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ワールドガイド

世界のあらすじ

text:砂原かける,運営チーム

2024年の世界は、2009年以前のものと大きく情勢が違っています。
それは浮遊大陸パラミタの出現及び、地球人とシャンバラ人が“契約”してパートナーになれる事に起因しています。

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パラミタの出現

浮遊大陸パラミタの出現は、突然でした。
唯一の前兆らしいものは、西暦2000年頃から天使や幽霊など、目に見えない存在を視る者達が現れた事です。
しかし、多くは本人の心の問題とされ、大きく取り扱われる事はありませんでした。
そして西暦2009年6月、日本領海の上空にパラミタ大陸が現れました。
その当時は、パラミタが日本領海内に出現した為、浮遊大陸も日本の領土として認められました。

日本を始めとした多くの国が、空に現れた謎の浮遊大陸を調査しようと、パラミタに探検隊や航空機を送り込もうとしました。
しかし、地球人と地球のテクノロジーは、パラミタから拒絶されます。
コンピュータやエンジンなどの地球上で造られた機械は、パラミタでは作動しません。
さらに疾病、天変地異、モンスターの襲撃などのあらゆる超自然現象が、パラミタに侵入した地球人を襲いました。
日本政府の依頼を受けた米軍が、空母を拠点とした航空部隊をパラミタに送り込もうとした際には、多数のドラゴンが現れて、部隊を壊滅させてしまいました。
その被害の大きさから、アメリカはその後しばらくパラミタ開発に出遅れ、日本に追従する事となります。
この拒絶により、地球人はいっさいパラミタに踏み込めないように思われました。

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古王国シャンバラ

地球とパラミタが繋がったのは、これが初めてではありません。
現在から五千年前である紀元前3000年頃にも、ふたつの世界は繋がりました。
その頃パラミタでは、シャンバラ王国(以降、現在のシャンバラと区別する為に、古王国と表記)という国が栄えていました。ちょうど、地球とパラミタが繋がった場所にあった国です。
女神であるシャンバラ女王が統治する古王国は、たいへん高い魔法文明を持ち、当事の世界最強の国家であったと伝えられています。
古王国は地球上の文明にも影響を与え、エジプト文明、クレタ文明、シュメール文明、黄河文明などの古代文明を興したり、進歩させました。
地球の神話に、パラミタの種族に似た姿の神やモンスターが登場するのも、この名残だと言われています。

この頃、地球上には現在の人間とは別の種(人種ではなく、生物分類上の種)も存在していました。彼らは、強大な超能力を基本とした文明を築いていたようです。
しかし、シャンバラ王国の援助を受けた人類に生息圏から追われ、現在ではシベリアと呼ばれている地域へと追いやられ、やがて滅んでいったそうです。
2020年現在、別種の人類の唯一の生き残りとして確認されているのが、天御柱学園校長のコリマ・ユカギールです。

やがてシャンバラ古王国では、女王の妹ネフェルティティが、古王国の著しく発展した文明に警鐘を鳴らし、反旗を翻します。
長く明らかにはされていませんでしたが、この裏には、シャンバラ古王国と覇を競っていたパラミタの強国エリュシオン帝国の存在がありました。
エリュシオンはネフェルティティに狂気の呪いをかけ、古王国に反乱を起こさせたのです。
妹姫の乱心の原因に気付かなかった当事のシャンバラは、彼女から名を奪い、以降、彼女は「ダークヴァルキリー」と呼ばれる事になります。
また彼女につき従った一派は、鏖殺寺院と呼ばれるようになりました。
鏖殺寺院と狂えるダークヴァルキリーは、世界を滅ぼす闇龍(やみりゅう)を召還して古王国を滅ぼそうとしました。
シャンバラ女王は闇龍の封印に成功しますが、その為に命を落とします。
しかし闇龍を失った鏖殺寺院も、ダークヴァルキリーを封印され、鎮圧されました。鏖殺寺院の生き残りは、いまだ未開の地が多かった地球各地に敗走し、潜伏します。
この戦いで疲弊した古王国はその後、地球とパラミタの各国から攻め入られ、滅亡してしまいます。
シャンバラ古王国が滅ぶと、地球とパラミタの繋がりは解けました。それにより、地球上に残されたパラミタの住人や産物も、多くは封印の眠りにつきました。

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契約

・契約者(コントラクター)
現れた当初は、地球人が踏み入れないかに思われたパラミタですが、やがて有効な解決策が見つかります。
五千年前に死亡したり、地球上に残っていたパラミタの存在と「契約」してパートナーとなれば、拒絶される事なくパラミタで活動できるのです。
この契約を行なった者は、契約者(コントラクター)と呼ばれました。
さらに契約した地球人は、契約相手が持つ神秘の力を一部使えるようになります。
その最たる者は、シャンバラ女王アムリアナ・シュヴァーラと契約した高根沢理子とセレスティアーナ・アジュアでしょう。
二人は国家神の代わりである代王(だいおう)として、それぞれ東シャンバラ王国と西シャンバラ王国を司っています。

また契約をした両者は、身体能力や計算能力が格段に上昇し、オリンピック選手や学者をも上回る能力を発揮しました。
さらに契約した者どうしの間では、一種のテレパシーのような能力が生まれ、たがいに携帯電話を持っていれば電波が通じていない場所でも、電話で会話する事が可能です。
ただ携帯電話が壊れていたり、基本通話料を払わずに利用を停止されている場合には、不可能です。
しかし携帯電話がなくても、抽象的でぼんやりとですが、相手の様子が分かる事もあります。
また契約の維持に、特に必要な事物はありません。
ただ、地球人は複数の相手と契約できますが、パラミタ側の住人は多くが一人の相手としか契約できません。
シャンバラ女王などの非常に能力が高い者であれば、パラミタの住人でも複数の地球人と契約できるようです。これは地球とパラミタのぶつかり方に由来するようです。
なお五千年前に地球とパラミタが繋がった際にも、契約者はいました。その時は現在と逆で、一人としか契約できない地球人に対し、パラミタの住人は複数の相手と契約できたそうです。

非常に素晴らしい効果がある契約ですが、デメリットもあります。
契約した相手が死ぬと、契約相手にも大きなダメージがあり、心身にダメージを負ったり、死亡してしまいます。
たとえ契約相手と不仲になっていても、連絡を取っていなくても、これは回避できません。
契約のメリットもデメリットも、いずれも脳や神経、魂に関わるものとして、研究が進められています。

パートナー契約を解除する事は、基本的にできません。
しかし一度だけ、コントラクターブレイカーという特殊な銃により、シャンバラ女王アムリアナ・シュヴァーラとパートナーの高根沢理子の契約が解除された事がありました。
厳密に言えば、これは擬似的に契約していない状況に近づけるだけで、女王が力を取り戻した際に契約は復活しています。
現在、コントラクターブレイカーは空京大学の厳重な管理化にあります。さらにコントラクターブレイカーの唯一の使い手である砕音・アントゥルースは、植物人間状態で空京大学医学部に入院しています。
このコントラクターブレイカーの原理は、破壊を司る闇龍の力を、契約している両者の魂に打ち込んで栓とする事で、非契約状態を作り出すものです。
今後にこれを応用、発展させたものが発明されないとも限りません。
特に、西シャンバラ王国と東シャンバラ王国では、国家の要となる代王が女王アムリアナとの契約を解除されないように、ロイヤルガードを設立して代王の警護にあたっています。

・古王国の復興
パラミタが姿を現した初期に地球人と契約したのは、ほとんどが五千年前の戦いで命を失ったシャンバラ古王国の人々でした。
それまで一部の者だけが見る「見えない存在」と思われていたのが彼らです。
地球人とパートナー契約を結ぶことで、彼らは現世に復活できました。
これは彼らが死亡した前後に地球とパラミタが分かれるという大異変が起きた影響で、魂が行き所を失ったまま地球上をさ迷っていた為です。
蘇ったシャンバラ人たちは、滅んだシャンバラ王国を再興させる事を目指していました。
2009年当時、シャンバラは国家ではなく、打ち捨てられた辺境の一地域に過ぎませんでした。
シャンバラを治める六首長家も、復活した古王国人や地球の国々の助けを借りて、シャンバラ王国を再興させる事を望みます。
なぜならシャンバラ地方には「やがて異世界(地球)からやってきた人々が、偉大なるシャンバラ女王を復活させ、滅んだ古王国を再興させる」という予言が伝えられてきたからです。
事実、パートナー契約を行なった者は、そうでない一般人に比べて、頭脳的にも肉体的にも非常に優れています。
契約者の力を借りれば、それまでは不可能だったシャンバラの建国も進められると考えられました。
また当時のシャンバラ地方の文明は、産業革命前の地球と同程度であり、進んだ地球の技術はぜひ取り入れたいものでした。
一方でシャンバラの大地には豊富な資源だけでなく、魔法や機晶技術など古王国期のテクノロジーが眠っています。それらは地球の現在の文明を遥かに凌駕しており、地球人にとってもぜひ手に入れたいものでした。

・さらなる開発
年数を経るうちに、別の契約形態も増えています。
それまで地球上を放浪していた魔女や、封印状態にあった機晶姫など、地球に残されていたパラミタ種族も、浮遊大陸の出現と同時に契約が可能になったのです。
また新たにパラミタからやってきた者が地球人と契約するケースもあります。
本人たちが実際に会う事なく、インターネット経由で契約する事も可能で、契約の為のサイトも存在します。しかし直に会わない契約においては、種族や容姿の偽装が行なわれるなどの問題も頻発しています。
シャンバラ地方のもっとも地球よりの場所には、空京(くうきょう)という都市が建設されました。空京には特殊な結界が張られ、その内部では地球人や地球産テクノロジーも拒絶される事はありません。
また空京で生産された自動車やコンピュータなどの機械は、地球の技術産物であってもパラミタで動きます。
現在のパラミタに出回っている機械製品は、空京で作られたか、空京製の機械で造られたシャンバラ各地の工場で生産された物です。
さらに空京で発掘された魔列車が改造され、日本の上野と空京を結ぶ新幹線として開通します。この空京新幹線により、値段は高いものの、地球人がシャンバラへ簡単に行けるようになりました。
新幹線開通により、空京で出会った地球人とシャンバラの種族が契約するケースも増えます。
なお、空京と同様の結界を張る計画は、シャンバラ各地で進んでいます。
しかし、かつての「最果ての地」空京の地下には、実は古王国時代末期にダークヴァルキリーが封印されており、魔法的に土地が整備されていました。
そうした下地のない土地で結界を張るのは一筋縄ではいかず、計画はなかなか進んでいません。

契約者の登場と空京建設で、シャンバラ開発はだいぶ進展が見られました。
しかし契約を結んでいない地球人は、依然としてパラミタに拒絶されており、契約者の絶対数も限られています。
契約は誰とでもできる訳ではなく、何らかの素質や相性があるようです。その為、地球の各国は契約者を増やそうとしていますが、思うように進んでいないのが現状です。
また、若い者ほど契約がしやすいようで、契約者の多くは未成年でした。
そのためシャンバラの開拓は、若い契約者の教育を兼ねた学校組織で行なわれる事となったのです。
その先鞭は、みずからも契約者である御神楽環菜(みかぐら・かんな)が創立した蒼空学園でした。
オンライントレードにより若くして莫大な富を築き上げた彼女は、その私財をシャンバラの開発と建国に注いだのです。
2017年に開かれたサミットでは、地球先進国の首脳に加え、六首長家と各学校の長(失踪していた、波羅蜜多実業高等学校の石原肥満校長は除く)が参加して、シャンバラ王国復興の議定書が決議されます。
この決定により、各学校はシャンバラ王国の再興に力を尽くす事が義務 づけられました。
2020年には天沼矛(あまのぬぼこ)という巨大エレベーターも開通します。
これは、いわゆる軌道エレベータと呼ばれるもので、開通により新幹線輸送を遥かに超える大量の物資のやりとりが可能となりました。
シャンバラ側のゲートは空京のシャンバラ宮殿にあり、地球側は日本のメガフロート都市である海京(かいきょう)にゲートがあります。

一方で、地球人をなるべく、そのままの状態でパラミタに送る研究を進めた国もあります。
ロシアの極東新大陸研究所では、パラミタ独自の放射線であるパラミタ線を地球人に照射して、パラミタ化する事に成功しました。
そうやって誕生したパラミタ化した人々は、いわゆる超能力を身につけていた為、強化人間と呼ばれています。
強化人間は、契約をしなくてもパラミタから拒絶される事はありません。普通の地球人のようにパラミタの種族と契約する事はできませんが、代わりに地球人と契約する事もできます。
しかし強化人間は、放射線の大量照射や、超能力が脳に負担をかけるせいで、精神的に非常に不安定です。
このため強化人間化は人道的に問題があるとされ、また研究に多額の費用がかかる事から、一部の国でしか研究が進められていません。

・魔法の復活
パラミタが出現して以降、地球でも魔法が使えるようになりました。
契約者以外でも、勉強や素質により魔法を使う事ができるのです。もっとも契約者の魔法使いの方が、魔力も強力で、様々な魔法を使えます。
地球の魔法使いの間では、契約者となって魔法の進んだパラミタに渡る事が、ひとつの夢となっています。
ヨーロッパでは魔法使いが台頭し、魔術結社(騎士団)が政治に影響を与えています。欧州連合では魔法を政策の柱とし、欧州魔法連合(EMU)が結成されました。
一方で、それまであった宗教法人の中には、奇跡が見える時代となって受難にさらされている団体もあります。
メンバーの中に強力な魔法を使う契約者がいた団体は良いのですが、そうでない宗教団体の場合、急速な信者離れを起こして潰れてしまう事もあるようです。
また国によっては「宗教は、もはや精神的なものではない」として、それまで免除されていた税金などの義務が新たに課せられるようになりました。

・経済的影響
パラミタが出現するまで、地球各国は世界同時不況による経済の低迷にあえいでいました。
しかし資源の豊富な浮遊大陸の出現が転機となり、世界経済は右肩上がりで成長を続けています。
特に日本には、パラミタ開拓の鍵として世界中から多くの資金が流れ込み、バブル期と同様の好景気を迎えています。これは経済界ではパラミタ景気、もしくは古事記から取ってオノゴロ景気と呼んでいます。
さらに世界経済を指先で操る御神楽環菜の登場で、日本は世界第一位の経済大国として繁栄を極めました。
しかしこれは、それだけ開拓への期待が高い事を意味し、もし開拓が頓挫するような事態になれば、世界は大恐慌に陥る可能性もあります。
特に2020年、シャンバラ王国が東王国と西王国に分かれて建国した事や、御神楽環菜が死亡した為に、世界中で投資家の不安が高まりつつありました。

それでも、まったく新しい大陸が現れた事で、地球ではフロンティアスピリッツが高まっています。
特にパートナー契約を結ぶ条件はほぼ相性と年齢だけで、民族や国籍、既存の富や学歴、能力、さらには努力も関係ない為です。
パラミタに渡って大成した地球人、例えばドージェ・カイラスや御神楽環菜、ハイナ・ウィルソンなどの成功者を見て、「自分も」と夢を持つ若者も多数います。
ただ、やはり最低限の生活に不自由しない先進国の民の方が、契約者となる機会に恵まれているようです。
一方で、発展途上国では世界好景気に乗ることもできず、むしろ援助されるはずの資金がパラミタに回されるなど、不況が続いています。
鏖殺寺院はこれらに目をつけ、契約相手を紹介する事を条件に、組織に入るよう求めて組織拡大を図っているようです。

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古王国の秘宝

古王国の遺跡などからは、現代のシャンバラやパラミタ、地球のテクノロジーでも再現不可能な品物が発見されています。
代表的なのは剣の花嫁が守護する光条兵器や、機晶姫であり、これはシャンバラの女王が“閉ざされた国ポータラカ"から教えてもらた技術と言われています。
ポータラカはパラミタ北西部にありますが、この5000年間他の国とは一切の接触を絶っていました。
現在では、ポータラカ人は伝説の大陸ニルヴァーナからパラミタにやってきたニルヴァーナ人だったことが判明しています。 約1万年前に滅んだニルヴァーナ文明は、非常に高度な機晶技術を有していました。

また、その他にも「女王器」と呼ばれる巨大な魔力を秘めたアイテムが発見されています。女王器とは、シャンバラ女王の力を使って作られた魔法の品で、いずれも非常に強力な魔力を帯びています。
高根沢理子が手に入れた「斬姫刀スレイブ・オブ・フォーチュン」も、そんな女王器の一つです。
しかし中には、シャンバラ女王とは関係ないものの強大な力を持っているので、あるいは魔力はたいしたことないが、女王ゆかりの品だという理由から、女王器と呼ばれる物もあります。
また最近ではアムリアナ女王が復活した影響で、イコンの製造プラントが多数、復活しています。
飛空艇にしろ、イコンにしろ、現在使われているテクノロジーであっても、今の技術では、それらを一から製造することはできません。
遺跡から発見された機体を修復や改造したり、復活した製造プラントに残されていたマニュアル通りに作成することしかできません。
こうした古王国の秘宝が現在になって相次いで発見、復活しているのは偶然ではありません。
国家神である女王の復活やシャンバラという「国」の復興に呼応して、封印状態が解除されているのです。
逆を言えば、女王が死亡してシャンバラが滅んだ際に、そうした様々なアイテムはその動きを止めて、姿を消してしまったのです。
もしまたシャンバラ女王が死に、国家としてのシャンバラがなくなれば、それらのアイテムは再び姿を消すことになるでしょう。

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シャンバラ王国の再興

復興運動の経緯
地球と繋がって以降、シャンバラ地方では王国再興運動が起こりました。
もともとシャンバラ王国復興はシャンバラ人にとって長年の悲願でした。
それが、地球人の流入によって技術革新が行われたこと、さらに地球に離散していたシャンバラ人が復活してパラミタに戻ってきたこと、また女王器などの強力なアイテムの発見が相次いだこと、これらによりシャンバラ復興の好機とみられたのです。
またシャンバラ地方には「復活した過去の戦士が、異世界の住人を連れてくる。異世界の民は、偉大なる女王と王国を復活させるだろう」といった伝承が伝えられてきました。
これは地球人にとっても好条件でした。
現在のシャンバラでは、地球人はさまざまな都市や種族と個別に交渉を行う必要があり、統一された政府があれば窓口を一本化できるからです。
さらに両者にとって重要なことがありました。シャンバラからさらに東、パラミタ大陸中央付近にはエリュシオンという大帝国があります。
帝国も地球とパラミタの接触に気づいており、シャンバラ侵攻計画を進めていると思われました。
そのためなるべく早くシャンバラに統一国家を作り、エリュシオンの侵略に対抗できる体制を作る必要があったのです。
こうした事情を踏まえて、2017年にシャンバラ地方で特に勢力のある6つの首長家と、地球先進国の首脳が空京でサミットを開き、シャンバラ王国復興の議定書が決議されました。
この議定書により、6首長家および6学校はシャンバラ古王国および女王についての調査を行うことが義務づけられました。
女王探索
パラミタの国家は「国家神」と呼ばれる神が統治しています。
2020年までシャンバラ地方がパラミタの他国から国家として承認を受けられなかったのは、統治者たる国家神が存在しなかったためです。
シャンバラの歴史上、もっとも偉大な国家神であったと考えられるのは古王国最後の女王アムリアナ・シュヴァーラです。女王が亡くなった際、彼女の魂を封印した神子達は女王の復活を予言していました。
さらに古王国の民が復活する事や、彼らが地球人をふたたびシャンバラに連れてくる事などが、シャンバラ地方に伝承として言い伝えられてきました。
事実、2010年に地球と接触して以後、シャンバラでは自然環境の変動や、活動を停止していた遺跡が再起動すると行った現象が続いていました。
死亡した古王国の人々も地球人と契約する事で、シャンバラに戻ってきました。それらはすべて、女王が復活する前兆だったのです。
やがてヴァルキリーのジークリンデ・ウェルザングこそがアムリアナ女王であると判明し、神子が封印を解いて女王は無くしていた力と記憶を取り戻しました。
しかし復活した女王は闇龍を封印した為に弱りきり、そのままエリュシオン帝国に「保護」されてしまいました。
鏖殺寺院
シャンバラ復興の機運が盛り上がると共に、反シャンバラをかかげる邪教・鏖殺寺院(おうさつじいん)が活動を活発化させました。
もとはエリュシオン帝国が古王国シャンバラを陥れようと、シャンバラ女王の妹ネフェルティティを洗脳し、彼女を崇める一派がシャンバラに反旗を翻したのが鏖殺寺院の始まりです。
その際、鏖殺寺院は古王国に鎮圧されましたが、残党は地球に逃げ延びていました。そしてふたたびパラミタが現れてシャンバラが復興するのを予見し、5000年の間、地球上で知識や技術を温存させてきたのです。
2010年、地球とパラミタが繋がると鏖殺寺院も本格的に復活を果たしました。
その後2017年のサミット前後からテロを開始し、シャンバラ建国の阻止を宣言しています。
2020年にネフェルティティが正気に戻った為、それまでシャンバラで活動をしていた鏖殺寺院の多くは活動を停止し、解散状態にあります。
しかし、それまで後方支援部隊と思われてきた地球上の鏖殺寺院組織は、ネフェルティティの意思に反して、反シャンバラの非合法武装闘争を継続しています。
さらに、シャンバラ王国が東西に分かれて建国した事で、これまでのシャンバラ開拓の方法に疑問を持つ者も増えてきました。
そうした組織や個人の中には、地球産の鏖殺寺院を支援する者もいったのでした。
代王とロイヤルガード
シャンバラ女王はエリュシオン帝国に連れ去られましたが、女王のパートナーであれば、「代王」という国家神の代わりになる事ができます。
アムリアナ女王の契約者は二人いたので、東西でそれぞれ一人の代王をおいて独立を果たしました。
西シャンバラ王国の代王は高根沢理子で、東シャンバラ王国の代王はセレスティアーナ・アジュアです。
契約者の死傷は契約相手にも大きな影響を与えるため、帝国に捕らわれたアムリアナ女王と、東西シャンバラの代王は互いが互いの国の人質と言える状況でした。
また女王の死は、シャンバラの土地そのものの弱化にも繋がります。
世界樹イルミンスールの芽生えから女王復活、東西シャンバラ王国の建国まで、5000年間をかけて回復していた「シャンバラの力」も失われてしまうのです。
パラミタにおける国と、その国家神は密接に関係しているためです。
東シャンバラ王国と西シャンバラ王国は共に、国と国の要となる代王を守る為にロイヤルガードを設立して、その守護を任せました。
新たな女王アイシャ
帝国へ連れ去られたアムリアナは自身の力をアイシャ・シュヴァーラという少女に託しました。
アイシャは代王である理子とセレスティアーナの二人から血を得、シャンバラの新たな女王としての力を得ます。
新たな女王を得たシャンバラは5000年越しの悲願である完全な建国を果たし、東西シャンバラは一つの王国となったのでした。
その後、女王アイシャが帝国の脅威に対抗するため、地球の海底に沈んでいた女王専用の巨大イコン『ゾディアック』の復活を急ぎました。
しかし、そのゾディアックこそを狙っていた帝国はシャンバラ王国に対し宣戦布告を行い、シャンバラとエリュシオンは全面戦争を開始しました。
エリュシオン帝国の大帝アスコルドはパラミタ大陸の崩壊を予見し、民の滅亡を避けるため、シャンバラと地球のコントロールを得ようとしたのです。大帝が得ようとしていた選択肢の一つには地球への侵略もありました。

戦乱の中、伝説の大陸『ニルヴァーナ』へ至る道が明らかになります。
かつてパラミタに機晶技術をもたらした超文明ニルヴァーナ。
そこに大陸崩壊を避ける術があると考えたエリュシオンとシャンバラが終戦に向かおうとする一方で、特別な力を持った少年ウゲン・タシガンが女王アイシャとゾディアックを操り、地球とパラミタの双方を消滅させようとしました。
かつて、兄であり最強の契約者となるドージェ・カイラスに秘宝“黒のリンガ”で刺し貫かれて死んだウゲンは、その際に得た特殊な力によって短期間での転生を行い、兄への復讐として世界を滅ぼそうとしていたのです。
ウゲンが手にした力は、世界の因果律に干渉を行えるほど凄まじいものでした。
彼は、その力を持ってアイシャを産み出し、アムリアナが彼女に力を託すように仕向けていたのです。
ウゲンが倒れると彼の中に宿っていた力“超霊”が怪物となって溢れ出し始めました。
怪物たちによって滅ぼされる世界の運命を見たアスコルド大帝は、その未来を避けるため、地球とパラミタを切り離すことで生じるエネルギーで超霊の本体を消滅させようとし、アイシャに地球とパラミタを分断するよう命じました。
しかし、アイシャはこれを否定。結果的に契約者たちの手によって、地球とパラミタを分断することなく超霊の本体は消滅し、世界は守られることになったのでした。

その後、迫るパラミタ大陸の崩壊を避ける方法を探るため、契約者たちは伝説の大陸ニルヴァーナの探索を開始することになります。
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パラミタの崩壊とニルヴァーナ大陸の冒険

パラミタ大陸の崩壊
パラミタ大陸はアトラスという巨大な神によって支えられています。
このアトラスに寿命が迫っており、現在、パラミタ大陸は崩壊の危機に瀕しているのです。
既に各地では大地の力が弱ったために「かつて封じられていた巨大な魔物が蘇る」「ナラカと呼ばれる冥府に連なる穴が開く」といった影響が確認されています。
パラミタ大陸を救う方法を求め、地球とパラミタの各国は協力し合い、ニルヴァーナ大陸の探索に乗り出しました。

2009年にパラミタと地球を繋げた張本人でもあり、アトラスと契約を行っていた波羅蜜多実業高等学校校長・石原肥満(いしはら こえみつ)によれば、アトラスの死期が早まったのは何者かの干渉によるものであるようです。
伝説の大陸ニルヴァーナ
ニルヴァーナは、超高度な機晶技術を有すニルヴァーナ人によって非常に高度な文明を誇っていた大陸です。
パラミタとニルヴァーナは互いに遥か遠い場所にあり、行き来をおこなうためには「回廊」と呼ばれるワープゲートを使用する必要がありました。
その回廊は約1万年前に閉じられたきりだったため、ニルヴァーナは伝説の大陸となっていったのです。
2021年、パラミタ側から再び回廊を開き、契約者たちはニルヴァーナ大陸を訪れました。
しかし、そこに栄華を誇っていたニルヴァーナ文明は存在していませんでした。ニルヴァーナ人とその文明は、遥か昔に滅んでしまっていたのです。

1万年より昔、ニルヴァーナはパラミタ大陸と戦争を行っていました。
「熾天使」「龍神族」「鬼」などのパラミタ古代種族は、その戦争の中でニルヴァーナ人が開発した自律型の兵器『インテグラル』に絶滅寸前まで追い込まれ、やがて絶えて行くことになります。
その後、インテグラルは何らかの理由でニルヴァーナ文明にも牙を剥き、そのため、ニルヴァーナ人とその文明は滅んでしまったのです。
インテグラルたちが何故『狂って』しまったのかは未だ分かっていません。

時を跳ぶ能力を持つ少女ラクシュミは、ニルヴァーナ人の生き残りでした。
幼かった彼女はニルヴァーナが滅ぶ前、脱出艇でニルヴァーナ大陸を逃れ、長い長い距離と時間を跳んだ果てに2010年頃のパラミタ大陸へと辿りついていたのです。
ゆる族に拾われた彼女は生命維持装置でもあったウサギの着ぐるみを纏い、ゆる族の「空京 たいむちゃん」として成長し、契約者たちと共にニルヴァーナ大陸へと再び戻りました。
ニルヴァーナの学校と開拓
文明が滅ぼされ、その自然すらねじ曲げられていたニルヴァーナ大陸。
この大陸に文明の光と正常な大地を取り戻すことは、かつて滅んだニルヴァーナ人たちの願いでもありました。
そのため、2022年、ラクシュミは契約者たちと「ニルヴァーナ創世学園」を創立しました。
危険な生物が溢れる未知の地を開拓して新たな文明を産み出すと共に、大陸に潜む謎を解き明かすための学校です。

一方で、開拓によってニルヴァーナで相次いで発見される様々な生物や植物・資源、遺跡に眠る古代技術は、危険が溢れるニルヴァーナに多くの人を呼び込み、逞しくも大陸には幾つもの町が築かれつつあります。
この様子はゴールドラッシュになぞらえ、『ニルヴァーナ フロンティアラッシュ』と呼ばれています。
ニルヴァーナの国家神
パラミタ大陸が各国それぞれに国家神を持つのに対し、広大なニルヴァーナ大陸を統べるのは一人の国家神でした。
ニルヴァーナの国家神はファースト・クイーンと呼ばれ、非常に強大な力を持っていました。
しかし、ニルヴァーナとパラミタの戦争でニルヴァーナがパラミタ古代種族の力に押され始めると、ファースト・クイーンの力は兵器開発に使用されるようになります。
やがてニルヴァーナを滅ぼすことになるインテグラルも、技術者たちによってファースト・クイーンの力を用いて産み出されました。
代償として肉体を失い、クリスタルに意識を残すのみとなったファースト・クイーンは、インテグラルの手に落ち、文明を滅ぼし、大陸を傷付けるためにその力を使われ続けていたのでした。

現在、契約者たちによって救出されたファースト・クイーンのクリスタルはニルヴァーナ創世学園にあります。
学園では時々ラクシュミとクリスタルから投影されたファースト・クイーンが散歩している姿が見られます。

ニルヴァーナに潜む脅威とロストテクノロジー

特殊なモンスター
ニルヴァーナの各地には『イレイザー』と呼ばれる強力なモンスターが潜んでいます。
これらもまた、ニルヴァーナ文明を滅ぼした兵器の一種であるようです。
イレイザーは基本的に10メートルを超え、様々な姿、性質を持っており、中には遺跡と同化した非常に巨大なものなども確認されています。

また、イレイザーの幼体のような体長1~2メートルほどのモンスターも確認されています。
それらは『イレイザー・スポーン』と呼ばれています。
単体だとそれほど脅威ではありませんが、スポーンは群れで行動することが多く、また非常に“厄介”な性質を持っています。
スポーンは戦闘の最中でも進化し、その力を変化させることがあります。
また、スポーン同士で融合して巨大化したり、他の兵器や生物を取り込んだりすることもあります。

ニルヴァーナには、スポーンによって凶悪化した危険なモンスターが多数存在しており、町や輸送隊などが度々襲われています。
こういったモンスターはイレイザーと並んで『賞金首』として討伐依頼が出されることがあります。
文明を刈るもの『インテグラル』
パラミタの古代種族とニルヴァーナ文明を滅ぼした兵器『インテグラル』。
それは1万年の時を経て、ニルヴァーナに現れた契約者たちを襲いました。本来はシャクティという名だったのですが、それを知らなかった契約者たちは、それを『インテグラル』と呼称。
現在までに確認されたインテグラル(シャクティ)は『インテグラル・ポーン』や『インテグラル・ナイト』といったようにチェスの駒になぞらえて呼ばれています。
個体数は少ないようですが圧倒的な強さを持っており、現段階ではまともな対抗手段は存在していません。
今までに得られた情報から、インテグラルは全ての文明を滅ぼそうとしているということが判明しています。
また、インテグラルはニルヴァーナとパラミタの戦争の際、より強いパラミタ古代種族を取り込み、インテグラル化させることで進化していったようです。
現在、インテグラルたちは自ら更なる進化を行おうとしていると見られ、ニルヴァーナでは戦力の増強と対抗策の発見が急がれています。

ニルヴァーナの開拓を行う人々は、笑顔の裏にインテグラルへの恐怖を抱えながら過ごしているのです。
蘇る願い『ギフト』
ニルヴァーナ人たちが遺した超々高度な機晶技術の結晶、それが『ギフト』です。
ギフトの多くは『機晶生命体』で、インテグラルやイレイザー、スポーンに対抗するための手段として造られたロストテクノロジーの塊であり、強力な能力を秘めています。
ニルヴァーナ人たちは、いつか再び大陸に光を取り戻してくれる者への願いをギフトに託して滅びていったのです。
そして、契約者たちとの出会いがギフトを新たな段階へと引き上げることになります。

創世と滅びの狭間で

パラミタ大陸を滅ぼそうとしていたのは、ニルヴァーナ大陸を支える巨人イアペトスの骸の中に潜んでいた“滅びを望むもの”でした。
かつて、ニルヴァーナからパラミタに渡った狂科学者ゲルバッキーは、ニルヴァーナの国家神ファーストクイーンを殺された恨みにより、最強の契約者ドージェ・カイラスを用いて大陸ごと“滅びを望むもの”を滅ぼそうとしました。
その後、契約者たちの活躍により、ニルヴァーナ大陸は守られましたが、パラミタ古代種族・熾天使の生き残りであるリファニー・ウィンポリアの身体に宿った“滅びを望むもの”は姿を消しました。
また、ニルヴァーナの世界樹である大世界樹マンダーラもまた、熾天使型のギフトの身体を借り“滅びを望むもの”を追い、消息を絶ったのでした。
支えを失ったニルヴァーナ大陸は、ファーストクイーンのコピー体の力によって一時的に保たれることになります。
一方、ドージェは死に行くアトラスに代わり、パラミタ大陸を支えるべくナラカへと降りて行ったのでした。

“滅びを望むもの”……。
それは、パラミタ大陸とニルヴァーナ大陸が、“大陸を支える原初の力”と巨人族の神とを使い、“創造主”と呼ばれる者が定めた「滅びの運命」から逃れたことにより、産まれた歪みそのものであると考えられています。


アトラスのパートナーであった石原肥満は、アトラスと自身の死の間際に告げました。
「二つの巨大な勢力がパラミタと契約者たちを巻き込み、世界の運命を定めようとしている」と。

2023年の状況
2023年の春。
世界の創世に関わるとされる“光条世界”の使者や、かつて滅んだ大陸の生き残りである“ソウルアベレイター”達が、世界に大いなる選択を迫るべく契約者らの前に姿を現し始めました。

更に、シボラに開いたナラカに続く大穴による瘴気の放出、エリュシオン帝国で続く皇帝不在の不安定、地球に次々と現れる謎の怪物……と、ドージェによってパラミタ大陸が支えられた今も、パラミタと地球には不穏な状況が続いています。

そのためか「パラミタ大陸が複数の国家神、世界樹によって統治されいるのは異常であり、これを一人の国家神、一つの世界樹によって統治すべき」だとする新興宗教グランツ教が相変わらず信者を増やしています。

また、グランツ教は、近頃起きている不穏な事件の影に見え隠れしていることもあり、パラミタの各国家から警戒されています。

グランツ教は“未来のパラミタ”から現れた世界統一国家神を教祖としています。
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