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○第三試合 真アグニ−高機動型シパーヒー

 注)次の試合には、下ネタギリギリの会話が含まれています。

「次の対戦相手は大人だ! もはや隠すことなど何一つないぞ!」
 変熊 仮面が高らかに笑いながら登場した。
 確かに南 鮪は大人だ。
 が。
「……なんで誰もいねぇんだ!?」
 鮪は唖然とした。変熊仮面もである。
 会場には大鋸とアリサ以外、誰の姿もなかった。
『避難させた』
「「何ぃぃぃ!?」」
 変熊仮面と鮪は異口同音に叫んだ。
「ラウンドガールの姉ちゃんはどうした!?」
「俺様の勇姿を見るのがたった三人とは!!」
『そなたたちは危険人物なのでな』
 セレアナの持っていたボードには、しばらく外に出るようにとの指示が書かれていたのである。
「文句があるなら、俺様が相手になるぜ?」
 大鋸が指をボキボキ鳴らした。
「さあ、やるぞ、変態!!」
「変熊だ! むっ、貴様っ!イコプラの股間からはみ出てるぞ!」
「な、何がだ!?」
「塗装だ! それに引き換え、どうだ、俺様のこの完璧なフォルム。完璧な塗装!」
 マントをはためかせ、全裸で腰に手を当て、変熊仮面は言い放った。
「うるせぇ! どうせ買ったんだろうが!」
「なっ、なぜ分かる!?」
「ネットに写真が出てたからだよ!」
「くっ……たとえ他人が作ったものであろうとも、勝てればいいのだ! 見よ、俺様の長くて硬くてそそり立った物(レイピア)を!」
「……どうでもいいから、早く試合を始めてくれ」
 大鋸のうんざりしたような声に、試合が始まった。
 ちなみにアリサは一切の解説を拒否した。
 真アグニがフレイムスロワーで攻撃したかと思うと、高機動型シパーヒーのレイピアが突き返す。かと思うと、真アグニがインシネレイターで攻撃。更にトドメを刺そうとしたが、高機動型シパーヒーのアサルトライフルと相打ちになりそうで、どちらも動けない。
 最後の一発、高機動型シパーヒーがスマートガンを構えようとした隙を見計らって、三度インシネレイターを発射した。
「ぬおおぉぉぉ! シパーヒー! 俺様のシパーヒー! おいなりサンダーを出すことなく敗れるとわっっ!!!」
「ヒャハー! どうだ、この変態め!! 俺の勝ちだあ!!」
 ぎゃんぎゃん騒ぐ二人を、次の試合の邪魔になるからと大鋸が追い出した。

  ○真アグニ−高機動型シパーヒー×


○ 第四試合 HMS・レゾリューション−ウサちゃん

 試合前、徐々に戻ってきた客に、ラビット隊パイロットスーツを着た芦原 めいは八薙 かりんと共にパフォーマンスを行っていた。
 このスーツは百合園公式水着に、バニーガール衣装が合体したようなデザインで、めいはこれでイコンに搭乗している。
「シャンバラ初の動物型イコン専門メーカー、蒼空王国機甲の宣伝に来たよ!」
 かりんはため息をついていた。宣伝のことではない。ラビットスーツにだ。恥ずかしさを通り越し、もはや諦めの境地である。めいのウサちゃん好きは筋金入りだから、これはもう諦めるしかないのだ。
 めいのイコプラも、フルスクラッチしたキラーラビットのイコプラだ。
 ちなみに蒼空王国機甲にとって、最大のライバルは天御柱学院だそうである。
 と、そこへ和泉 絵梨奈がやってきた。
「可愛いですね、そのイコプラ」
「もしキラーラビット型を持っているなら、改造もしてあげるよ?」
「……買ってこようかな」
 予算はいくら残っていたかなと絵梨奈は真剣にお財布との相談を始めた。

『さて、試合を再開する。両者、準備は?』
 グロリアーナ・ライザ・ブーリン・テューダーとめいが、大鋸の合図と共にフィールド内へ愛機を投げ出す。
『ウサちゃんが消波ブロックを投げつけた!』
「ヒット!」
『攻撃を警戒してか、HMS・レゾリューション、下がる、下がる!』
「ウサちゃん、いけー!」
 ウサちゃんはHMS・レゾリューションを追いかけ、再び消波ブロックを投げつけようとしたとき、
『HMS・レゾリューション、一気に距離を縮め、機龍の爪と大型ビームキャノンで畳み掛ける!』
「ヒット! ヒット!」
『二対一! HMS・レゾリューションの勝利!』
「ウサちゃん! 負けちゃった〜!! 悔しい! 天学生とやる前に!」
 めいは地団駄を踏んだ。
「すまぬな。だが、全力で行かねば互いに悔いを残すであろうからな」
 グロリアーナは呟いた。ジーンズとウィンドブレーカーという服装でありながら、その姿はあくまで女王であった。

  ○HMS・レゾリューション−ウサちゃん×