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【新歓】水鉄砲騎馬戦

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【新歓】水鉄砲騎馬戦

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準備・そして開会式

 騎馬戦の準備で人を呼び込んでいる高根沢 理子(たかねざわ・りこ)

「もう少し、人数がいた方が楽しいんだけどなぁ……あっ海!!」

 偶然近くを通りかかった高円寺 海(こうえんじ・かい)を呼びとめる。

「なんだ?」
「あなた、今回開催される騎馬戦に参加しなさい!」
「は? なんでオレが……」
「良いから参加すればいいのよ。新入生に甘く見られちゃ、海も嫌でしょ?」

 理子に言いくるまれ、海はリコっちチームの方に参加することになった。

「たく……参加するにもこれは最低でも二人組だろ? オレひとりで参加させても意味ないのだろうが」

 パートナー不在の海がぽつりと競技場にいると、リカイン・フェルマータ(りかいん・ふぇるまーた)神凪 深月(かんなぎ・みづき)クロニカ・グリモワール(くろにか・ぐりもわーる)を連れてやってくる。

「こんにちは。もしかして一緒にやる人がいないの?」
「あぁ。まぁな」
「なら、良かったら私のアルバトロスに乗らない? 私のあと一人乗れるから」
「わらわたちもリカインに誘われたのじゃ」
「不完全とはいえ、過去と未来を見通す魔導書である私が相手の悪い未来、引き寄せてごらんにいれましょう。まあ、当たらぬも当たるも八卦。なのですけど」
「どう? 一緒にキロス君組を倒しましょうよ」

 そこまで言われ、断る理由もない海は、リカインの小型飛空艇アルバトロスに同席する事にした。


 そうこうしているうちに開会式が始まり、リコっちチームとキロスチームに別れて整列している。

「続いてバルトーリから今大会のルールの説明をしてもらいます」

 風祭 優斗(かざまつり・ゆうと)の司会進行で進む中、ロレンツォ・バルトーリ(ろれんつぉ・ばるとーり)の名前が呼ばれ、ロレンツォが前に出る。

「えールールですが、知っての通り紙の的を小型飛空艇や空飛ぶ箒などの乗り物に付け、最低2人一組で定員オーバーにならない限りは砲撃主を増やしても構いません。的が破れた組は直ちにその場で停止し、速やかにグラウンドの外へ出てもらいます。また、スキル使用ができるのは砲撃主だけとします。もし、騎手の方がスキルを使用する場合は地上に降りた時のみ使用可能です。それでは正々堂々とフェアプレーを努めて下さい!」
「ありがとうございました。付け足してルール説明を僕からも。アンフェアな行動をとった組の的は、審判がペナルティとして的の耐久を最弱にします」

 開会式はどんどん進んで行く。

「最後に選手宣誓です。チームリーダーであるコンモドゥス選手と高根沢選手の二人は前に」

 キロス・コンモドゥス(きろす・こんもどぅす)と理子が前に出て選手宣誓をし終えると、すぐさま競技開始となる。

 競技場の中央を挟んでそれぞれのチームが思い思いの乗り物に乗ったのを確認したグランギニョル・ルアフ・ソニア(ぐらんぎにょる・るあふそにあ)は、テラー・ダイノサウラス(てらー・だいのさうらす)の肩を叩く。

「ぐがぁぁご!」

 テラーの開始の言葉?で競技が始まった。

 審判をするのは、ロレンツォの他にはアリアンナ・コッソット(ありあんな・こっそっと)バーソロミュー・ロバーツ(ばーそろみゅー・ろばーつ)サー パーシヴァル(さー・ぱーしう゛ぁる)布袋 佳奈子(ほてい・かなこ)エレノア・グランクルス(えれのあ・ぐらんくるす)がいる。
 それぞれの腕にはロレンツォが配った審判の腕章を付けていた。