないのですから。答えることは出来ません」
 フレンディスは散々悩んだあげく、答えは出せないと言う。
「ちぇ、つまんねぇーの」
「プリンねーさんっていうのは、その統括しているやつか?」
「は?違う〜。ねーさんはゴイスーだからなぁ。つか、ヘッドはどう頑張ってもゴイスーになれねぇし」
 ベルクの問いに彼はふざけながら答える。
「お……、リーズとジュディみたいやね」
「むっ!陣くんひどーいっ」
「ホライゾーンは貴重なのじゃ、リーズ。嘆くことはない、むしろ喜んだらいい♪」
「(うう、ゴイスーまでいかなくっても。もうちょっと、欲しい〜んだよね)」
 そのままで問題ないと言うジュディの言葉に、よりへこんでしまう。
「でも、女の子じゃないかもしれないよ?」
「ほうほう、確かにのぅ〜」
 終夏の言葉になるほど…と頷いた。
「問題は…どんな能力を持っているかだよね」
「おっと、それ以上はシークレットだ。勝手に喋ると、ヘッドに消されるんでね」
「なんだかヘッドって暴走族みたいね」
 さっきから耳にする単語に、カティヤは眉を顰めて小さな声音で言う。
「ヘッドはゴッド並みだぞ〜。イヒャハヒャッ」
「(破壊の楽しみ…。その、トップの者が教えたのかな…)」
 これ以上、問いかけても答えないだろう。
 終夏たちが立ち去った後…。
 残った涼介とミリィ、和輝たちは2人の教師に同行して、捕縛した者たちを投獄した。

担当マスターより

▼担当マスター

按条境一

▼マスターコメント

皆様、大変お待たせ致しました。



今回、魔道具の能力が上昇した方々を、下記に記載させていただきました。

●敬称略

■レイカ・スオウ

・アークソウルソウルI
探知範囲:自分を中心に、最大周囲60mに拡大。
闇黒属性への抵抗力:自分を中心に40mの範囲にいる仲間のみ、闇黒属性への抵抗力をさらに高める。

・エターナルソウルI
▼瞬間的に上昇
最高時速(効果対象1人の場合):180kmまで、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
発動限度:20秒。(瞬間的効果/10kmプラス30km)
対象が1人増えるごとに、発動限度10秒減少する。

最高時速(効果対象2人の場合):160kmまで、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
発動限度:40秒。(瞬間的効果/10kmプラス10km)
対象が1人増えるごとに、発動限度10秒減少する。

▼長く持続させる場合
時速(効果対象1人の場合):140km、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
速度上昇、対象の人数によって、疲労感・精神力の負担が増減する。
発動限度(効果対象1人の場合):20分間。(速度上昇/20分÷2km)


■セレンフィリティ・シャーレット

・アークソウルソウルI
探知範囲:自分を中心に、最大周囲60mに拡大。
闇黒属性への抵抗力:自分を中心に40mの範囲にいる仲間のみ、闇黒属性への抵抗力をさらに高める。


■七枷 陣

・アークソウルソウルI
探知範囲:自分を中心に、最大周囲50mに拡大。
闇黒属性への抵抗力:自分を中心に30mの範囲にいる仲間のみ、闇黒属性への抵抗力をさらに高める。

・エターナルソウルI
▼瞬間的に上昇
最高時速(効果対象1人の場合):180kmまで、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
発動限度:20秒。(瞬間的効果/10kmプラス30km)
対象が1人増えるごとに、発動限度10秒減少する。

最高時速(効果対象2人の場合):160kmまで、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
発動限度:40秒。(瞬間的効果/10kmプラス10km)
対象が1人増えるごとに、発動限度10秒減少する。

▼長く持続させる場合
時速(効果対象1人の場合):140km、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
速度上昇、対象の人数によって、疲労感・精神力の負担が増減する。
発動限度(効果対象1人の場合):20分間。(速度上昇/20分÷2km)


■遠野 歌菜

・エターナルソウルI
▼瞬間的に上昇
最高時速(効果対象1人の場合):180kmまで、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
発動限度:20秒。(瞬間的効果/10kmプラス30km)
対象が1人増えるごとに、発動限度10秒減少する。

最高時速(効果対象2人の場合):160kmまで、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
発動限度:40秒。(瞬間的効果/10kmプラス10km)
対象が1人増えるごとに、発動限度10秒減少する。

▼長く持続させる場合
時速(効果対象1人の場合):140km、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
速度上昇、対象の人数によって、疲労感・精神力の負担が増減する。
発動限度(効果対象1人の場合):20分間。(速度上昇/20分÷2km)


■フレデリカ・レヴィ

・エターナルソウルI
▼瞬間的に上昇
最高時速(効果対象1人の場合):155kmまで、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
発動限度:20秒。(瞬間的効果/10kmプラス20km)
対象が1人増えるごとに、発動限度10秒減少する。

▼長く持続させる場合
時速(効果対象1人の場合):125km、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
速度上昇、対象の人数によって、疲労感・精神力の負担が増減する。
発動限度(効果対象1人の場合):20分間。(速度上昇/20分÷2km)


■スクリプト・ヴィルフリーゼ

・アークソウルソウルI
探知能力:生物に憑依していない霊、魔性のみを探知しやくすくなる。
探知範囲:自分を中心に、最大周囲50mに拡大。
闇黒属性への抵抗力:自分を中心に30mの範囲にいる仲間のみ、闇黒属性への抵抗力をさらに高める。

・エアロソウルI
精神回復力:さらに大きく回復させる。


■セシリア・ノーバディ

・アークソウルソウルI
探知範囲:自分を中心に、最大周囲40mに拡大。
闇黒属性への抵抗力:自分を中心に20mの範囲にいる仲間のみ、闇黒属性への抵抗力を高める。


■佐々木 弥十郎

・アークソウルソウルI
探知範囲:自分を中心に、最大周囲100mに拡大。

・祓魔銃
射程範囲:前方向に5m
射程距離:前方向に10m


■賈思キョウ著 『斉民要術』

・エターナルソウルI
▼瞬間的に上昇
最高時速(効果対象1人の場合):200kmまで、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
発動限度:20秒。(瞬間的効果/10kmプラス30km)
対象が1人増えるごとに、発動限度10秒減少する。

最高時速(効果対象2人の場合):170kmまで、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
発動限度:40秒。(瞬間的効果/10kmプラス10km)
対象が1人増えるごとに、発動限度10秒減少する。

▼長く持続させる場合
時速(効果対象1人の場合):150km、飛行・歩行等のスピードを加速させる。
速度上昇、対象の人数によって、疲労感・精神力の負担が増減する。
発動限度(効果対象1人の場合):20分間。(速度上昇/20分÷2km)



■フレンディス・ティラ
・哀切の章II(強化問わず)
効果範囲:自分を中心に、最大周囲40mの距離。

・裁きの章II(強化問わず)
効果範囲:自分を中心に、最大周囲35mの距離。
術の効果を与える対象数は変わらず1体まで。

・悔悟の章?
効果範囲:自分を中心に、最大周囲30mの距離。
術の効果を与える対象数は変わらず1体まで。


■高峰 結和
・哀切の章II(強化問わず)
効果範囲:自分を中心に、最大周囲30mの距離。

・裁きの章II(強化問わず)
効果範囲:自分を中心に、最大周囲30mの距離。
術の効果を与える対象数は変わらず1体まで。


■緒方 太壱
・裁きの章II
効力上昇:機械に憑依しない中級の霊、魔性なども対処可能。
効果範囲:自分を中心に、最大周囲20mの距離。
術の効果を与える対象数は変わらず1体まで。



■佐野 和輝

・祓魔銃
射程範囲:前方向に5m
射程距離:前方向に20m



一部の方に、称号をお送りしました。

それではまた次回、シナリオでお会いできる日を楽しみにお待ちしております。