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リアクション
【ユニット部門】
『ソロ部門のパフォーマンスは以上となります。続いては、ユニット部門です!!』
しばしの休憩を挟み、コンテストはユニット部門へと移行した。観客の熱気は冷めることなく、熱狂的な叫びが続いている。
『二人以上で構成されるアイドルたちのパフォーマンスで、最強のアイドルを競うこととなります』
エンジュと理沙の声を聞きながら、舞台袖の広瀬 ファイリア(ひろせ・ふぁいりあ)は祈るようにステージを見つめている。
『それでは、早速参りましょう。エントリーナンバー11。カッコいいアイドルをコンセプトに活動中のアイドルユニット……Wi’z!!』
ユニット名を呼ばれたウィノナ・ライプニッツ(うぃのな・らいぷにっつ)とウィルヘルミーナ・アイヴァンホー(うぃるへるみーな・あいばんほー)が、ステージへと駆け出した。
「ウィノナーっ!!!」
「ウィルーっ!!!」
歓声の飛ぶ観客席から、Wi’zコールが沸き起こる。ウィノナはそんなファンたちに、大きく手を振った。
ウィルは、先ほどまで舞台袖では今回の大舞台に先ほどまで不安を抱えてはいた。だが、ステージに立った今はアイドルらしい表情を浮かべている。
ファイリアの選んだ衣装を見に纏った二人は、二人で顔を見合わせて頷く。
「新曲なのですー!」
「楽しんで聞いていってねー!」
歓声に迎えられながら、ウィノナとウィルは歌い始める。
「無邪気に甘える可愛い彼(コ)その笑顔に私のココロは独り占め」
ウィノナが大人っぽい流し目を送る。
「私に優しいあの人 気配り上手なあの人に溺れちゃう」
ウィルヘルミーナが凛々しい視線を宙に向ける。
「私だけの愛しい彼(コ)」
「私だけの王子様」
可愛い雰囲気の曲調にウィノナたちのラブラブアピールが観客を魅了していく。
『どうしてあなたがあの彼(コ)と一緒にいるの?』
『どうしてあなたがあの人と一緒にいるの?』
「女の子のココロをもてあそぶオトコ 許せない!」
「女の子を軽く見るなんて 許せない!」
先ほどまでとは一転、二股をかけられていることに気付いた二人の女性の気持ちを歌う二人の姿に、観客は惹き込まれていく。
「甘える彼を平手打ち」
「うわべの言葉に向けて こういうの」
曲のラストにかけて、観客もどんどん盛り上がっていく。
「他の子に言う言葉なんていらないわ」
「別れに告げてあげるわ 女の子をなめないでよね!」
ウィノナとウィルの決めポーズでアピールは終了した。曲が鳴り止んでも、拍手は止まなかった。
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