校長室
終焉の絆
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到来、金色のイコン 3 「……確かに人質とるっちゅーのは、身を守るにはもってこいの方法や。だからって、胸糞わるいんは、変わらへんな……!」 「油断はせぬようにな。イコンを操る能力を持っているようだ、条件はわからんが」 『だ、そうや。気ぃつけていこう、高崎はん』 『了解……ボクたちも攻撃したい、ところだけど目的は忘れちゃダメだよね』 『ああ、アカンで。この怒りは、エースにぶつけてもらうとしよっ』 大久保 泰輔(おおくぼ・たいすけ)、讃岐院 顕仁(さぬきいん・あきひと)が乗るバンデリジェーロ。 高崎 朋美(たかさき・ともみ)、ウルスラーディ・シマック(うるすらーでぃ・しまっく)が乗る{SFL0033887#ウィンダム}。 二人は攻撃をセラフィム機だけに絞る。 憎たらしい金色のイコンを倒すべき舞台を整えるために。 お互いに僚機イコンを後方に待機させ、支援に徹するように命じる。 「よっしゃ! まずはどうしたらええ、顕仁!」 「いまマーカーをつけた地点で敵と交戦だ」 その指示を聞くや否や、全開でスラスターを拭かす泰輔。止まることももどかしい、そんな感じだ。 顕仁の言う通りの位置へ移動した後、近くにいたセラフィム機へと斬りかかるパンデリジェーロ。 「退かんかい!」 「僚機、今だ」 後方に待機していた僚機たちがアサルトライフルで支援。 しかしセラフィム機の機動力の前ではそれも虚しく空を切り裂き、落ちるだけとなる。 だが、回避した地点にもアサルトライフルの弾雨が飛んできていた。 ギリギリでそれをかわすが、かなり無理な体勢を取ることとなったセラフィム機。 その頭上、これを見越していたウィンダムが新式ビームサーベルを突き立てる。肩部から胴体部までずぶりと突き刺さるサーベル。 「一機沈黙。次だ次、さっさと行くぞ」 「わかってるよ!」 ウィンダムはサーベルを引き抜いて、そのまま前進する。後方からはセラフィム機が追ってきているが、それも承知の上。 「はいストーップ!」 セラフィム機の直下から、今度はパンデリジェーロが襲い掛かる。 けれどこの攻撃は当たらない。 敵のセラフィム機はこのまま振り切れると判断し、即座にスラスターを吹かし、攻撃を回避しつつウィンダムを追うことを選択する。 だが―――。 「そうくるって思ってたよ!」 セラフィム機の目の前には、向かってくるウィンダムの姿が。その数秒後、ウィンダムはセラフィム機の頭部をハネ飛ばした。先ほどよりも、速い。 「さっすがの覚醒や。使ってみたいもんやなぁ!」 視界を失ったセラフィム機の体を挟むようにして新式ダブルビームサーベルを交差させ斬りつけるパンデリジェーロ。攻撃後には反撃をうけないためすぐに後退。 この時点ではまだ動くことができたセラフィム機だが、僚機からの弾雨の嵐にその身を晒して、ハチの巣となり行動を停止。 更にロード・アナイアレイターとフラフナグズの攻撃も加わり、セラフィム機は自衛をするのに手一杯。そして開かれる道。 『そいじゃたのむで、“エースパイロット”はん!』