リアクション
* 解放軍は、すぐに砦2へと向かった。 繰り広げられる激しい攻防戦。しかし、今回の作戦のように戦力を集中して向かえば、どの砦も攻略は難しいものではなかった。 最上階。 砦2の指揮官は、ブラウベン(ぶらうべん)。 「わーい、今度は私の出番なのー。私がここにいちばんのりなの!」 辿り着いたのは朝野 未羅(あさの・みら)だ。 「ほほほ。来たわね?」細い優雅な髭がくるりと上に曲がって眉の辺りまで伸びている。眉がきゅっと下に下がっていやらしい不敵な笑みを浮かべた。「黒羊の将ブラウベンよ」(また色違いで(茶色)。) 「剣道75段のあっしに勝てると思って?」 「重装甲アーマーと強化装甲があるから、少しくらいなら攻撃されても全然兵器(だと思う)なの!」 敵将は、いっそういやあらしい笑みを浮かべた。 「ほほほ、そんなもの」 ブラウベンはエストックを抜いた。ひゅっ、ひゅう。突き。鋭い。 「この武器なら、あなたの装甲も、突き通すことが可能よ。 さあどこからでもおいでよ?! この砦はあげるわ、けれども、あなたの命はもらうわ」 「えぇえ、そ、そんな。お姉ちゃん達のために、私頑張るの!」 階下では、朝野未沙らが奮闘していた。 ハルバードを振り回し、敵兵を屠っていく未沙。 朝野 未那(あさの・みな)は、得意の雷術から、ライトニングブラスト、ライトニングウェポンと雷属性のスキルを駆使して砦を破壊していく。 「姉さん、未羅ちゃんはどこですぅ? さっきからいなくなってるんですぅ」 「はぁ、はぁ。本当ね。ていっ、えいしつこい敵ね。これで、どうっ」 「私が探して来よう!」 「ええ、尚香さん、お願い」 * 砦内部。 「兄者。張飛のやつ、深刻そうな顔をしておったな……」 「うむ。これからは、魔神として覚醒してしまった麻上殿に代わって、自分が月島殿の剣の花嫁としてやっていかねばならんとな。なれると思うか、張飛が剣の花嫁だぞ。花嫁……」 「兄者。…………」 「関羽。おぬし、ちょっと笑ったな」 「笑うか。笑ってなどおらん。大事な弟が、花嫁になろうとしておるのだ。笑ってなぞ…………」 「関羽。こうしているうちに、最上階が何やら騒がしい」 「……さっきからですがな」 「我々も行くか。はぁっ!」 * 「きゃーなの。いやーなのー!」 「ほっほっほ。待て、このー」 「このおじさん、追っかけてくるの。いやなの、気持ちわるいおじさんなのー!」 「ほっほ……な、何おじさん。く、く、く、待て、貴様! 許さんぞ?! 敵、敵を追っかけて、何が悪い、俺は、おまえを殺す、敵だもんあたりまえでしょ! 待ちなさい、こら!!」 「何してる!」 最上階の部屋に駆け上がってきたのは、孫 尚香(そん・しょうこう)だ。 「そこまでだね。射つよ? 下がりなさい」 矢をつがえ、敵将に狙いを定める。 「おお、ここか! 関羽」 「そのようだな、兄者」 そこへ入ってきた劉備と関羽だ。 「! 玄徳さん……」 「な、な! 」 ここに、ヒラニプラ南部戦記において劉備と孫尚香の再会が叶った。 「きゃーなの。いやーなのー!」 「ほっほっほ。待て、このー」 「いやなの。こうなったら6連ミサイルポッド使うの」 「!!」 「えい機晶姫用レールガンなのー!」 「?!」 どっ…… 「おお。何か、砦の最上階がぶっ飛んだな。兄貴達、大丈夫だろうなぁ? ああ、では、儀式の続きを。この燕人・張飛。月島 悠の(剣の)花嫁となることを誓います」 「……誓わなくていい」 砦2、制圧。 |
||