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リアクション
争奪戦、始まる
超勇者の墓。
その一角に地下へ続く入口が存在した。
「こ、ここが超武器が眠る地下神殿……」
「なんだ、ぬぬぬ。怖気ついたのか?」
「ち、違うよー!」
地下神殿に待ちうけるであろう様々な事に生唾をごくりと飲む超勇者 ぬぬぬ(ちょうゆうしゃ・ぬぬぬ)と、ぬぬぬをちゃかす超魔王 オグラ(ちょうまおう・おぐら)。
「おーい! ぬぬぬちゃーん!!」
オグラにいじられていると、向こうからプリンセス ドロシー・リデル(どろしー・りでる)に超召喚されたノーン・クリスタリア(のーん・くりすたりあ)を始めとするリアトリス・ブルーウォーター(りあとりす・ぶるーうぉーたー)、スプリングロンド・ヨシュア(すぷりんぐろんど・よしゅあ)、白石 忍(しろいし・しのぶ)が歩いてくる。
そこから一歩離れた場所を歩くのは、超人猿とシルバーウルフ、吉兆の鷹を引き連れた超僧侶剣士、ヴァイス・アイトラー(う゛ぁいす・あいとらー)。
「あっノーンちゃん!」
ぬぬぬはマグ・メル地方の各地で歌を披露して回っていたノーンに手を振った。
「超勇者の武器を手に入れるって聞いたけど、もしかしてここがその入口?」
「そうだよ! 早く中に入って超勇者の武器を手に入れなきゃ」
「さっきまでビビってた奴が何を言ってんだよ」
「ぬぬぬ、ビビってないもん!」
再びオグラによるぬぬぬ苛めが勃発。
「あ、あの……」
「おい。早く中に入るんじゃなかったのか?」
おどおどした忍が声をかけようとしたのに気付いたヴァイスが、オグラのぬぬぬいじりに制止をかける。
「それもそうだな。……勝手にいじけてるぬぬぬは放置してさっさと行こうぜ」
「ちょ、ちょっと嫌だよ。こんなところで一人になんて……」
「それなら僕とお義父さんが先頭に立つよ」
「それが良いだろう。ぬぬぬたちを挟むようにして……ヴァイス・アイトラーが最後尾でいいな」
超感覚で大きな犬耳と1Mある犬の尻尾を生やし、ドラゴンアーツで右目も龍の瞳になり、さらに鬼神力も使用し額に短刀のような角が生えたリアトリス。
リアトリスもスプリングロンドも超感覚で感じる地下から漂う不気味な殺気にし、先陣を切る事に名乗りでた。
「それが一番良いだろうな」
「え……そ、そんなに危険な場所なんですか?」
「それはそうだろう。 ドロシー・リデルに超召喚された時に聞かされなかったのか?」
「超弱者の私が召喚されるなんて、何かの間違いとしか思えなくて……」
「はぁ……」
「あ、あの。私でも、勇者になれるんでしょうか……?」
「大丈夫だよ! この超勇者の子孫、ぬぬぬがいるんだから!」
「チビだけどな」
「はいはい。早く中に入って武器を見つけるんだろ? 怪我をしてもオレが手当てしてやるんだからさっさと行こうぜ」
ようやく地下神殿へ入るぬぬぬたち。
「あの奥地に宝があんだろ? 超帝王さんよぉ」
「もちろんなんだな」
着ぐるみ勢力の超帝王モップス・ベアー(もっぷす・べあー)がはクン・チャン地方に伝わる秘宝・Kカウンターで、ノーンがびくびくしているぬぬぬや忍を、激励・熱狂・震える魂・幸せの歌で励ましつつ少しずつ奥へ押していくのを遠くの方から見ていた。
モップスの近くにはその彼に超召喚された、超土建屋社長猫井 又吉(ねこい・またきち)とその子分黒猫の着ぐるみを着たタンゴこと国頭 武尊(くにがみ・たける)がいる。
「オレ達の目的は、他の勢力の連中が保有する武器防具を奪い取る事。罠やガーディアンとの戦闘や消耗しているとは言え、油断はできないな。気を引き締めて挑まねば」
「良い心がけだ、我が子分よ。俺たちは消耗している連中を蹴散らし武器防具を奪い取るだけだ」
「すでに超大神官キロスも中に入ってるんだな。もう少し時間を置いてから中に入るとするんだな」
モップスたちは漁夫の利を狙うために、頃合いを見計らい中へ侵入する為に……ティータイムを楽しむことにした。
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