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創世の絆第二部 最終回

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創世の絆第二部 最終回
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“龍頭”との決着

そのころ。
アテムは、契約者達とともに、“龍頭”の脳天へと到達するのに成功する。

グガアアアアオオオオオウウウウウガアアアウウウウウアアアアアアアアッッッ!!

それと同時に、心臓が潰されたことで、“龍頭”は、
奇怪な咆哮をあげながら、暴れはじめる。

「いかん、制御装置だったイアペトスの心臓を失ったことで、
“龍頭”が暴走を始めたんじゃ!
このままではエリザベート達の結界も破られてしまうかもしれん!」

エリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)や、
他の大勢の術者達の結界も、
この勢いの“龍頭”には耐えられないかもしれない。

アテムは、急いで、脳天を破壊しようと聖杭ブチコンダルを掲げる。

「皆の想いを……アトラスの意思を……そして何より、
この世界を全部見て回るっていう俺の夢の為に!
錬気……集中!」
風森 巽(かぜもり・たつみ)が、
友人であるアテムと一緒に脳天を攻撃しようと集中する。
「ボクも、
タツミと一緒にパラミタに来て、色んな所を回ったけど、
まだまだ行った事の無い場所や、知らない事が沢山ある!
こんな所で終われない!
もっともっと沢山の事を知りたい!」
ティア・ユースティ(てぃあ・ゆーすてぃ)が、想いを重ねる。

「アテムさん、さあ、今のうちに!」
セルマ・アリス(せるま・ありす)が、
聖邪龍ケイオスブレードドラゴンにまたがり、
家令の猟銃で、脳天付近の黒い獣をスナイプで撃ち取っていく。
パートナーのミリィ・アメアラ(みりぃ・あめあら)も、
レッサーワイバーンに乗り、
スーパー鳥人型ギフトの槍を振り回して、
黒い獣をなぎ倒していた。
「うう、なんでこれカレーうどんのにおいなんだろう……」
スーパー鳥人型ギフトに染みついた匂いはとても強かった。
「でも、アテムさんも頑張ってるんだし、
サポートするよ!」
ミリィは気合を入れなおす。

「ありがとうな!
ここまで来られたのも、お前らが守ってくれたおかげじゃ!」
アテムは、セルマとミリィに礼を言う。

「いくぜ、ダチ公!」
ツァンダー変身ベルトで、
【仮面ツァンダーソークー1】に変身した巽が、アテムに声をかける。
「おお!」
アテムが応える。
「蒼い空からやってきて!
明日への道を造る者!
仮面ツァンダーソークー1!」
「わしはシボラの国家神アテム!
シボラの番長であるわしの目の黒いうちは、
貴様らに好き勝手などさせんのじゃあっ!!」
“龍頭”に2人は名乗りを上げる。

「ソゥクゥッ! イ・ナ・ヅ・マァッ! キィィィックッッ!!」
「脳天にぶちこんだるっ!!」
【仮面ツァンダーソークー1】のキックと、
アテムの聖杭ブチコンダルが、
“龍頭”の脳天を直撃する。

“龍頭”は、攻撃を受け、振動する。
「……これは!
アテムさん達! 危ない!」
セルマが、警告を発する。

「まさか、俺達の攻撃が、足りなかったというのか!」
【仮面ツァンダーソークー1】が驚きの声をあげる。

“龍頭”は不気味に鳴動し、吠え声をあげた。

グウウウウウウウウウウウウウウウオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

実際に、アテムの“脳天”潰しへの
直接の支援を行ったのは、ここにいる者達だけだった。
そのため、“脳天”への攻撃が不完全なものになってしまったのだ。


「くっ、この程度で負けてたまるかあああああああああああああああああああああ!!
わしゃ、番長じゃあああああああああああああああああああああああああああああ!!
ぶちこんだるっ!!」
「我らの力、今一度、見せてやる!
ソゥクゥッ! イ・ナ・ヅ・マァッ! キィィィックッッ!!」
それでもがんばるアテム達だが。

ガアアアアアオウウウウグアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

「うおおおおおおおおわああああああああああっ!!」
「うわああああああああああああああああああ!!」
「きゃああああああああああああああああああ!!」
“龍頭”が暴れはじめ、全員、“脳天”から落下してしまう。

心臓を失った“龍頭”は、
暴走を続け、闇の力をまき散らしながら、
ずぶずぶと崩れ落ちて行ったのだった。



「ありがとう」
石原肥満とアトラスの想いが、
契約者達に伝わってくる。
「これで、パラミタは救われた。
君達のおかげじゃ。ありがとう」

こうして、パラミタの危機は、契約者達の奮戦により、
ひとまずは救われたのだった。