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リアクション
クィクモに、空路第一陣、陸路第一・第二陣と到着し、四千近い教導団の兵力がコンロンに集められた。更に第三・第四陣と兵が準備を整えている。空路は第二陣を率いてくる第四師団のロンデハイネ中佐からは、準備に今少し時間がかかるので、現メンツで会議を行いミカヅキジマ等への移動や調査も進めてくれとの連絡があった。騎凛師団長の件については、慣れていることで大丈夫だろうと言った。ここは軍師のマリーの言った通りと考えていいだろう。マリーも、騎凛のことはよく知り尽くしている。すでに、コンロンには南部平定戦の本営を担った人材、現在の戦力の要となる各部隊長らが揃っている。
そしてこの男。
「何も考えずにドンパチするのも好きなんですけれどもね。何も考えずにドンパチするのも……ふぅ」
戦部 小次郎(いくさべ・こじろう)である。
「戦部少尉」クレア・シュミット(くれあ・しゅみっと)中尉が出迎えた。「ようやく復帰できたな。早速だが、知恵を貸してもらいたいところだ。また……私たちで当面、本営を動かさねばならないようだから」
「ええ。気力はありあまっていますよ。復帰と言っても、他の任務で色々動いてはいたのですけどね」
「まぁ、それは互いにそうだな」
「会議には誰が? そう言えばこちらへ来てクレーメックの姿を見ませんが」
「ああ。クレーメックなら、胸騒ぎがするとかで、珍しく一人で兵百程を連れて中佐のお出迎えに、雲海の方まで出向くそうだ」
「胸騒ぎ? ほう。それは確かに、彼にしては」
「まあ心配要らんだろうが。ノイエはメンバーの内で水原少尉が隊長代理だ。だから私たちの他には、各部隊長として、水原(新星)・ルース(獅子)・それから松平(龍雷)が参席する。更に、今回からは海軍がこれに加わるな。部隊長はローザマリアということになる」
「ほう」
「武官連中が血気に逸らんよう抑えていかぬと……心労だな」
「騎狼部隊は?」
「それについては、別に話が来ている。後ほど」
「特命ですか」
「そのようなものかな。あと黒豹小隊については、隊長がミカヅキジマにいるからな。隊はとりあえずそちらへ移動させることになろう」
「第四師団の軍師と言われているマリーは、何故会議に出ません?」
「あれは……裏で何かとやって忙しいのだろう。すでに姿を見かけない。彼女(?)のやることはどこかで必ず効いてくるのだろうが。何せ、ブラッディ・マリーだからな」
「ふむう。部隊長以外に、些か参謀の人材を欲しいところですけどね」
「優秀な者であればな。今回はクレセントベースの設営に人手が回っているということもある。あとは案外、どこかの部隊か兵にでも埋もれているかもしれんが……」
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