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リアクション
「レイナ、子供達と雪だるまを救うために急ぎましょう」
「はい。雪だるまが誰かに傷付けられる前に」
赤羽 美央(あかばね・みお)とレイナ・ミルトリア(れいな・みるとりあ)は雪だるまを率いて子供達と暴走雪だるまを救うため、森に入った。
急ぐ二人の前に三匹のツァンダオオカミに追い詰められている二人の子供を発見するが、彼女達が駆けつけるよりも先に別の方向から高らかに響く声と気遣う声が聞こえてきた。
「雪だるま王国騎士団が来たからにはもう大丈夫ですよ!!」
「ツァンダオオカミから守るでござるよ」
現れたのは、クロセル・ラインツァート(くろせる・らいんつぁーと)と童話 スノーマン(どうわ・すのーまん)だった。彼らの側には雪だるま軍団が控えている。
そして、襲いかかろうとするツァンダオオカミに向かって雪だるまを差し向ける。
ツァンダオオカミの注意が他に向かっている間、
「子供達は任せて下さい」
レイナは美央と共に子供達の保護に急いだ。二人が気にせずに戦えるように。
「……お願いします」
美央は、保護完了後、雪だるまを戦いに参戦させた。
ツァンダオオカミ達はスノーマンの『ブリザード』で傷ついても復活する不死身の雪だるま軍団相手に根負けして逃げて行った。
「もう大丈夫ですよ」
「雪だるまさん強いんだね」
助けられた子供は、感心の目で雪だるま達を見た。
「そうでござるよ」
スノーマンが嬉しそうに答えた。
「ナコ先生のブローチを探しに行きたい」
子供が四人に言った。
「行きましょう。雪だるまとブローチを救いに」
この美央の言葉で暴走雪だるまに向かって急ぐことにした。
その道々、
「雪だるまは素晴らしいんですよ。昔、他のお家よりずっとずっと大きい雪だるまをみんなで作ったんですよ」
美央は雪だるまに関する思い出や素晴らしさを子供達に話し始めた。子供達は先ほどまでの恐怖を忘れてすっかり聞き入っていた。
「すごぉい。あたしにも作れる? 大きい雪だるま」
獣人の女の子の脳内では山のように大きい雪だるまが立っている。
「作れますよ。仲良くなりたい気持ちがあれば」
クロセルが自分の胸をぐっと叩きながら女の子に答えた。
「うん。仲良くなりたい!!」
女の子は元気に頷いた。
「それは嬉しいでござるよ」
スノーマンも女の子の言葉に喜んだ。
「ブローチ、大丈夫かな」
守護天使の男の子はブローチの心配をしていた。
「大丈夫です。あの子がきっちり守っています」
レイナが心配無いと言うように言い、男の子の不安を和らげた。
四人は、二人の子供を連れてブローチを守る暴走雪だるまへ急いで向かった。
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