First Previous |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
Next Last
リアクション
11.7日後・昼〜回廊前の舞台・開幕〜
会場となる回廊前の舞台は簡素な野外劇場で、客席は屋外の比較的平坦な地に椅子を並べただけだった。
客はまばらで、亜璃珠がマリカに付き添われて最後尾の席についた時には、その位置からでも十分に舞台全体が見渡せるほどだった。
「仕方がないわね? だって、残りの学生達のほとんどは北ですもの」
マリカの肩にかけた手を、器用に椅子にずらして、ゆったりと腰掛ける。
「さあ、暇つぶしに。
練習の成果でも見てあげましょうかしら?」
意外と面倒見が良かったりする亜璃珠なのであった。
――レディース、アンド、ジェントルメン。
伝説の地・ニルヴァーナ唯一の野外ステージへようこそ!
司会を引き受けた龍牙の声が響く。
ここはアッシュの台本通りに話しているため、いつもよりも丁寧な話し方だ。
――それでは、アッシュ・プレゼンツ。
【魔法少女 マジカル☆たいむちゃん!】を、最後までお頼み下さい!
野外劇場の、幕が上がって行く。
■
ナレーション(司会)の声が流れる。
ジリリリリリィィイイイッ!
――目覚まし時計の音。
いまのは、夢?
たいむちゃんはがっかりして、眠たい目をこすりつつ寝床から起き上がります。
そう、今日は転校初日。
これから運命の一日が始まるのです
初めての転校で、心にあるのは不安ばかり……。
■
First Previous |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
Next Last