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リアクション
★ ★ ★
「ははははは、こいつう♪」
遊園地にデートに来て、周囲のイライラ度をマックスに高めつつキャッキャウフフ状態の風森 巽(かぜもり・たつみ)とココ・カンパーニュです。
あちこちのアトラクションに参加するのはいいのですが、扱い方が雑なため、施設を破壊しては逃げ回っています。
「はははは、今度はあそこに立っているでっかい大仏をぶっ壊したいなあ」
「ダメですよ、ココさん。あんなばっちいのにさわっちゃ」
遠くに見える金色のカイザー・ガン・ブツを指して言うココ・カンパーニュを、風森巽があわててなだめました。そこへ、風に飛ばされてチラシが飛んできました。
「第3回、新ジェイダス杯、参加者、絶賛募集中!」
チラシには、そう書かれていました。
「面白そうじゃないか。参加しようよ!」
即座に興味を示したココ・カンパーニュが、風森巽をたきつけました。
「ええっ……。でも、せっかくのデートが……」
「なあんだ。せっかくバイクの二人乗りで突っ走れると思ったんだけどなあ」
デートの最中にレースはと渋った風森巽に、ココ・カンパーニュが残念そうに言いました。
「二人乗り……、二人乗り……」
(はははは、しっかりつかまっているんだぜ。ほら、もっとぎゅーっと胸を押しつけて……)
風森巽の頭の中で、妄想が爆発します。
「どうしたんだ? 口開けて……?」
「い、いえ、じゅるっ。なんでもありません。ぜひ参加しましょう。参加させてください。お願いします!」
あわててよだれを拭くと、風森巽が受付にむかってココ・カンパーニュの手を引いて駆け出していきました。
★ ★ ★
「はいはい、参拝はこちらだよー」
勝手に遊園地の敷地内においたカイザー・ガン・ブツの前で観覧券持った手を大きく振りながら、セリス・ファーランド(せりす・ふぁーらんど)が言いました。マネキ・ング(まねき・んぐ)による金儲けとして嫌々ながらやらされているわけですが、さすがに客など来ません。だって、お金払わなくても、ただで見られるのですから。
こんなことだったら、体内巡りの機能を作るべきだったかとマネキ・ングが愚痴ります。
「なに、ワタシの功徳で、これから信者を呼び寄せてみましょう。うううむむむむむ〜!!」
願仏路 三六九(がんぶつじ・みろく)が、両手を合わせて気合いを込めました。そこへ、一枚の紙が飛んできます。まさか、願仏路三六九の法力に引き寄せられてきたとでも言うのでしょうか。
「なあに、これ?」
メビウス・クグサクスクルス(めびうす・くぐさくすくるす)が、願仏路三六九の顔に貼りついていたチラシを剥がして手にとりました。願仏路三六九の方は、まさに仏頂面で微動だにしません。
「ええっと、オリュンポス杯?」
なんじゃこりゃと、メビウス・クグサクスクルスがさっさとチラシを捨てようとします。
「どれどれどれ……」
それを、マネキ・ングが奪い取って読みました。
「ハデスめ、バカなことを。いったい、どこから突っ込んだらいいんだ」
チラシを横からのぞき込んだセリス・ファーランドも呆れます。
なんでも、秘密結社オリュンポスの次期主力イコンを決めるトーナメントらしいのですが、イコンを決めるのに、人間からパワードスーツから機動要塞までなんでも参加可能という、前提からすでに崩壊している大会です。
「いや、待てよ……。この戦いで我らが勝てば、カイザー・ガン・ブツが量産されるということに……。いける、これはいけるぞ! 知名度が上がれば、お布施も上がるというものだ。よし、すぐに参加するぞ。ふふふふふ、目につく物は、全てこの手で殲滅してくれる!!」
どす黒い野望に燃えながら、マネキ・ングが言いました。
「おいそこ、勝手に何やってるんだ! さっさとそのでかぶつをどこかに移動させろ!」
勝手にアトラクションを作っているマネキ・ングたちを見つけて、浦安 三鬼(うらやす・みつき)がクレームを入れてきました。
「あっ、今すぐ移動しますんで」
セリス・ファーランドが、適当にごまかします。へたにマネキ・ングや願仏路三六九に応対されては話がややこしくなるので、メビウス・クグサクスクルスに言ってカイザー・ガン・ブツに先に乗り込んでもらいました。
「さっさと移動させろよ!」
「はいはい」
適当にごまかすと、セリス・ファーランドもカイザー・ガン・ブツに乗り込んでシャンバラ大荒野へと移動していきました。
「ちゃんと排除できて?」
ややあって、魔威破魔 三二一(まいはま・みにい)がやってきました。
「ああ、追っ払ってやったぜ。まあ、俺にかかればこんなもんだぜ」
自慢げに浦安三鬼が答えました。
「それで、所場代はちゃんと取ったんでしょうね」
「えっ……ああ、忘れてたぜ!」
魔威破魔三二一に言われて、浦安三鬼がしまったという顔をしました。
「忘れたですって! もう、ホント、役立たずなんだから!」
そう言って、魔威破魔三二一が浦安三鬼を怒鳴りつけました。
★ ★ ★
「うーん、今までのゆかりの地を巡れば何か変化があるかと思ったけれど、ここもまたダメなのかしら……」
ハーティオンの解析資料を開きながら、高天原 鈿女(たかまがはら・うずめ)がつぶやきました。
コア・ハーティオン(こあ・はーてぃおん)とラブ・リトル(らぶ・りとる)が眠りについて、どれだけの時間が経ったのでしょう。コア・ハーティオンはそのままの姿で、ラブ・リトルはなぜか龍帝機キングドラグーンの中で長い眠りについてしまっていました。
原因は不明ですが、もしかするとコア・ハーティオン自身が、自分が必要とされていると認識できなくなったのが理由かもしれません。ラブ・リトルは、まあ、つきあいがいいようですから、ついででしょう。もしかすると、何か深いところで二人には繋がりがあるのかもしれませんが、そんなことをラブ・リトルに言いでもしたら、きっと蹴りが飛んでくるはずです。
とはいえ、眠られていても困りますので、高天原鈿女は龍心機 ドラゴランダー(りゅうじんき・どらごらんだー)と一緒に地方巡業、もとい、地方行脚の旅に出たのでした。
かつてコア・ハーティオンが活躍した場所に行けば、復活のきっかけになるかもしれません。
「とりあえず、サイクロトロンの方にも行ってみましょうか。行くわよ、ドラゴランダー」
『ガオォォォォォン!!』
高天原鈿女に言われて、龍心機ドラゴランダーがコア・ハーティオンたちを乗せたリアカーを牽いていきました。
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