First Previous |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
Next Last
リアクション
二回戦
○第一試合 ストライクイーグリット−號弩璃暴流破・帝スペシャル
「今度こそ、しょうしんしょうめいで勝つぜ!」
四番型魔装 帝は、號弩璃暴流破・帝スペシャルを高々と上げた。
「俺だって、容易く負けるつもりはない!」
『翔、大人げない……』
「マイク通して言うなっ!」
「翔くーん、ファイトー!」
桐生 理知が声をかけたとたん、號弩璃暴流破が駆け出した。
「へへっ、先手必勝だいっ!」
「ずるい! ルール違反じゃないの!?」
理知が訴えるが、
『問題ない』と
とアリサは答えた。
既にストライクイーグリットは動き出していた。
「速い!! 逃げなっ、帝!」
御弾 知恵子の素早い指示も間に合わない。ビームサーベルで一太刀浴びせると、ストライクイーグリットは距離を取り、號弩璃暴流破の20ミリレーザーバルカンを避けた。
「体勢を立て直すんだよっ!」
「うんっ!」
號弩璃暴流破は、とにかくストライクイーグリットに近づこうとした。ハンドガンの攻撃を避け、メタルファングを食らわせようとするが、ストライクイーグリットはそれより速く距離を取り、ビームライフルを撃ってきた。
號弩璃暴流破のリーゼントがもげ、片腕も間接部分にダメージを食らった。
「號弩璃暴流破ぁ!!」
「ヒット! ヒット! 勝者、ストライクイーグリット!」
「よしっ!!」
翔は拳を強く握り締めた。その喜びように、また『大人気ない……』とアリサが呟く。
「號弩璃暴流破ぁ!!」
帝はギルティに部品を奪われないうちに、號弩璃暴流破を拾い上げた。優しい手つきで、ボディを撫でる。
「ひどいや。でもちゃんと直してやるからな、號弩璃暴流破」
「みーかーどー」
背後からおどろおどろしい声が聞こえてきて、帝は硬直した。
「敵に一撃も与えられずに負けるとは、どういうことだいっ!?」
「い、いや、でもこれは、ふかこーりょくってやつだよ……」
「男が言い訳するなっ!!」
知恵子の両腕が、腰の銃へと伸ばされた……。
○ストライクイーグリット−號弩璃暴流破・帝スペシャル×
○第二試合 グラディウス−クェイル
前の試合でのセレンフィリティ・シャーレットとセレアナ・ミアキスの格好を見て、ベアトリーチェ・アイブリンガー(べあとりーちぇ・あいぶりんがー)は思わず俯き、目を閉じてしまった。
が、今回はパートナーである小鳥遊 美羽の対戦相手だからそうもいかない。
しかし――水着姿で人前に出るなんて、恥ずかしくないのでしょうか?
ベアトリーチェはラウンドガールをしている自分を想像して、思わず真っ赤になった。そんな自分が恥ずかしくて、なぜだか眼鏡を外してみた。こうすれば、赤くなった自分を周囲に見られないような気がして。
実際は、可愛らしい素顔に何人かが見惚れていたのだが。
美羽とセレンの思考回路はよく似ているらしい。
グラディウスとクェイルは、近距離、中距離と全く同じ攻撃パターンを取った。
「美羽さんっ、頑張って!」
「セレン! 攻撃来るわよ!」
美羽が隣を見ると、セレアナがそこにいた。今は観客に徹しているらしい。綺麗だなあとベアトリーチェは思った。うん? とセレアナが振り向く。
「あ、あのっ!」
「ああ、貴女、グラディウスの関係者ね?」
「は、はい」
「応援、もっとしないと、あっさり負けるわよ? セレンはあれで結構、無茶苦茶なコだから」
「は、はいっ!――美羽さん! しっかり!」
グラディウスがミサイルを二度発射した。しかし、クェイルはそれを避け、バズーカを構えた。双方の弾が、フィールド中央で爆発。
「ドロー!!」
セレアナとベアトリーチェの応援にも関わらず、どちらもポイントを取ることなく、三回戦進出となった。
「やれやれ。さっ、お仕事お仕事」
セレアナはボードを持って、会場へ飛び降りた。その後ろ姿を、
「格好いいなあ……」
とベアトリーチェは見つめた。
グラディウス−クェイル 引き分け
First Previous |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
Next Last