校長室
【2020授業風景】サバイバル調理実習!?
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序章 まずは下ごしらえ 陳教官の調理実習の前々日。 まだ色々と修復作業中なシャンバラ教導団本校の掲示板に、当日の班分けが貼り出された。 −−−−−−−−−−−−−−− 1班 レオンハルト・ルーヴェンドルフ(れおんはると・るーべんどるふ)、シルヴァ・アンスウェラー(しるば・あんすうぇらー)、ルイン・ティルナノーグ(るいん・てぃるなのーぐ)、月島 悠(つきしま・ゆう)、麻上 翼(まがみ・つばさ)、ネル・ライト(ねる・らいと)… 2班 イリーナ・セルベリア(いりーな・せるべりあ)、トゥルペ・ロット(とぅるぺ・ろっと)、エレーナ・アシュケナージ(えれーな・あしゅけなーじ)、フェリックス・ステファンスカ(ふぇりっくす・すてふぁんすか)、土御門 雲雀(つちみかど・ひばり)、はぐれ魔導書 『不滅の雷』(はぐれまどうしょ・ふめつのいかずち)… 3班 ルース・メルヴィン(るーす・めるう゛ぃん)、如月 日奈々(きさらぎ・ひなな)、ナナ・マキャフリー(なな・まきゃふりー)、音羽 逢(おとわ・あい)、詩刻 仄水(しこく・ほのみ)… 4班 セオボルト・フィッツジェラルド(せおぼると・ふぃっつじぇらるど)、ヴラド・ツェペシュ(ぶらど・つぇぺしゅ)、ローザマリア・クライツァール(ろーざまりあ・くらいつぁーる)、グロリアーナ・ライザ・ブーリン・テューダー(ぐろりあーならいざ・ぶーりんてゅーだー)、上杉 菊(うえすぎ・きく)、ザカコ・グーメル(ざかこ・ぐーめる)… 5班 ルカルカ・ルー(るかるか・るー)、ダリル・ガイザック(だりる・がいざっく)、朝霧 垂(あさぎり・しづり)、ライゼ・エンブ(らいぜ・えんぶ)、エース・ラグランツ(えーす・らぐらんつ)、エオリア・リュケイオン(えおりあ・りゅけいおん)… 6班 琳 鳳明(りん・ほうめい)、セラフィーナ・メルファ(せらふぃーな・めるふぁ)、御茶ノ水 千代(おちゃのみず・ちよ)、戦部 小次郎(いくさべ・こじろう)、リース・バーロット(りーす・ばーろっと)… 7班 クレーメック・ジーベック(くれーめっく・じーべっく)、麻生 優子(あそう・ゆうこ)、桐島 麗子(きりしま・れいこ)、マーゼン・クロッシュナー(まーぜん・くろっしゅなー)、本能寺 飛鳥(ほんのうじ・あすか)、ゴットリープ・フリンガー(ごっとりーぷ・ふりんがー)、レナ・ブランド(れな・ぶらんど)、ハインリヒ・ヴェーゼル(はいんりひ・う゛ぇーぜる)、天津 亜衣(あまつ・あい)、ケーニッヒ・ファウスト(けーにっひ・ふぁうすと)、天津 麻衣(あまつ・まい) 8班 小林 翔太(こばやし・しょうた)、佐々木 小次郎(ささき・こじろう)、佐々木 弥十郎(ささき・やじゅうろう)、{SFL0017665#賈思?著 『斉民要術』}、仁科 響(にしな・ひびき)、熊谷 直実(くまがや・なおざね)、林田 樹(はやしだ・いつき)、ジーナ・フロイライン(じいな・ふろいらいん)、緒方 章(おがた・あきら)、林田 コタロー(はやしだ・こたろう)、毒島 大佐(ぶすじま・たいさ)、プリムローズ・アレックス(ぷりむろーず・あれっくす) 9班 黒乃 音子(くろの・ねこ)、ジャンヌ・ド・ヴァロア(じゃんぬ・どばろあ)、ロイ・ギュダン(ろい・ぎゅだん)、宇都宮 祥子(うつのみや・さちこ)、クロス・クロノス(くろす・くろのす)… 10班 プリモ・リボルテック(ぷりも・りぼるてっく)、ジョーカー・オルジナ(じょーかー・おるじな)、バート・シュテーベン(ばーと・しゅてーべん)、朝野 未沙(あさの・みさ)、朝野 未羅(あさの・みら)、朝野 未那(あさの・みな) 11班 夜住 彩蓮(やずみ・さいれん)、クレア・シュミット(くれあ・しゅみっと)、金住 健勝(かなずみ・けんしょう)、レジーナ・アラトリウス(れじーな・あらとりうす)、曖浜 瑠樹(あいはま・りゅうき)、マティエ・エニュール(まてぃえ・えにゅーる)… 12班 アクィラ・グラッツィアーニ(あくぃら・ぐらっつぃあーに)、クリスティーナ・カンパニーレ(くりすてぃーな・かんぱにーれ)、アカリ・ゴッテスキュステ(あかり・ごってすきゅすて)、パオラ・ロッタ(ぱおら・ろった)、芦原 郁乃(あはら・いくの)、秋月 桃花(あきづき・とうか)、蒼天の書 マビノギオン(そうてんのしょ・まびのぎおん) 13班 水渡 雫(みなと・しずく)、ローランド・セーレーン(ろーらんど・せーれーん)、ディー・ミナト(でぃー・みなと)、神代 正義(かみしろ・まさよし)、沙 鈴(しゃ・りん)、綺羅 瑠璃(きら・るー)、夏野 夢見(なつの・ゆめみ)、夏野 司(なつの・つかさ) 14班 デゼル・レイナード(でぜる・れいなーど)、ルケト・ツーレ(るけと・つーれ)、ルー・ラウファーダ(るー・らうふぁーだ)、クー・キューカー(くー・きゅーかー)、大岡 永谷(おおおか・とと)、レジーヌ・ベルナディス(れじーぬ・べるなでぃす)、エリーズ・バスティード(えりーず・ばすてぃーど) 15班 青 野武(せい・やぶ)、黒 金烏(こく・きんう)、シラノ・ド・ベルジュラック(しらの・どべるじゅらっく)、青 ノニ・十八号(せい・のにじゅうはちごう)、… 16班 ミヒャエル・ゲルデラー博士(みひゃえる・げるでらー)、アマーリエ・ホーエンハイム(あまーりえ・ほーえんはいむ)、ロドリーゴ・ボルジア(ろどりーご・ぼるじあ)、イル・プリンチペ(いる・ぷりんちぺ)、酒杜 陽一(さかもり・よういち)、フリーレ・ヴァイスリート(ふりーれ・ばいすりーと)、酒杜 美由子(さかもり・みゆこ) ※なお、人数が9人以上となる班編成を希望した班については、人数が多いことを考慮に入れて評価を行う。 −−−−−−−−−−−−−−− 「最後の文章は、どういう意味なんですか?」 ハインリヒ・ヴェーゼル(はいんりひ・う゛ぇーぜる)のパートナー、剣の花嫁{SFL0018260# 天津 亜衣}が、掲示板の前にいた陳に尋ねた。彼女たちの班は、全員で11人になっている。 「時間に制限のある実習だから、基本的には人数が多い方が手分けが出来て有利になるよね。それを考慮に入れて、材料の集め具合や手際の評価をする、ということだ。7〜8人で一つの班、ということはあらかじめ言ってあったわけだし。二つの班に分けても良かったんだけど、それじゃ嫌だからその人数で希望を出したんでしょ?」 「……承知いたしました」 亜衣にどうする?と振り向かれて、ハインリヒ・ヴェーゼル(はいんりひ・う゛ぇーぜる)はうなずいた。 一方、発表を見に来たゆる族トゥルペ・ロット(とぅるぺ・ろっと)は、パートナーのイリーナ・セルベリア(いりーな・せるべりあ)の手をつんつんと引っ張った。 「ヴォルフガング、入ってないでありますね」 「既に履修済みということで、断られてしまったんだ。教官の許可が出れば、試食には来ると言ってくれたけど」 『白騎士』のリーダー、ヴォルフガング・シュミットを誘いに行ったイリーナは残念そうにため息をつく。 「本校防衛の祝勝会も兼ねて、和気藹々と出来ればと思ったのですがね」 ヴォルフガングのパートナーのヴァルキリー、エルダを誘いに行ったセオボルト・フィッツジェラルド(せおぼると・ふぃっつじぇらるど)も残念そうだ。 「ふぅん、随分残念そうね?」 セオボルトの恋人ローザマリア・クライツァール(ろーざまりあ・くらいつぁーる)が手にしたペティナイフをもてあそびながら言う。 「……そのナイフは何ですかな?」 ローザマリアからやや距離を取りながら、セオボルトは尋ねた。 「もちろん、今回の調理実習のために用意したペティナイフよ。……時と場合によっては手が滑るかも知れないけどね」 ローザマリアはにっこりと笑う。その時、陳が声を張り上げた。 「各自、班の仲間と充分に相談をして、明後日までにメニューと役割分担を決めておくように! 手順や手際も評価のポイントになるからね! 実習は明後日一日だけじゃなく、もう始まっているんだと考えて下さい!」 集まっていた生徒たちがざわつく。 「と言うことなら、早速打ち合わせが必要ですな。自分は、参加を申し込んだ魔法学校の友人に連絡を取りますので……」 セオボルトはそそくさとその場を後にする。他の生徒たちも三々五々、話し合いながら散って行く。 「陳教官、ちょーっとお願いがありますのですがぁ」 戻ろうとする陳を、皇甫 伽羅(こうほ・きゃら)が呼び止めた。 「あのですね。本校防衛に成功したことですし、ひとつ、この調理実習を祝勝会的なものとして、特別審査員に林、楊、太乙教官、燭竜主計大尉殿、風紀委員長や査問委員長などもお呼びしてはいかがかと思うのですが、いかがでしょうかぁ?」 「気持ちはわかるけど、今回の授業はコンテストじゃなくて絶対評価なんだよね」 陳は難しい顔になった。 「そこを何とか一つ……ここで校内の雰囲気を盛り上げれば、復旧作業にも力が入ると思うのですよぅ」 伽羅は揉み手せんばかりの態度で、陳を見る。 「うーん……まあ、授業の評価とは別に点数つけてもらうならいいんだけど、林くんと燭竜くんは審査員には不向きだと思うんだよね。燭竜くんは味覚が独特だし、林くんは舌どころか腹の調子も評価の参考にならないような人だよ?」 学生時代にサバイバルの実習で、班の他のメンバーが腹痛で苦しんでる中、彼一人だけピンピンしてたことがあるんだよねぇ、と陳は肩を竦める。 「はぁ、それは確かに不向きですねぇ」 考え込む伽羅の袖を、パートナーのゆる族うんちょう タン(うんちょう・たん)が引いた。 「義姉者、ここは、審査という形ではなく、教官方に試食をして頂き、感想をお聞きするのみということにしてはいかがでござるか? 『白騎士』のシュミット殿とエルダ殿も試食に来られるとのことでござるし……」 「そうですねぇ。陳教官、それでしたら問題ございませんでしょうかぁ?」 「うん、構わないよ。ただ、試食の人数が増える分料理を多めに作るように、皆にちゃんと連絡してね」 陳はうなずいた。 「では、私どもで、教官方と風紀・査問委員長をお誘いして参りますぅ」 タンと英霊皇甫 嵩(こうほ・すう)、英霊劉 協(りゅう・きょう)を連れて、伽羅は足早に去って行く。