First Previous |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
Next Last
リアクション
〜 蒼空ヒーロー大戦・2nd Siene 2 後編その1 〜
「会場のみんな!大丈夫だった!?
いよいよ物語も本格的に動き出すみたい、お兄さんも【ルーシェリアお姉さん】がどうなったか心配なんだ
はやく【柚お姉さん】と合流してみんなと一緒に応援しようと思うから、少しいなくなるけど……
もし、悪い人が出てきてヒーローたちが戦っていたら、元気な声で応援してあげてくれ、よろしくな!」
【海お兄さん】ことMCの高円寺 海(こうえんじ・かい)が開始と共に現れ、再び諸注意の説明とともに退場する
長い引っ張りは無用とばかりに、無人の舞台に前編とはうってかわった荘厳かつ不安を煽るような音楽が鳴り響く
そんな中、前半で連れ去られた【ヤクモ】こと瀬織津 ヤクモ(せおりつ・やくも)
そしてMC【ルーシェリアお姉さん】こと佐野 ルーシェリア(さの・るーしぇりあ)が囚われの姿で現れる
連れてきた【ファーグット】ことフルフィ・ファーリーズ(ふるふぃ・ふぁーりーず)が恭しく舞台中央に礼をすると
中段の奈落が開き新たな二人の影が姿を現した
「御苦労様、ファーグッド……といっても娘一人にずいぶんと手間がかかったそうじゃない?
畜生の気が強いとやる事もスマートにはいかないのかしら?」
「お言葉ですが、ダーク…」
「おだまりっ!」
口を開こうとする【ファーグッド】にビシリと言い放ち、毒舌を放つのは仁科 姫月(にしな・ひめき)扮する【ダークプリンセス】
『畜生』のあたりは完璧にアドリブだったのか、ややジト目で抗議の意を向ける彼を察し、彼女の隣の影がやんわりと口を開く
「その毒は仲間にではなく、敵に向けたらどうだ【ダークプリンセス】
これからお前が望む展開を始めるための準備を行うのだろう?お前も早く姿を現せ【ダークアリッサ】」
「はいは〜い、こっちも準備完了★」
彼……成田 樹彦(なりた・たつひこ)扮する【スカルロード】の呼び出しに答えるように
上空に箒に乗った【ダークアリッサちゃん】ことアリッサ・ブランド(ありっさ・ぶらんど)が可愛い声とともに姿を現す
【空飛ぶ箒スパロウ】による自由飛行で舞台の一番高い台の傍まで移動した彼女が指を鳴らすと
床が開いて光学効果で作られた光の鳥籠が姿を現し、中で眠る3人目の囚われの人物の姿を観衆に晒す事になった
その人物……【光のプリンセス】こと桜井 静香(さくらい・しずか)の姿を満足げに【ダークプリンセス】が楽しげに眺める
「【光のプリンセス】は文字通り籠の中の鳥、間もなくその羽も命とともに奪われる運命
あなた達も同席させてあげる、絶望とともに一部始終を眺めた後、同じ思いを味あわせてあげるわ」
「けれど……その前に邪魔な奴らがここに近付いているらしいから、お片付けしないとね?」
【ダークプリンセス】の言葉に続き【ダークアリッサちゃん】がヤクモとルーシェリアの傍までやってきて言葉を述べる
それが合図のように【ファーグッド】がルーシェリアの拘束を解き、自由になる【ルーシェリアお姉さん】
彼女に【ダークアリッサちゃん】が語りかける
「どうやら、あなた達を助ける為に様々な戦士がやってきているみたい
どうせなら盛り上げて始末してあげようと思うわけ、あなたそこで見ている子供たちと仲がいいんでしょう?
だったら一緒に彼らを呼んでみてよ、大きな声で?」
「言われなくてもそうするです!
……会場のみんな!あの【光のプリンセス】を助ける為に、ヒーローをよびますよ〜っ!
せーのでいきます!……せ〜のっ!!」
「「「ひ〜〜〜〜〜〜ろ〜〜〜〜〜〜〜〜!」」」
『待て!ダーキニー!!』
ルーシェリアの言葉に促され、会場にヒーローコールが響き渡る
その声に答えるように武神 牙竜(たけがみ・がりゅう)こと【ケンリュウガー】の声が響き渡り
ステージ両袖から次々と姿を現す戦士たち
「ケンリュウガー再び参上!!」
「【大『シャーウッドの森』空賊団】副長!リネン!」
「キャプテン☆ルカルカ、華麗に見参」
「みんなの味方、ウルトラニャンコ参上!!」
「インベイシオン、ただいま参上!」
【ケンリュウガー】を筆頭にリネン・エルフト(りねん・えるふと)・ルカルカ・ルー(るかるか・るー)だけでなく
新たに登場した超 娘子(うるとら・にゃんこ)扮する【ウルトラニャンコ】と白星 切札(しらほし・きりふだ)の【インベイシオン】
それぞれが名乗りをあげ悪に向かって戦闘態勢をとる
一方の悪側はそれに動揺の色もなく、悠然と【スカルロード】が口を開いた
「ふん、予想通り姿を見せたな……ケンリュウガーまでまだ健在とは恐れ入る
だが、所詮行く末は同じ轍にすぎん……出でよ、ダークヒーローども」
彼の言葉と共に、中段の扉から姿を現す二つの影
匿名 某(とくな・なにがし)の【ザ・デスティニー】とエヴァルト・マルトリッツ(えう゛ぁると・まるとりっつ)こと【パラミティール・ネクサー】の姿に
リネンと【ケンリュウガー】が苦悶の顔を浮かべる……それを楽しそうに見つめる【ダークプリンセス】
「彼らの闘争心は、すでに正義などという概念を超えた処にあるらしいわね?
これがあなた達のなれの果てってことかしら?まぁどちらにせよ今は私達の忠実な手足……遠慮なく戦ってみなさいよ
正義の枷から外れた力の恐ろしさ、身をもって味わうがいいわ」
「……俺達は戦士だ、言葉だけでなく剣や拳でだって心を通わせられる筈!先程は多少の動揺はあったが、今はもう迷いなどない!」
「丁度いいわ……誰が最強のヒーローか、ここで決めてみましょう?」
「上等じゃない、なら派手にやっちゃえ〜!!」
【ケンリュウガー】とリネンの言葉を受けた【ダークアリッサちゃん】の掛け声とともに、戦いの火ぶたが切って落とされた
【インベイシオン】と【ウルトラニャンコ】【ケンリュウガー】が【パラミティール・ネクサー】と相対し、重厚な装甲同士が激突する中
リネンと【キャプテン・ルカルカ】そして【ザ・デスティニー】のスピード重視の近接戦闘が繰り広げられる
悪側が嬉々としてそれを見下ろす中、巧みに繰り広げられるアクションに観衆は息をのみ、おのずと声援が上がる
だが、それぞれ正義側の多対一にもかかわらず、流れは逆に正義側が追い詰められていくようだ
僅かに上回るパワースペックにより生じる隙を容赦なくダークヒーローが攻め込み、ダメージを与えていく
だがそこに均衡を崩すべく、新たな影が姿を現す……【パラミティール・ネクサー】の相棒ことコルデリア・フェスカ(こるでりあ・ふぇすか)である
「みなさん、ネクサーは正気を戻してください!どうにかして動きを止められればなんとかなるかと思いますわ〜!」
「コルデリア!わかった!」
「ふん、どうやら捕えたものが一人逃げ出したか、捕まえろ!」
再び【ダークアリッサちゃん】につかまえられる彼女の言葉をきき、闘志を燃やす【ケンリュウガー】達
正義側も不屈の闘志で挑み、多くの攻撃を被弾しながらも
ついに【ウルトラニャンコ】と【ケンリュウガー】が【パラミティール・ネクサー】を、リネンが【ザ・デスティニー】に組みつき、動きを止めることに成功する
「ニャンコはつよいコ、負けないコ、しっぽをたてろー!」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
背後に組みつきながら観衆の応援の方に【パラミティール・ネクサー】を向ける【ウルトラニャンコ】
動揺に子供たちの声を一心に受けながらリネンが【ザ・デスティニー】の呼びかける
「思い出して、この子供達の声援をうけて戦っていた時のあなたの魂を!」
「お……俺は………」
MCの煽りのない、一心の声援をうけ僅かにダークヒーローの動きが止まる
だが舞台は中盤……まだまだ試練は終わるわけでもなく、クライマックスには程遠い
懸命なヒーロー同士の戦いを見下ろすように【ダークプリンセス】が手を振り上げながら口を開いた
「結構な盛り上がりで悪いけど、このままあなた達がまとめて刃を向けるようになったら困るのよね……だから、まとめて消えなさい?」
振り下ろされた手とともに、会場に盛大な火柱が上がる
悲鳴や苦悶など一切聞かせない効果音の大音響ととともにステージを閃光が包み、気がつけばダークヒーロー共々組みついていたヒーローが姿を消し
【キャプテン・ルカルカ】と【インベイシオン】が残され、【ダークプリンセス】の高笑いが響き渡った
「ふふふふ……あははははは!これで目障りな連中を消す事に成功したわ!」
『よくやったわ、ダークプリンセス……仲間をわざわざ逃がして罠を張った甲斐があったというものね』
正義が僅かとなったステージ、そこに【ダークプリンセス】を称賛するように声が響き
声の主……藤林 エリス(ふじばやし・えりす)こと【闇の魔法少女ナイトメア★えりりん】が姿を現す
それを皮切りに、一斉に残りの悪の幹部が次々とステージのあちこちから姿を現しはじめる
「【闇の歌姫ナイトメア★あすにゃん】だよ!甘ーいメロディで誘惑してあ・げ・る♪」
「【闇の女参謀ナイトメア★きょーたん】ですっ」
「「三人そろって……【悪の美少女部隊ナイトメア・エンジェルズ】」」
揃いのセクシーめのレオタードタイプの衣装に身を包み、揃ってエリスに続き名乗りを上げる二人
アスカ・ランチェスター(あすか・らんちぇすたー)の【闇の歌姫ナイトメア★あすにゃん】
そしてマルクス著 『共産党宣言』(まるくすちょ・きょうさんとうせんげん)扮する【闇の女参謀ナイトメア★きょーたん】
そしてエリス達が膝をついて見上げる先……台上の光の鳥籠の下に
天神山 清明(てんじんやま・せいめい)こと【ドクター・セイメイ】とその部下斎藤 ハツネ(さいとう・はつね)扮する【ギルティ・ドール】
そして河上 利秋(かわかみ・としあき)の【オーガ】……それぞれが悠然と客席を見下ろしながら現れた
「これで強力な力を持つ戦士はいなくなった、悠然とこの世界の侵略を始められるというわけだ、あっはっはっは」
高らかに笑う【ドクター・セイメイ】を睨み据え、立ち上がろうとする【キャプテン・ルカルカ】と【インベイシオン】
そんな二人の行動はお見通しとばかりに彼らの前にいる成田 樹彦(なりた・たつひこ)の【スカルロード】が手で彼女達を制する
「無力なままで余計な気は起こさないことだ、子供たちを助けたければな?」
「なにっ!?」
【インベイシオン】が言葉の意を察して客席の前を見れば【ファーグット】の手下二人
オーケー・コラル(おーけー・こらる)と旅芸人のネタ帳 『偉大で強力な仕掛』(たびげいにんのねたちょう・ぐれーとあんどぱわふるぎみっく)が子供達の前に立ちはだかっていた
硬直する【インベイシオン】達を前に【ファーグット】が愉快そうに笑う
「こいつらの命が惜しかったら、余計な手を出さないことだ、わかっているな」
「ぐ……っ」
悔しくも言葉に従う【インベイシオン】……その悔しさに妙に本心が混ざっているのは
コラル達が立っている客席前列に白星 カルテ(しらほし・かるて)がいたからである
当然そこには、一緒に動いていた佐野 悠里(さの・ゆうり)もいて、カメラ片手に撮影係の役目を勤めているし
囚われ役である保護者の【ルーシェリアお姉さん】はちっとも動じていないのであるが、もはや親馬鹿にはそんな状況など関係ない
それでも今回はしっかり段取りを守ることを何度も言い聞かせられているので、がんばって暴走の衝動を食い止めているのである
(その予防策が功を奏しているのを一番バックヤードの人間が安心してるのはここだけの話である)
そんな手も足も出ない舞台上の正義側二人を見下ろし【ドクター・セイメイ】が流暢に話を再開する
「まずはお前達二人の命を、我らが野望の生贄としその後でこの【光のプリンセス】の命も断つ
未だ【希望の歌姫】を見つけ出せないことが不満ではあるが、ここまで希望を断てば一人の力など無意味になるだろうからな
もはや力の前ではすべてが無力、すべての命はその魂を絶望に染めるがいい!」
「すごいの!セイメイそんな長いセリフ……むぐぐ」
目をキラキラさせて本心ぶっちゃけそうな傍らのハツネの口を塞ぎ、荘厳に命令実行の合図を送ろうとする【ドクター・セイメイ】
その様子を見て【ルーシェリアお姉さん】が【ヤクモ】に声をかける
「大変、とにかく私達はみんなと一緒に応援をしないと、ヤクモさんも一緒に……」
「くやしい、この世界の住人でしかない私には応援しかできないなんて……力になれなくてゴメンナサイ」
「大丈夫、あなたにしかできないことはもう一つあるわ!この世界の住人として!」
「キャプテン・ルカルカさん?」
ヤクモの言葉に、明るい声で答える【キャプテン・ルカルカ】
「私達は大事なことを忘れていた……力に力で立ち向かうからいけなかったのよ
この世界には歌が溢れているんでしょう?歌で命と希望を紡ぐ世界なら、応援だけじゃない、歌だって大切な力のはずよ」
「でも、私はなんの力も」
『大丈夫です……私も力を貸しましょう……ヤクモ』
エコーの響く声に顔を上げるヤクモ
その声の先を見上げれば、眠っていた静香こと【光のプリンセス】が檻の中で身を起こしていた
『私達は囚われ、戦う力はありません……でも、希望の心を失わない限り戦いは終わってはいません
希望を紡ぐのは私達の歌……共に歌い、この世界の物として音の心解放してください
……それは誰にでもできる力、あなたも持っている力です。さぁ……私の歌声に合わせて』
そう言ってハミングで歌いだす【光のプリンセス】……囚われながらも健在な力を示すように鳥籠の周囲が光りだす
【ルーシェリアお姉さん】に促され、ヤクモの歌声がそれに重なる中……僅かにステージが明るい光を帯びてくる
「ふん、いまさら歌声ごときに何の力がある、その無意味を悟るまで続けるがいい」
「当然!会場のみんな!二人の声に合わせて応援の声も重ねますよ!せ〜の!」
【ルーシェリアお姉さん】の言葉に合わせ、客席の応援が重なり盛り上がる
想像以上の盛り上がりに善悪合わせてキャストの内心は安堵とともにテンションがあがる……そのテンションの方向は別として
普通に段取りを待てばよかったのだが、盛り上がってしまったのか【ダークプリンセス】が客席の前に立ち、大声でアドリブを連呼してしまった
「うるさいうるさいうるさい!そんな無意味な歌声や応援になんの意味がある
このウジ虫どもなんかすぐに膝をつかせていい声で泣かせてあげるわっ、それを見て大いに泣くことねっチビども!」
罵声ギリギリのアドリブに、こっそり頭を抱えるパートナーの樹彦
だが運の悪いことに、彼女の眼下には白星 カルテ(しらほし・かるて)がいたようで、予想外の地雷に芝居を超えて殺気立つ【インベイシオン】
前回を思い出し、あわやの事態にステージ裏表の関係者が息巻くなか事件は起こった
「もうしくしく泣くなんて可愛い鳴き声は豚の餌よ餌!その可愛らしい顔をゾクゾクする泣き顔……ふぎゃっ!?」
突然の狙撃に、暴走まっしぐらのセリフを中断され吹っ飛ぶ【ダークプリンセス】
舞台表裏ともに誰の仕業か必死に見渡す中、客席の隅でこっそりとある三人の会話が繰り広げられていた
「ちょっ……翠!?今回はあれだけやらないって約束したのにっ!?しかも【我は射す光の閃刃】!?」
「だってお姉ちゃん!やっぱり変態さんは、駄目なのーっ!」
「あれはお芝居だって何度言ったらわかるの!ちょっと瑠璃も何とか言って」
「がんばれ〜!」
「ちょっと、さっきまで全然応援なんかしてなかったのに、超他人のフリ!?」
狙撃主の及川 翠(おいかわ・みどり)を諌めるミリア・アンドレッティ(みりあ・あんどれってぃ)と他人を決め込む徳永 瑠璃(とくなが・るり)
そんな後ろに会場警備役のコハク・ソーロッド(こはく・そーろっど)と杜守 三月(ともり・みつき)が近付いてきてるのを3人はまだ知らない
とはいえ、暴走を中断で来たことにはかわりなく、ため息をつく樹彦の傍ら、冷静さを取り戻した切札こと【インベイシオン】
この前の暴走被害がトラウマなのか、すべてを取り繕うべく【ダークアリッサちゃん】ことアリッサが高らかに笑った
「なんだか盛り上がっているけど、歌ごときでこの状況が変わるわけがないんだもんね
もう時間の無駄よ!まずはそこの生き残った正義さんから始末……」
『そこまでですのよ、悪党さん達っ!!』
再び響き渡る声……だが別の新しい声、そしてその発生どころがステージではなく、客席後方だと気がついた観衆が一斉に後ろを向く
そこには先程前半で退場したはずのジーナ・フロイライン(じいな・ふろいらいん)扮する【魔法少女・ジナ】と共に新たな影が二つあった
『よう!会場のみんな!盛り上がってるな!?【シリウス姉さん】実況のために只今参上だぜ!』
『ヒーローみたいな登場ですが、同じく実況役の【サビク】だよ』
ジーナを挟んでシリウス・バイナリスタ(しりうす・ばいなりすた)とサビク・オルタナティヴ(さびく・おるたなてぃぶ)が名乗りばりの自己紹介をする中
続けて高らかにステージを指さしジーナが言葉を続ける
「ケンリュウガーさんが健在でしたのに私だけいないわけないでございましょう?
いろいろ皆さんが戦っている間に手回ししていたんですの、多くの仲間に声をかけていたのですが、みなさんの力で全てがコンプリートですわ!
歌の力で全ての世界がつながりましたの……今こそ多くの音を愛する仲間がここに!さぁ皆さんご一緒に仲間を呼ぶ時の言葉を!」
『みんなもうわかってるよな!いくぜ!せ〜〜〜〜〜〜〜〜のっ!』
『『す〜〜〜〜ぱ〜〜〜〜〜ひ〜〜〜〜〜ろぉ〜〜〜〜〜〜〜!』』
再び会場が一体となって呼びかける言葉に答えるように、ステージが光に包まれていく
そしてどのようなギミックなのか、中断の背景がきらびやかな装飾に切り替わり……客席と合わせそこから次々と戦士達が姿を現した
「蒼い空からやってきて、子供の笑顔を護る者!仮面ツァンダーソークー1!」
「正義を応援して悪を滅ぼす!魔法のチアガールまじかるチェリー参上よ♪」
「この世に悪とゴキブリの栄えたためしなし! バトルアイドル☆マジキューSAYUMIN 華麗に参上!」
客席から走りこみ、変身アクションと共に風森 巽(かぜもり・たつみ)の【仮面ツァンダーソークー1】が
同じく華麗な新体操込みのアクションでステージに飛び込みながら桜月 舞香(さくらづき・まいか)扮する【まじかるチェリー】が
中央上空を特殊効果エフェクトを纏わせ通過しながら綾原 さゆみ(あやはら・さゆみ)こと【マジキューSAYUMI】が
「澄み渡る蒼は、天上の歌声っ☆バーチャルネットアイドロイド海音☆シャナで〜す」
「スーパースター・輝」「スーパーヒロイン・瑞樹」「二人あわせて華麗に登場っ!」
「放浪剣士ブラインドストーム!全力で参上!」
「悪は平伏せ!僕の名はボチ・ドック!」
ステージからはキラキラとした効果音に包まれながら富永 佐那(とみなが・さな)の【アイドロイド海音☆シャナ】が
二人で踊るような名乗りポーズと共に神崎 輝(かんざき・ひかる)一瀬 瑞樹(いちのせ・みずき)が
そして犬戦士の忍野 ポチの助(おしの・ぽちのすけ)こと【ポチ・ドッグ】とともに下川 忍(しもかわ・しのぶ)扮する【放浪剣士ブラインドストーム】が
「歌を愛する者……水晶の戦士アイビス!ここに!」
「魔法少女マジカル美羽におまかせだよ!」
次々と華やかに登場する中、最後はヤクモ達の傍にアイビス・エメラルド(あいびす・えめらるど)の【水晶の戦士アイビス】
そして小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)扮する【魔法少女マジカル美羽】が現れ、ヤクモの拘束を解いた
その華やかな総登場に戸惑う(もちろん芝居)【ドクター・セイメイ】
「これは……この世界にこれほどの戦士はいないはず?なぜここに!?」
「彼女と【光のプリンセス】の歌声が全ての世界をつなげたんです……音楽のなくなる世界を私達は許しはしない!
一緒に戦ってヤクモ!力はなくてもあなたには歌がある!」
「私と共に歌いましょう!歌と想いを力に変え、人々の笑顔と平和を護って!」
【魔法少女マジカル美羽】と【水晶の戦士アイビス】の言葉に頷き、静香こと【光のプリンセス】を見つめるヤクモ
その光景に頷きながら【光のプリンセス】は両手を広げて口をひらく
『あきらめない心で音を紡げば、希望の心はなくなりません……戦いましょう!この世界から正しい音を取り戻すために!』
「おのれ囚われの風情で生意気な……お前達、全てを壊せ!無に帰せ!」
【光のプリンセス】そして悪の首領のそれぞれの言葉により、最終決戦の火ぶたは落とされた
First Previous |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
Next Last