Illustrator:黒銀/渡辺悟志
大陸で活躍する人材を育成するために設立された私立校です。
創設者は10代にして一大財閥を築いた天才、御神楽環菜です。
以前は彼女が校長を務めていましたが、山葉涼司が二代目校長を務めて後、現在は馬場正子が校長兼理事長を務めています。
日本国の認可を受けた学校なので、生徒の大部分は日本人となっています(日本人と契約したパートナーは申請することで日本国籍が与えられるため、パートナーは日本とシャンバラの二重国籍者という扱いになります)。
海外からの留学生も受け入れているため、パートナーさえいれば日本人でなくても入学できます。
現在、御神楽環菜は各地で勢力的に経済活動を行っており、山葉涼司はニルヴァーナ創世学園に出向いています。
エリート校であり、入試試験は難度の高いものとなっています。
しかし校長の一存によって試験を免除されるケースもあり、優等生から不良までバリエーション豊かな生徒が在籍しています。
現代日本の若者文化が流入しており、学校周辺では携帯電話の通話状況もよく、機能は制限されますがインターネットも利用できます。
シャンバラ人との交流を大切にするという方針で、学園の所在地であるツァンダの一般家庭に下宿で生活するのが基本となっています。
ただし、それは入学当初だけで友人や恋人と共に借家を借りてルームシェアする生徒や、冒険者の宿や馬小屋で寝泊まりする生徒などもいます。
校舎はシャンバラ沿空部の都市、ツァンダに置かれています。
ツァンダを治めているのは守護天使の一族、ツァンダ家です。ツァンダは元々交易が盛んで、パラミタの各地方と交流がありました。
地球人ともっとも友好的な一族で、早い段階で領内に蒼空学園を建設することに合しました。
地球の技術に強い関心を示しており、蒼空学園で技術を学ぼうとするものが大勢います。
蒼空学園の制度は、日本の学校制度を踏まえたものとなっています。
基本的に高校1年から3年までですが、中等部、初等部も用意されており、2020年になってからは大学も設立されました。
Illustrator:UENO
日本の高校と同じような各種の部活動が行われていますが、九校の中では日本の文化と縁の深い部活動が目立ちます。
野球部、放送部、写真部、鉄道部、コンピュータ部、漫画部などです。部活に入らずアルバイトするケースも珍しくありません。
また社会に出てからは積極性が重要であるとの理由から、自分たちで部や研究会を設立することも推奨されています。このため小規模なサークルがいくつも存在しています。
インターネットの基幹を支えるルートサーバは世界中に2009年時点では13台存在しましたが、機能分散のためその数は徐々に増え、
2019年の時点では合計26台にまで増やされました。
そのうち24台目にあたるルートサーバはこの蒼空学園の校舎内に設置されています。
各サーバにはアルファベット1文字が割り当てられていますが、パラミタに置かれたこのサーバはXとなっています。
現時点では地上との連絡が難しいため、このサーバはシャンバラ主要都市周辺での使用がほとんどとなっていますが、
将来的にはパラミタ全体のインターネットの中枢となる予定です。
週に1度、地上とデータのやりとりが行われ、タイムラグがありますが地上の情報を見ることもできます。
どのようにデータをやりとりしているのかは非公開です。
サーバ管理者は環菜のパートナーである守護天使、ルミーナ・レバレッジが務めています。
お洒落なオープンテラスを備えた、豪華なカフェテラスです。
お値段は学生向きのリーズナブルなものが多く、地球やシャンバラにある大抵のメニューが揃う万能食堂となっています。特に甘味メニューが非常に充実しており、一般客のリピーターも大勢いるようです。
蒼空学園の生徒は大陸での成功を夢見るものが多く、その夢を叶えるために様々な進路へ進んで行きます。
しかし、金融方面に進もうとする生徒はあまりいません。環菜の実力を知っているため、敢えてそこに向かうことはしないのでしょう。