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嫉妬にご用心!?

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嫉妬にご用心!?

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手がかり

 事件は少しずつ解明されてきた。

 【日本退魔師連合会】の倉橋 和(くらはし・まどか)も、得意の風水を使った占いで詳細な場所の特定を急いでいた。

「生徒が襲われた場所は、気が濁っているからわかりやすいわ・・・・・・ここは濁りがあまりないわね。濁りは、時間経過とともに消えるそうですから、大分前なのかも」

 ウィング・ヴォルフリート(うぃんぐ・う゛ぉるふりーと)は、倉橋 和の占いで見つけた事件現場の周囲を丹念に調べていた。

「ウィングさん、そっちはどう?」

「うん、どうも生徒が襲われた痕跡があるみたいだね」

「どれどれ・・・・・・確かに強い思念が場に残っているわね。この残留思念から犯人のいる方角を割り出すわね・・・・・・やはり、ツァンダに間違いないようね」

※ ※ ※


 如月 正悟(きさらぎ・しょうご)も、行方不明になってしまったパートナーを、自らの手で見つけるべく、雪の積もったツァンダにやってきていた。

「現場百編といいますからね。現場になった場所と、状況をしらみつぶしに調べ、犯人の正体に繋がる証拠を必ず見つけます」

 と、一緒に調査に来ていた神童子 悠(しんどうじ・ゆう)が、声を上げた。

「あ、足あとがある! これは、草鞋の踏み跡だね」

「なんだって、悠さん? あ、本当だ。足あとがあっちのほうへ続いている」

「行ってみよう!」

 有力な手がかりをみつけたふたりは、急ぎ足で駆け出した。

 と、同じ方向へ向かう飛鳥 流奈(あすか・りゅうな)に遭遇した。

「あ、あなたたちも場所がわかったの? 私も探知機の示す方向に従ってきたのよ」

「そうか、じゃあ一緒に行ってみよう」

 やがて、生徒たちがたどり着いたところは、小高い丘にある洞穴だった。

「ここが、女の子たちが囚われている場所なのね。早速入りましょ」

「ちょっと待って、流奈さん。今我々だけで入るのは危険だよ。今日は一旦引き上げて、また後日みんなで行こうよ。愛美の身辺も調べてみたいしね」

「わかったわ、じゃあ帰りましょ」