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戦乱の絆 第二部 最終回

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戦乱の絆 第二部 最終回
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■羽田空港1

横山 ミツエ(よこやま・みつえ)による、羽田空港強襲と、
アイリス・ブルーエアリアル(あいりす・ぶるーえありある)のイコン奪取作戦。
ゾディアックをアイリスに攻撃させないため、
シャンバラの契約者たちは、ミツエの乙王朝軍と共闘することになる。

「俺はロイガだが、乙国前皇帝でもある。
現皇帝のミツエと共闘させてもらうぜ!」
姫宮 和希(ひめみや・かずき)
ガイウス・バーンハート(がいうす・ばーんはーと)とともに、
和希ロボに搭乗し、ミツエのトウテツの肩に乗る。
「にしても、ミツエがマレーナの裔ってのには驚いたぜ。
ホント似てねーな。
ま、胸だけが人の価値じゃないさ。気にすんな」
「和希だって胸ないじゃないの!」
ミツエがキレて叫ぶ。
ミツエは、秋月 葵(あきづき・あおい)
フォン・ユンツト著 『無銘祭祀書』(ゆんつとちょ・むめいさいししょ)
センチネル、Night−gauntsによって手の上に載せられ運ばれている。
ミツエが生身の身体で、イコンの戦闘に巻き込まれないよういという、
葵たちの配慮であった。
「うんうん、胸が小さいことはある意味ステータスでもあるんだよ!」
「たしかに。だが、我も、本来の姿であれば……」
葵と『無銘祭祀書』がうなずく。
その様子を見つつ、ガイウスは、
マレーナを敬愛する者として、複雑な気持ちになっていた。
(胸はともかく、マレーナの様に性格が穏やかでないのはどういう事か)
ミツエの暴走を防ぐため、何かあればすぐフォローを入れるつもりであった。

「とにかく、ここは先手必勝よ!
龍騎士団に目に物みせてやるわ!」
ミツエは、苛立ちを吹き飛ばすように、トウテツの列車砲を発射した。
轟音を立て、電車が発車される。東京の電車だ。
地下鉄の暴走事件に引き続き、鉄道会社の苦労がしのばれる。
「よっし、俺も行くぜ!」
和希ロボは、発射された列車に飛び乗ると、
サーフボードのように敵陣に突っ込んで行こうとして。
「わー!?」
当然のことながら、バランスを崩して落下した。
もっとも、和希ロボには飛行能力があったため、無事だったのだが。
飛んで行った列車は、空港の建物を破壊して、龍騎士団は浮足立つ。
そのまま、敵の真ん中で暴れはじめた和希ロボを見て、
ミツエは宣言する。
「じゃあ、あたし達も行くわよ!」

ガオオオオオオオオッ!!

吠えたトウテツが、地響きを立てて敵陣に走っていく。
葵と『無銘祭祀書』のNight−gauntsが、
ミツエを運んで前進する。
走ってくる従龍騎士を、なるべく傷つけたりしないように、と考える葵だが、
『無銘祭祀書』は言う。
「主は温いな、ここは戦場ぞ」
「でも……」
「奴らとて戦うからには殺される事もある……その覚悟を持って戦っているのだ」
「そうかも、しれないけど」
それでも、葵は、誰かを傷つけたり、死なせたりはしたくない。
「なら打ち倒し殺してやるのが礼儀であろう?」
『無銘祭祀書』は、冷徹に宣言する。
ミツエを守っているため、積極的な攻撃はできない。
しかし、従龍騎士を踏みつぶすことなどは厭わないというのが、
『無銘祭祀書』の考えだった。

「はわわ、あんなおっそろしーイコンまで出て来ちゃったら、
東京湾上で戦ってる皆さんに迷惑かけちゃうです。
なので、出撃させる前にミツエさんが言う様に強奪しちゃえーですよ」
土方 伊織(ひじかた・いおり)はミツエに量産型トウテツを借り、
サー ベディヴィエール(さー・べでぃう゛ぃえーる)たちを乗せていた。
「ミツエ様にご協力するのは宜しいと思いますが、乙王朝とはどこのお国でしょう?」
ベディヴィエールが、のんきな調子で言う。
「はわわ、ベディさんは根本的なことがわかってないっぽいのです。
それにしても、なんで列車飛ばすのですか?
と言うか、弾数1発限りってどんだけって、
外部リモコン操作って一体何時のアニメのロボット設定ですかー」
そう言いつつも、伊織がリモコンで操作を行う。
「と、とりあえず、ミツエさんがアイリスさんのイコンを強奪できれば良いのですから、
龍騎士団の駐屯地をずたぼろにしてやるのです、列車砲でどかーって」
「列車砲でどかーっ、ですわ、お嬢様」
ベディヴィエールも言い、
発射された列車が、またもや空港の施設を破壊する。
「はわわ、でもこれ、いろいろ終わった後に、
日本の警察から怒られちゃうような気もするのですー。
でも今は、とにかく、陽動を続けるですよー」

「ヒャッハー!
警察に怒られるのが怖くてパラ実なんてやってられるか!
今度は、滑走路に『羽田はパラ実が守った』って書いてやるぜ!」
吉永 竜司(よしなが・りゅうじ)は、
上永吉 蓮子(かみながよし・れんこ)たちを量産型トウテツに乗せている。
終わったら、また派手に落書きをして、
羽田を東京近郊の不良の遊び場にするつもりだった。
(結局の所、東京の不良どもが心配なんだろ?)
(うるせーな、そんなんじゃねーよ!
これはオレの東京分校計画なんだよ!)
(しょうがないね。竜司の遊びに付き合ってやるよ)
竜司と蓮子が、精神感応で会話する。
「いっけえええええええ!
鉄人イケメン号!
ストライクにしてやるぜェ!」
龍騎士が陣形を組み、トウテツに対処しようとしたところを狙って、
竜司が列車砲を発射する。
「うわああああ!」
龍騎士たちは、飛んできた列車を喰らって倒れていく。
「よっしゃあ、ストライクだ!
列車砲なんて言葉久しぶりに聞いたぜ。ガイアのやつ、元気かなぁ」
元S級四天王で、列車砲を得意技としていた身長100メートルの巨人、
ガイアのことを、竜司は思い出していた。

無限 大吾(むげん・だいご)も、
「列車という単語に騙されるなかれ、
イコン大の巨大な鉄の塊が高速で飛んで行くんだぞ。
これを受けきれるものなら、受けてみろ!」
と、敵陣の真ん中に列車砲を発射する。
パートナーの
セイル・ウィルテンバーグ(せいる・うぃるてんばーぐ)は、
「パンチだ! パンチだ! 踏みつけだ! 
レールガンで地獄に堕ちろぉぉぉ!!」
戦闘モードONになり、トウテツの中で大騒ぎしていた。
セイルは、普段は温厚な性格だが、戦闘になると、凶暴な狂気の悪鬼と化してしまうのだ。
もっとも、乗っているだけで、何かできるわけではないのだが。
大吾の攻撃で、龍騎士たちはさらに陣形を崩され、ダメージを受ける。
「こいつらをなめるな!
動きは鈍いが、パワーは計り知れんぞ!」
「下手な小細工は不要だ!
パンチや踏みつけをくらえ!」
大吾は、さらに量産型トウテツを暴れさせる。
「邪魔だ! 失せろ! そしてくたばれ虫けら共!
見ろ、敵イコンがゴミのようだ! クククッ、アハハハハッ!」
セイルが、さらに、笑い続ける。

雷弩璃暴流破に乗った
御弾 知恵子(みたま・ちえこ)
フォルテュナ・エクス(ふぉるてゅな・えくす)は、
上空から、乙王朝軍を支援する。
(今までイコンのどの辺が『聖像』なのかいまいちピンと来なかったけど……
あのトウテツって奴はなんとなくあのドージェ・カイラスに似てる気がするねえ。
そういう意味じゃ一番『神の像』って感じじゃないか。
かつてのパラ実の神、
ドージェの姿の元での戦いなんて、パラ実伝説を地上に広める場としては最適じゃん!)
知恵子はそう考え、
龍に乗って、動きの鈍いトウテツを攻撃しようとしてくる
龍騎士たちを、雷弩璃暴流破が攪乱する。
(前々から噂で聞いて気になっていたんだ。
超巨大イコントウテツ……
こいつのデータを取って、何か役立てられないかな)
フォルテュナも、そんなことを考える。
「なんだこのイコンは!」
一方、雷弩璃暴流破も、
異世界からやってきた可変イコンS−01を改造したものであり、
トウテツほどではないにせよ、
龍騎士団を驚かせていた。

こうして、戦闘終了後には、竜司と知恵子により、
羽田にまたもや落書きがされるのだが、それはまた、別の話である。



レキ・フォートアウフ(れき・ふぉーとあうふ)
ミア・マハ(みあ・まは)は、
キラーラビットのラーン・バディに搭乗し、ミツエたちの支援を行う。
「ふむ。前回共に戦った日本のイコンは参戦しておらぬのか。
もしいたら、またともに戦いたかったのじゃがの」
ミアは、できれば、
日本の自衛隊のイコンとまた一緒に戦いたいと考えていたが、
自衛隊のイコンは超霊モンスターの対応のため、羽田空港には戦力を回せない。

「アイリスさんは百合園生だから。
どちらが正義かなんて分からないけど、シャンバラを壊す様な事にこれ以上手を貸させない」
ニンジンミサイルを発射して、龍騎士を迎撃しつつ、レキが言った。
「確かに戦いばかりの日々だけど。
それでもボクは、シャンバラとの出会いを『無かった事』にはしたくないんだよ。
アイリスさんだってそうでしょ?」
レキは、アイリスのいるであろう、イコンの格納庫を見つめ、つぶやいた。

「アイアムレッドサイクロン!」
ナガン ウェルロッド(ながん・うぇるろっど)は、
クラウン ファストナハト(くらうん・ふぁすとなはと)たちを量産型トウテツに乗せ、
空港の近くにあるものを放り投げまくる。
「じゃじゃじゃ じゃ〜ん! じゃじゃじゃ じゃ〜ん!」
クラウンが、BGMで演出する。
「タッタイヘンダ! トウテツガボウソウシチャッタ!!!」
ナガンは、棒読みで言って、
味方のイコンまで放り投げはじめた。
「おい、そなた、何をしておるのじゃ!?」
怪しい動きをする味方がいないか、
警戒していたミアが注意する。
その時、
変装して鏖殺寺院ということがバレないようにして潜入していた
伊吹 藤乃(いぶき・ふじの)が、
雷獣 鵺(らいじゅう・ぬえ)たちを乗せた量産型トウテツの列車砲を、
東京湾上空のゾディアックに向ける。
(作戦が失敗すればパラミタも地球も甚大な被害を被るはずです。
そうなる様に導けば破壊神ジャガンナート様も満足なさられるでしょう……)
そう考えた藤乃は、誤射に見せかけて、列車砲を放ったのだ。
しかし、羽田から東京湾上空のゾディアックまでは、
あまりにも距離がありすぎるため、列車は海に落下する。

「そっちに敵はいないんだよ!」
「はわわ、あきらかにあやしいのですよー!」
レキや伊織が、藤乃を取り押さえようとする。
しかし、戦場の混乱に乗じて、
藤乃たちは逃げていく。



一方、ミツエたちは、着実に格納庫に近づいていっていた。

カレン・クレスティア(かれん・くれすてぃあ)は、
「相手は強敵の龍騎士だし、そう易々と基地内にあるイコンを奪取できないよね。
火口君、いっしょにミツエちゃんの道を開くよ!」
「わかったッス!」
カレンは、歴戦の魔術を多用しながら、
火口 敦(ひぐち・あつし)と連携して戦う。
「列車砲とか、
せっかくレールガンが撃てると思った我のやり場のない怒り、思い知るがいい!」
ジュレール・リーヴェンディ(じゅれーる・りーべんでぃ)も、
機晶姫用レールガンで、龍騎士を牽制する。

「うわあああっ!」
「火口君!?」
龍騎士相手に、大立ち回りを繰り広げるカレンと火口君であったが、
火口君がいきなり転倒した。
地面に隠れていた悪魔が、足を引っ張り転ばせたのだ。
「ザナドゥを裏切った報い、思い知るがいい!」
火口君を暗殺しようとしていた悪魔だが、
堂々と戦っても勝てないことを知っているので、卑怯な手を使ったのである。
龍騎士の攻撃を受けそうになるも、火口君はすぐ立ち上がる。
「せっかくカレンさんと一緒に戦ってるのに邪魔しやがって!
許さないッス!」
「ぎゃああああ!」
悪魔は一瞬で蹴散らされた。

「さすが火口君! この調子で、龍騎士たちもバンバンやっつけちゃうよ!」
「おうっ、どんどん行くッスよ! カレンさんと一緒なら、誰が相手でも負ける気しないッス!」
こうして、カレンと火口君は、さらに龍騎士を相手にする。
「敦のくせに、あんな強くてかわいい彼女ができるなんて、なんかムカつくわね……」
そうつぶやくミツエだが、
カレンはそれを聞き逃さなかった。
「名前を呼び捨て!? 皆、なぜかどんな人も、火口君のことは『苗字に君付け』で呼んでるのに……」
カレンは、ずっとミツエのことを意識しているのだ。
「火口君! こうなったら、ボクたちの絆を龍騎士にも見せつけてやろうよ!」
「カレンさん!? そこまで俺のことを!」
実際にはカレンがミツエへの対抗心を燃やしただけなのだが、
結果的に、火口君の士気も大いに上がり、ミツエたちは着実に進軍していった。