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リアクション
はじまりはじまり
天御柱学院生徒、辻永 翔(つじなが・しょう)がエントリー手続きをしていると、スタッフの一人がやってきてアリサ・ダリン(ありさ・だりん)に声をかけた。
どうやら込み入った話らしく、必要事項に記入が終わる頃、アリサは戻ってきた。
「すまないが翔、私はそなたの応援をしてやれなくなった」
「何かあったのか?」
「ちょっと頼まれごとをされてな。困っているらしい」
「ああ、いいとも。アリサの応援がなくたって、実力で優勝してやるからな」
「ふっ、そんな口がきけるものかしら?」
ザザッ、と音を立て、永遠のライバルの如く葛葉 杏(くずのは・あん)が現れた。腕にイコプラを乗せている。
「周りを良く見なさい、【イコプラマスター】の称号を求めてシャンバラ中から全国レベルのイコプラバトラーが集まっているわ」
翔は言われるまま、周囲に目をやった。確かに続々と人々が集まっている。……が、そのほとんどは選手ではなく、見物客である。とはいえ、中には参加者もいる。杏は指差した。
「ほう、この大会、お前たちも出るというのか。……楽しくなりそうだな」
「ヴァル・ゴライオン(う゛ぁる・ごらいおん)!」
トラの毛皮を纏ったヴァルが、杏と翔の前に現れた。
「見ろ、あそこにいるのは、ハイナ・ウィルソン(はいな・うぃるそん)だ。あの女も出るとはな」
「きっと“雷火”で参加するのね。この大会、きっと荒れるわ……」
その言葉が翔のイコプラバトラー魂に火をつけた。
「たとえどんな敵が現れようと、俺の“ストライクイーグリット”の敵じゃないぜ!」
――これはショップ大会なんだがな、とアリサは思った。
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