リアクション
ミーナ・リンドバーグ(みーな・りんどばーぐ)もまた、
佐藤 花子(さとう・はなこ)の主催する、大告白大会に参加する1人であった。
ミーナは、真田 佐保(さなだ・さほ)を誘って、
忘年会を楽しんでいたが。
「おや、どこにいかれたでござるか?」
佐保が、突然姿を消した、ミーナを、きょろきょろと探す。
「ニンジャである拙者に、わからぬよう姿を消すとは。
なかなかやるでござるな……」
そんな風に、一瞬、感心した佐保だったが。
「では、次、ミーナ・リンドバーグ(みーな・りんどばーぐ)さん!」
「あ! 次ミーナの番だ!」
呼ばれたミーナが、朗らかな声をあげ、ステージへと上がる。
「えっ?」
それに、佐保は気づいて慌てる。
「佐保せんぱーい! ずっとお慕いしていました!
これからもお慕いしてもいいですか??」
ミーナの絶叫に、佐保は、真っ赤になって固まった。
「おお、百合だ!」
「さすが百合園!」
周囲から、どよめきがあがる。
ミーナは、壇上から元気に降りてくると、
真っ赤になって固まったままの佐保へとかけよる。
そして、腕をぎゅっとにぎって、佐保の耳元でささやきかける。
「先輩、だいだいだーいすきです」
「う……」
顔中から湯気を噴き出しながら、佐保が、はっと我に返る。
「大勢の前でなんてこと言うでござるか!?
つ、慎みとか恥じらいとか、そういうものを持ちませぬか!」
佐保が、ちょっと涙目になりつつ、お説教をする。
「だ、だってぇ……。ミーナ、本当のこと言っただけですけど……」
「そういう問題ではござらぬ!
そもそも、そなたはいつも……」
がみがみ。
佐保のお説教を受けつつも、ミーナは、その様子を見て、思っていた。
(えへへ、先輩、怒ってる顔もかわいいなあ)
「真面目に聞いているのでござるか!?」
「あ、はーい、聞いてますよー」
そう言いつつも、お説教タイムに佐保をしばらく独り占めすることができた、ミーナであった。