百合園女学院

リアクション

第５章


　もう日も傾いてきた。

「皆、ゴミ袋は持ったでござるかーー？」
「はーい！」
　椿　薫（つばき・かおる）が持参していた掃除用の箒と７０リットルゴミ袋を皆に配ったのだ。
「山火事は怖いでござる！　そして、楽しく遊んだあとはしっかりと綺麗にしてから帰るのがマナーでござるよーー！」
　皆に聞こえるように叫ぶと早速、箒を使ってゴミ屑を集め出した。
　それに倣うように皆も掃除をしていく。
　特に調理をした人達は火の後始末が十分か念入りにチェックをする。
「来年も皆で紅葉を楽しみたいでござるなぁ〜」
　そう薫は呟いたのだった。

　掃除が終わり、皆で帰る前に一度、集合をする。
　月夜がデジカメで記念写真を撮ってくれるというのだ。
　撮れたら皆の携帯へと送ってくれるらしい。
　三脚は牙竜が持ってきていたもの（結局使用はしなかったが）を使い、全員入った。
　携帯に送られて来たら、素敵な思い出となることだろう。

　遠足は誰も怪我無く、帰宅が出来たようだ。
　源次郎だけは真っ直ぐ帰らず、冷たくなった焼き芋を手土産に琥珀亭に向かった。

　無事に帰宅は出来たのだが、その日体重計に乗ったホイップから悲鳴が上がったのは言うまでもない。
　皆に勧められるまま、かなりの量を食べていたのだから……。

■□■□■□■

　後日、携帯に送られてきた画像をホイップは現像して、写真立てに入れた。

　そして、牙竜が撮っていた写真はなんとアイドル事務所に【見かけた可愛い娘】と題して送られてしまった。
　まだ、連絡はないようだが、この後どうなるかはまだ解らない。

　銀杏を使ったお菓子作りもどうやら成功したらしく、ホイップの元へと届けられたのだった。

■□■□■□■

「見つけましたよ！」
　誰にも見つかる事の無かった２つの目玉の持ち主は誰かに何かを連絡したようだ。


■今回の返済■
変化なし
今回の合計
−４３，５００Ｇ