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「さて、大人の事情に触れるネタはアウトになるという事が発覚したところで続きやるよー!」
「はーいはーい!」
 ななながそう言うと、真っ先にルカルカ・ルー(るかるか・るー)が手を挙げる。
「はい、そんじゃルカルカさん!」
「いやールカも絡んだの一回程度だから仮名アッシュの事よく知らないんだよねー」
「仮名は余計だよ!」
 アゾートが突っ込むが、安定のスルー。
「それじゃ、仮名ナッシュの名前はこれに違いないよ!」
「既に間違えてんじゃねーか!」
 アッシュのツッコミも無視し、ルカルカがフリップを上げる。
「ザッシュ・クロックかな!」
「違うけど……うーん、微妙に響きは似てるかな」
 先程までの大胆に間違えているのとは違い、響きは似ているのでアゾートが困ったように腕を組んだ。
「ちなみに漢字にするとこうなる!」
 そう言って『雑誌黒子』と書かれたフリップを取り出した。
「漢字にする必要ないから!」
「え、こっちが正解だった?」
 アゾートの言葉に、続いてルカルカは『雑誌付録』と書かれたフリップを出す。
「どっちも違う! 余計離れたよ!」
「ならばこいつが正解に違いない!」
 そう言うとアキュート・クリッパー(あきゅーと・くりっぱー)『薄・力粉』と書かれたフリップを掲げる。
「そもそも漢字じゃない! 違うから!」
「違うのか……キャラの薄さ的に合ってるかと思ったんだがな
 アゾートに言われ、アキュートがさらっと酷い事を言って渋々とフリップを下げる。
「さーまだ正解出てないよー。他にないー?」
「コイツの事ならあたしに任せなさい!」
 ななながそう言うと、すっと藤林 エリス(ふじばやし・えりす)が手を挙げる。
「おっと、自信満々だね?」
「昔コイツに『エリー』なんてあだ名つけられたのよね、昔魔法の実技試験でパーティ組まされて。あんたまだ生きてたの?」
「だ、そうだけど?」
「生きてたよ! 死んでねーよ!」
「まあそんなわけでコイツの名前よね」
 そう言ってエリスがフリップを挙げた。
「ふとん圧縮袋みたいな名前だなって思ったわ」
 フリップにはそのまま『ふとん圧縮袋みたいな名前だなって思った』と書かれてた。
「何じゃそりゃあああああ!」
「あらら、同じ事考える人っているのねー?」
 そう言ってリリア・オーランソート(りりあ・おーらんそーと)『「身長伸び悩み圧縮んのアッシュ君」って覚えたのはヒ・ミ・ツ』と書かれたフリップを見せる。
「やっぱりそう連想するわよね」
「そうよねぇ」
 そう言ってエリスとリリアが頷き合った。
「まぁ、わからなくもないかな」
 なななも頷いた。
「わかるなよ!」
 そしてアッシュが吼えた。
「個人的にはこの答え好きだけど、他の答えも聞きたいからキープで」
「キープってなんだキープって!」
「さーて続いていくよー! 他にある人ー!」
「ちょっと今圧縮のアッシュで思い出したのですが」
 クレア・ラントレット(くれあ・らんとれっと)が手を挙げる。
「某有名RPGのネトゲ版で似たような名前を見かけたのでこれだと思うのですが」
 そう言って出したフリップには『アッシュ・クロッグ』と書かれていた。
「惜しい! 惜しいが最悪それでいい!」
 アッシュが叫ぶ。
「で、これが解説なのです」
 そうってもう一枚クレアがフリップを出す。

 両足装備の一つ。ローブ一式の両足部位。
 合成で作れる他に、低レベルの獣人が落とすこともある。
 合成の際の材料は、アッシュ材 + 大羊のなめし革。
 防御力は1と低いが、大抵のジョブが装備可能である。


「こんな感じだったかと」
「既に人じゃねぇぇぇぇぇぇ!」
 アッシュが膝を着いて叫んだ。
「ねえ、某有名RPGのネトゲ版ってなーに?」
 ななながそう言うと、クレアは笑顔で答える。
「ああ、それはF●11ですわ――え?」
 直後、レオーナがクレアを抱えて裏へと連れ去った。勿論片手には【ゴボウ】がしっかり装備されている。
「れ、レオーナ!? 一体何をっていきなり何故パンツを脱がアッー!
 尻を押さえ死んだ目をしたクレアと一仕事終えたレオーナが戻ってきたのは、やはり少し経ってからであった。