空京

校長室

【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆

リアクション公開中!

【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆
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リアクション


巨大人型 3

 二機の落下地点、そこに生体要塞ル・リエーが現れたのだ。
 不気味な異形の上に彩羽と歌菜の機体が着地する。
 零れ落ちそうになるが、羅刹モードの搭乗者、鬼頭 翔(きとう・かける)カミーユ・ゴールド(かみーゆ・ごーるど)ダスティシンデレラver.2の搭乗者、メイ・ディ・コスプレ(めい・でぃこすぷれ)マイ・ディ・コスプレ(まい・でぃこすぷれ)が助けに入る。
「……礼を言うわ、ありがとう」
「た、助かりましたー! 感謝です!」
「何、どうということはない。……この世界は我の手の内、なればそこに生きるものを助けるのも我の務め……」
 マネキ・ング(まねき・んぐ)の怪しげな言葉に、二人は怪訝な顔つきになる。
 それにセリス・ファーランド(せりす・ふぁーらんど)がフォローいれる。
「気にしないでくれ。こういう奴なんだ。
 ……便利屋になったつもりはないんだがな。
 そもそも何で防衛なのに、こちらから積極的に攻撃してるんだよ!」
「雲海は、我の密輸アワビの経路だ……あのようなデカブツがあっては営業の邪魔だ!!
 フフフフ……我に逆らうモノは、例え創造主であろうとも叩き潰すのだ!!
 全てはアワビの為に!」
「何時にもましてわけのわからんことを……
 まあいいもういい。最後まで付き合ってやる……」
 セリスのため息など聞いておらず、マネキは高らかに宣言した。
「“アワビを失えば世界的損失だ! 故に、アワビを讃えよ! アワビ万歳!”」
 そう言って、ル・リエーが全武装を活用し、矢継ぎ早に巨大人型へと攻撃を開始する。
 外見とは裏腹に、高性能な遠距離射撃兵装を潤沢に乗せているル・リエーの攻撃は、
 確実に巨大人型へ着弾し、ダメージを重ねる。


 ――――――――――――――――――――ッ!


 再度、あの音波が響き渡る。
「これは……嫌がっている?」
「ってことは、攻撃が効いてるってこと、だよね!」
「皆のもの、怯むな! 撃って、撃って、撃ちまくれ!」
 巨大人型に一切の怯みをみせずして、マネキは攻撃を続ける。
 これを見て、セリスは「馬鹿も突き抜ければ馬鹿にできないものだな」とうっすらと笑いつつ呟いた。
 そのマネキを止めるが如く敵を殺到する。
 しかし、その群れが彼等を攻撃することはない。
「“1人ではなにもできないかもしれません。けど、それが2人なら何かできます……
 更に皆さんが集まれば、より多くのことが必ずできるはずです!”」
 突撃するローザが叫び、その射撃がブレることなく敵を貫く。
 それを信じ、彩羽は真なる神となれを発動、歌菜は覚醒を果たし、最大の武器を構える。
「“歌菜と出会えて、俺はこの世界に生きて良かったと心から思う。
 失いたくないんだ。頼む、力を貸してくれ!”」
「“運命は自分で掴み取るもの!の筈だよ。お願い、貴方の力を貸してください!”」
 羽純と歌菜は自身の想いを巨大人型にぶつけ、同時にもう一度『暁の槍』と『宵の槍』の二槍を振るい、波動を空に走らせる。
「私は、“今選べる最善を目指して戦うわよ!”
 螺旋をくぐり、闇深き森より来たりて、夜に吼えるものよ。
 世界を穿て! トラペゾヘドロン!!!」
 それに呼応するかのようにして、超高威力のエネルギー砲弾が、彩羽の叫びを内包して穿たれる。
 二機の思いと最大威力を込めた攻撃は、巨大人型へと着弾し、
 着実に、確実にダメージを蓄積させる。


 ――――――――――――――――――――ッ!


 それでも止まるには至らない。
 このままでは、ル・リエー周辺にいるイコンたちが危ない。
 その危機に駆けつける航空戦艦。
「H部隊イーダフェルト派遣戦隊旗艦『伊勢』配置完了!」
イーダフェルト防衛にH部隊から派遣された伊勢のブリッジから、葛城 吹雪(かつらぎ・ふぶき)が、フリングホルニへと通信を入れた。
 イーダフェルト前方に展開したエリュシオン帝国機動空母艦隊旗艦フリングホルニの斜め前方に伊勢が進み出る。

「確認しました。識別信号登録します」
 ニルス・マイトナーが、フリングホルニ艦長のグレン・ドミトリーに告げた。
「イコン発進の邪魔をしないように言っておくように。発進状況はどうなっている?」
「第五中隊まで発進完了。イコン大隊隊長機、フィールドカタパルトに移動中です」
 グレン・ドミトリーに聞かれて、ニルス・マイトナーが答える。
「通話はできますか?」
 艦長席に座ったエステル・シャンフロウ(えすてる・しゃんふろう)が、通信士席のニルス・マイトナーに訊ねた。艦の実質的な艦長はグレン・ドミトリーであるが、機動艦隊の司令としてエステル・シャンフロウが艦長席に座っている。本来は、地方領主であるエステル・シャンフロウが指令の地位に就けるはずもないのだが、デュランドール・ロンバスの持つ企業体の支援によって量産されたフリングホルニ級の機動空母七隻の龍騎士団への供与の功績から、今回、この役職に就いている。ただし、実質は、各龍騎士団の輸送と補給が主任務である。
「そちらへ、回します」
 ニルス・マイトナーが、ヤクート・ヴァラヌス・ストライカーのコックピットと艦長席のモニタを直接繋いだ。
『何か?』
 モニタに出たデュランドール・ロンバスが、心配そうなエステル・シャンフロウに聞いた。
「えっ、あ、あのー……」
『はーい、だいじょーぶですよー。隊長は殺しても死にませんからー。あたしもついてるし、引きずっても戻ってきまーす』
 エステル・シャンフロウが言いよどんでいると、サブパイロット席からメインパイロット席のカメラ範囲に割り込んできたフレロビ・マイトナーが陽気に答えた。
『ええい、うっとうしい。シートに戻れ! ストライカー、発進するぞ』
『そんな、邪険にしにゃぐでも〜』
 フレロビ・マイトナーを後部シートに追いやると、デュランドール・ロンバスが不機嫌そうに通信を切った。
「相変わらずですね。ストライカーが発進します。準備を」
 安心したように、エステル・シャンフロウが命令した。
「はっ。フィールドカタパルト展開。ヤクート・ヴァラヌス・ストライカー発進位置へ」
 フリングホルニのカタパルトに移動したヤクート・ヴァラヌス・ストライカーが、翼状のフライトシステムを展開し、フローティングを開始する。その前方には、光のトンネルが展開されていた。イコンのフローターと同じシステムで、物体を急速加速するフィールドカタパルトだ。
「出るぞ!」
 ヤクート・ヴァラヌスにフライトユニットを装備した真紅のイコンが加速した。フリングホルニの前方には、フライトユニットを装備した青いヴァラヌス・フライヤーの大隊が展開していた。
「全機、フォーメーションを維持したまま、母艦後方へ待機。指示を待て」
 デュランドール・ロンバスが、配下の100機を超えるヴァラヌス・フライヤーに指示をした。
 今回、イーダフェルトの四方には、エリュシオン帝国からの龍騎士団を中心とした部隊、シャンバラ国軍を中心とした部隊、天御柱学院を中核としたイコン部隊が三方を取り囲むようにして展開しており、大陸との間にはその他の国や好き勝手に集まってきた者たちが連合部隊を形成して防衛にあたっている。
 エリュシオン帝国の艦隊は、各龍騎士団にそれぞれあてがわれたフリングホルニ級機動空母七隻を指揮艦として、各艦にそれぞれ100前後のドラゴンライダーを搭乗させている。フリングホルニの場合は龍騎士団ではないので、艦載機はヴァラヌス・フライヤー100機である。その他には、マ・メール・ロア級の機動要塞が多数。そちらからも、搭載イコンが発進している。
 まさに帝国の威容を示す規模の大艦隊となっていた。
「艦隊各艦に通達。ミドガルズオルムにて、敵の先制をくじく。着弾後、各隊の判断で迎撃を開始せよ」
 グレン・ドミトリーの指示で、横一列に並んだフリングホルニ級が前に出てきた。前方には、雲海を埋め尽くすほどの大小の光る人型の大群が押し寄せてきている。
「フィールドカタパルトキャノン出力最大へ。墜天・滅、発射準備完了」
「発射を」
 ニルス・マイトナーの報告に、エステル・シャンフロウがグレン・ドミトリーをうながした。
「ミドガルズオルムシステム、発射!!」
 命令一下、七隻のフリングホルニ級から一斉に墜天・滅が水平発射された。
 本来は敵上空で分散して帯域破壊を行うMLRSである墜天を改良した兵器である。1000近くのクラスター弾を内蔵した48基の大型ロケット弾を、フィールドカタパルトによる超加速によって敵にむかって水平に発射するシステムだ。それを七つ同時に稼働させたのだ。超高速徹甲弾と化した30万を超える弾頭は、雲海の雲をソニックブームで吹き飛ばしつつ、まさに全てを呑み込む大蛇のごとく突き進んでいった。着弾と共に、凄まじい光芒が敵前衛部隊から広がり、多数の光る人型を消滅させていく。
 だが、その爆発を越えて、無事だった光る人型がまだも突き進んでくる。
「喜べ、獲物はまだ残っているぞ。さあ、狩りを始めようではないか!」
 デュランドール・ロンバスの不敵な言葉に、イコン部隊が全力加速を始めた。続く龍騎士の部隊が、大気を轟かすような鬨の声を発した。
 たちまち、接触した敵味方で戦いが始まる。

「始まったようでありますな。本艦も、艦載機を出すでありますよ」
 状況を見て、葛城吹雪がコルセア・レキシントン(こるせあ・れきしんとん)に告げた。
「それにしても、あれをまともに食らわなくてよかったであります……」
 人知れず、葛城吹雪がつぶやく。
「了解。ジェファルコン特務仕様、発進してください。続いて、傭兵部隊も迎撃準備を」
 コルセア・レキシントンが、左舷イコン格納庫で待機している笠置 生駒(かさぎ・いこま)シーニー・ポータートル(しーにー・ぽーたーとる)に告げた。同時に、右舷格納庫にいる葛城吹雪が雇ったという傭兵たちにも出撃を要請する。

「出撃命令がきたで」
「ようし、私たちも出撃だよ。みんな、ついてきてね」
 シーニー・ポータートルに言われて、笠置生駒が小隊を構成する随伴機のプラヴァー二機に声をかけた。
「ジェファルコン特務仕様、出るよ」
 機体カラーをモスグリーンに統一したジェファルコンが、伊勢の左舷カタパルトから発進していく。追加装甲を施し、大型のバスターレールガンを装備した重撃仕様だ。
「伊勢の左舷の防衛にあたるよ」
 伊勢の左前方、フリングホルニとの中間にイコン小隊を位置させて、笠置生駒が言った。
 右舷カタパルトからは、葛城吹雪が雇ったらしい見慣れない形状のカスタムイコンたちが発進していった。六枚の羽根状エナジービットを持つ深紅の機体に、奇妙なゆらめきを放つマントを羽織ったスマートな機体、何本もの触手状のウィップを装備した翠色の機体が伊勢の右側に展開する。残った、大型のランチャーに覆われた遠距離攻撃機と、全身に大型砲を複数装備した重撃機と、なぜかカエルの姿をしたぬめぬめしたイコンが、固定砲台として伊勢の各所に散っていった。
「敵が、防衛網を突破してきます」
 さすがに一部防衛線を突破し始めた敵を捕捉して、コルセア・レキシントンが告げた。前線は、完全に乱戦となっており、怨嗟の唸りをあげて突進してくる光る人型の全てを撃破することはできなくなっている。
「全部隊、攻撃開始であります。一匹たりとも、フリングホルニに近づけるなであります!」
 葛城吹雪が、イコン各機に告げた。
「攻撃開始だよ!」
 笠置生駒が、接近してくる敵に対して多弾頭ミサイルを発射した。回避行動をとって難を逃れた敵を、部下のプラヴァーがアサルトライフルで確実に撃ち落とす。

「いきますよー」
 伊勢の甲板でアウトリガーを展開してシパクトリを安定させると、アクアマリンことトラロックが、敵の集団にむかってクラスターレインを発射した。MLRSの雨霰と降るクラスター弾の洗礼を受けて、光る人型が次々と雲海に沈んでいった。
「でもさー、なんであたしたちが、こんなのを手伝ってるわけ?」
 アトラウアのアイシクルランスで、左右に分かれた敵を凍りつかせて迎撃しながら、エメラルドことチャルチーウイトリクエがぼやく。
「傭兵と言うことなのだから、よかろう。幸い、こいつらは我らの素性は知らぬようだしな」
 ソピローテ・ミキストリのショルダーレーザーカノンを連射しながら、アラバスターことミクトランテクウトリが苦笑する。
「いいんじゃないかな。だいたいにして、私たち以外の者が世界を作り直すだなど、傲慢にもほどがあるからね。意にそぐわぬ者には、消えてもらおうじゃないか」
 スイヴェンに乗ったルビーこと、ウエウエテオトルが言った。すっと、敵を指示すると、そばにいたイツパパロトルが、ショットランスからビームを放った。展開したミラーミストに反射され、ジグザク状に進んだビームが、死角から敵を貫く。
「まったく、手間のかかることだ」
 やれやれと、オプシディアンことテスカポリトカが溜め息をついた。
「楽しいからいいじゃないか」
 接近してきた敵をアウカンヘルのライトニングウィップで切り裂きながら、ジェイドことククルカンが嬉々として言った。

「それにしても、あの傭兵部隊はなんなのですか?」
「さあ、遊園地で遊んでた姉弟が、イコン持ってるよーって言うから、雇ったであります」
 コルセア・レキシントンに聞かれて、葛城吹雪がしれっと答えた。
「身元調べなかったんですか!?」
 コルセア・レキシントンが叫んだが、今さらどうしようもないことであった。すでに戦端は開かれている。
「対空砲火、薄いであります。何をしているでありますか!」
 少量といえど、艦隊付近にまで敵に切り込まれて葛城吹雪が叫んだ。さすがに、各艦共に少なからず被弾し始めている。
 変化自在のフィールドバリアとバリアブルシールドによる防御機構を備えているフリングホルニ級に比べて、ジャマーカウンターバリアしか持たない伊勢のダメージは看過できないほどに蓄積していく。
「前方、敵、戦艦級。大型です!」
 マ・メール・ロア級機動要塞を粉砕して接近してくる巨大な光る人型を捉えて、コルセア・レキシントンが叫んだ。
「伊勢を前に! こちらに攻撃を引きつけるであります!」
「こっちも覚悟決めないとね。伊勢を前に出すわよ!」
「荷電粒子砲、発射!」
 フリングホルニの前に出て、伊勢が艦首に装備した荷電粒子砲を発射した。直撃かと思われたが、光る人型はそれを腕で振り払った。さすがに片腕が吹っ飛ぶが、まだ敵は健在だ。
「こうなれば、ビッグバンブラストで……」
 葛城吹雪が虎の子を出そうとしたとき、敵からのビームが伊勢を直撃した。
「損害は!?」
「ビッグバンブラスト、使用不能。推力低下。誘爆の危険はないわ」
 コルセア・レキシントンが、素早くダメージ報告を確認する。
『伊勢に告ぐ、後退せよ』
 そこへ、フリングホルニから指示が来た。
「フリングホルニに通信、『我モトヨリ生還ヲ期サズ』」
 そうコルセア・レキシントンに返信させると、葛城吹雪は前進を命じた。だが、推力が上がらない。現在は、ただの盾となって、フリングホルニへの攻撃を防いでいる状態だ。そこへ、千切れた腕の断面からわき出てきたイコン級の光の人型が伊勢に襲いかかってきた。

「まずいんちゃうか?」
 それを見て、シーニー・ポータートルが言った。
「覚醒を使う」
 笠置生駒が決断した。
「申請。ICN0004638。覚醒!」
『――承認する』
 笠置生駒の脳裏にコリマ・ユカギール(こりま・ゆかぎーる)の声が響いた。コンソールの表示が一変する。イコンのジェネレータから金色の光が広がり、ジェファルコン特務仕様の機体をつつみ込んだ。
「私がいなくなると、また彼の名前を覚えている人がいなくなる。生きて帰らないと!」
 デュランダルを抜き放ったジェファルコン特務仕様が、光の帯を引いて光る人型の間をすり抜けていった。一瞬遅れて、光の奔流と化したビームサーベルに両断された敵が、それぞれに燃え尽きて消滅する。まるで光るステッキを振り回すかのように光の帯が流れ、圧倒的な力で敵を殲滅していく。
「きりがない……」
 凄まじい勢いで減っていくカウンターの残り時間を気にしながら笠置生駒がつぶやいた。
 いくら覚醒が強力であっても、たかが一機で全ての敵を防ぐことはできない。猛攻を切り抜けた光る人型が一体、伊勢の艦橋に迫った。
 これまでかと葛城吹雪が覚悟を決めたとき、漆黒のスリムなイコンが忽然と現れて敵を撃破した。
「手間をかける。巻き添えは勘弁してもらいたいものだな」
 ミキストリの重装備を脱いだソピローテを駆るアラバスターが、迷惑そうに言う。玉霞を改造したイコンは、神出鬼没の動きで敵を倒していった。
「後退するぞ」
 スイヴェンのレイウイングで伊勢の艦橋を船体から切り離したルビーが言った。そのまま、仲間のイコンで艦橋を支えて、イーダフェルトの所まで撤退していく。
「掩護に回る!」
 笠置生駒が、部下たちに命じて伊勢の艦橋を追った
 戦艦型の敵が、フリングホルニに迫ってくる。
『こいつはもう使い物にならないから、敵にくれてやればいい』
 ルビーからの通信が、フリングホルニの艦橋に届いた。
「三番艦、五番艦、六番艦、カタパルトフォーメーションを」
 その意を理解して、グレン・ドミトリーが僚艦にむかって指示をする。四隻のフリングホルニ級が甲板を内側にして、四角柱状に船体を固定した。その中へと伊勢の船体が誘導される。
「フィールドカタパルト、出力全開!」
 四隻のフリングホルニ級が展開したフィールドカタパルトが、伊勢の巨体を一気に押し出した。巨大なミサイルと化した伊勢が、直前に迫っていた光る人型に突き刺さり、そのまま後方へと押し戻していく。
「今であります!」
 ポチッとなと、葛城吹雪が何かのボタンを押す。伊勢に内蔵されたビッグバンブラストが艦内で爆発した。内側からの爆発に巻き込まれ、巨大な光る人型が四散してバラバラと雲海に飛び散って沈んでいった。