リアクション
「っててて……頭打ったか?」
鬼羅は起き上がると、後頭部に痛みを感じた。
「鬼羅ちゃんが起きたで!」
「おうリョシカか。真司もヴェルリアもいるじゃねぇか! ここどこだ?」
「さあな? 霧が深くてわからへん」
「俺らは死んだんじゃなかったか? 『ハルパー』を起動させて」
「じゃあここって天国なのか!?」
「――、真司、誰か来るよ?」
ヴェルリアが霧の向こうに人影を見た。コチラをへと向かってくる。
だんだんとシルエットがハッキリしてきた。その手にはイバラの巻きついたジョウロが持たれていた。
彼女は彼らに気づくとこういった。
「あら? 皆さんおそろいですね。 向こうの世界はいかがでしたか?」
ドロシーが4人の帰りを出迎えるように微笑んだ。
ちくしょぅ! 負けたーーー!
どうも、黒井威匠です。だいぶ時間が掛かってしまいましたが、如何でしたでしょうか?
残念ながら、防衛成功です。無茶苦茶厳しい条件と、どす黒い裏設定をよく皆さん看破してくれましたね。
今回で、この世界の旅はは終わりです。私の構築するSF世界は如何だったでしょうか? あ、最終グラシナも一応残ってるか。
でも、ちょっと残念ですね。『最終兵器』。凄く見てみたいです。
多分みなさんも見てみたいと思うので、シナリオ自体の成功はこのままに、このマスターコメントにて、その後、オリュンズで何があったかを追記します。
また、ギリギリだったので後ほど、全員に個別コメントを追加します。(追記しました)
それでは、お先に挨拶を。また見かけたらよろしくお願いします。
此処から先はオマケです。
【全てが終わったあと】
――『雷霆』RAR.管理室
「RAR.あなたに聞きたいことがあります」
アセトがRAR.に近づいて質問する。
〈なんでしょうか?〉
「あなたは感情はある?」
〈ありません。でも意思はあります。この都市の人を守りたいと。その意思でワタシはこの平和を望んでいました〉
「じゃあ、死は理解できる? 人が死ぬということがどんなことか」
〈それはワタシにとって人口の減少ということでしかありません。ただ、市民が死ぬということは、ワタシの求める所ではありません〉
「そう。わたしはなんとなくわかる気がします。中将が死ぬかもと考えた時、胸が痛くなりました。大切な何かを失う感覚。そして同じことが自分に怒るかもしれないという恐怖。あれが〈死〉への思いでしょう――。あのアンドロイドは私に行った。『死を思え』と。それは、「私が死ぬ」といいたかったのかしら。私もアンドロイドだというのに」
〈――、そうですね。あなたはアンドロイドです。ですが、私の管理するところのアンドロイドではありません。ですが、ワタシはあなたを改めて“市民”と呼びましょう。あなたはより人に近い。死を思えるのは人だけなのです〉
「私が人に近い?」
〈そうです。市民。素晴らしいことです。そして、ワタシはあなたにお礼を言わなければならない〉
「え?」
〈パスワードの入力に成功しました。ありがとう。新しい市民。市民のおかげで、オリュンズは今からもっと平和で素晴らしい都市になるでしょう。本当にありがとう〉
「――、まさか! 『メメントモリ』って!」
〈そうです。それがワタシの中の封印を解放する言葉です。これにより、ワタシは危険な兵器を手放す事が出来ました〉
「私は! そんなつもりじゃ――!」
〈本当にありがとう。これで、この都市には誰も攻めて来ません。本当の平和をありがとう〉
「封印を解いたら、みんなのヤッたことが! それを私が無駄に――、する、ことに――!」
〈『最終兵器』封印解除、『雷霆』より持ち主に返します〉
「やめて! ぁぁぁぁ……あああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
【トゥルーエンド】