リアクション
あの蒼空に希望を
そんな中、自分たちの日常を過ごす羽切 緋菜（はぎり・ひな）と羽切 碧葉（はぎり・あおば）。
「もうちょっと寝てましょうよ……」
「もう、そろそろご飯の準備しないとだめ……仕方ないですね」
そんなやりとりをして、また二度寝しようとする。
「今、楽しいですか？」
「“……それなりに楽しく過せてるし、満足してるわよ”」
碧葉の問いかけに緋菜はそう返して、眠りについた。
「ブルージャスティス参上！ さあ、架けまくるぜ！」
デスティニーブースターに跨ったフィーア・四条（ふぃーあ・しじょう）。
何もない空を見て、彼女はニカっと笑う。
たまに出てくる敵も、タービュランスで蹴散らしていく。
「夢と一緒に希望の虹だー！」
先ほどよりも早く空を走る。
その軌跡は虹色に輝き、あらゆる場所を繋いでいるように見えた。
これなら彼女のパートナーである戸次 道雪（べつき・どうせつ）も叱りながらも許してくれるだろう。
「おお！ 綺麗な虹じゃねぇか！ 粋だぜ！」
「そうやな！ ありゃ乗れるんちゃうんか？」
フィーアが作り出した虹を見て天空寺 鬼羅（てんくうじ・きら）とリョーシカ・マト（りょーしか・まと）がそう叫ぶ。
そして鬼羅が服を脱ぎ出し、一糸纏わぬ姿で駆け出した。
幸いにも周りに人が居ないので問題はない。
「ああ、あの七色に輝く夕日が眩しいぜ！」
夕日は出ておらず、あるのは虹だけだ。
自分のペースを貫く鬼羅を見て、リョーシカは楽しそうに大笑いした。
「鬼羅ちゃん楽しそうやなー！」
「勿論だぜ！ さあ、あの夕日へ向かって走ろうぜ！！！！！」
夕日がなくとも走り出す鬼羅。
それを「冒険はまだまだこれからやー！」と言いながら追いかけるリョーシカ。
虹をかけるフィーアを、鬼羅とリョーシカが夕日と叫びながら追う光景は奇怪なものだったが、
その未来への思いや祈りは、確かなる力となったのだった。
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