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リアクション
西の遺跡にて・5
準備を整え、罠を張り、過剰はあっても不足はないだろう。インテグラルとの戦端が開かれるまで、それが共通認識とはいわなくても、多少緩んだ空気があったのは事実である。
実際に、たった一人の敵に対する準備とは思えない徹底したものになっていたのだ。敵と直接会っていないなら、気が緩むことにあまり文句は言えない状況でもあった。
「油断してたったわけでもないのが、これまた笑えないよね」
以前、ほんの僅かではあるがインテグラルを直に見た身である桐生 円(きりゅう・まどか)としては、なんというか、予想の範囲ではあった。とはいえ、あまりにも一方的過ぎる状況は、予想の的中を喜べたりはしない。
最初にぶつかったのは、パラ実の愚連隊だ。別にそういう名称があったわけではないが、便座的にそう呼ぶとして、彼らは狙撃ライフルを構え、落とし穴に爆弾をたんまり仕込んでインテグラルを待っていた。律儀というか、非常に要点を抑えた通信から、何があったのかその場にいなくてもよくわかった。
狙撃が見事に成功し、額に弾丸をプレゼントした。しかし、インテグラルは足を止めることはなく前進。落とし穴作動、トラップに引っかかったインテグラルはイコンを仕留めるには十分な爆発に飲み込まれるが、落とし穴から無事身を乗り出して前進再開。
通信を聞いているだけで、げんなりしたのだ。現地はそれはもう阿鼻叫喚の地獄絵図だったろう。できれば、それでどの程度のダメージを与えたか、見た目に変化があったかという情報も教えて欲しかったが、さすがにその状況で冷静に報告できるわけもなく、あとの通信は、さながら悲鳴と叫び声と助けを呼ぶ声とインテグラルの怒号のカルテットだ。
そうして第一防衛ラインは楽々突破され、第二防衛ラインの出番が回ってくることになったわけである。
「完全な無傷ってわけじゃないみたいだね」
姿を見せたインテグラルは、以前見た時よりも消耗しているようだった。派手な怪我はないが、鎧はさらにボロボロになっているし、露出している顔にも血らしきものが流れている。第一防衛ラインの仕事は無駄ではなかったのだ、ただ不毛に安く買い叩かれただけで。
「準備いーい? ミネルバちゃんは完璧だよー! 狼ギフトさんもやる気爆発中!」
ミネルバ・ヴァーリイ(みねるば・う゛ぁーりい)の言葉に頷くのは、樹月 刀真(きづき・とうま)だ。これから、あの無頼漢に殴りこみをかける勇者である。
「ギフトが興奮してる」
「やっぱり、アレに反応してるのかな?」
「どうだろうな。無関係とは思わないけど、一度ねじ伏せて本人から聞いてみるべきしかないとは思う」
あの通信を聞いても、心は全く折れないようだ。刀真も一度はアレと戦っているから、予想の範疇だったのかもしれない。
「こっちの準備はいつでもOKだよ。心の準備ができたら、いつでもどうぞ。でも、あんまり近づかれてもよろしくないからお早めに」
「大丈夫。今さら心の準備なんて必要ない」
刀真が出るのを見て、ミネルバが「あたしもー!」とそれに続く。
その光景は、漆髪 月夜(うるしがみ・つくよ)が感じていた疑問に対する一つの答えだった。
円が集めた傭兵集団は、最初の戦闘の通信を聞いても心折れずにその役割を果たそうとしていた。第一正射はそれはそれは見事なもので、見上げた視界には弓の雨が広がり、安全地帯なんてあるとすら思えなかった。
「そうよね、手は二本しかないものね」
インテグラルは背中に十を超える剣を背負っている。二つしかない腕では、そのほとんどを振るうことはできない。予備の剣と考えることもできるが、それにしたって多すぎて邪魔だろう。
飾りというわけでもあるまい。そんな、趣味思考があるような相手には見えなかった。であるならば、実用可能なわけだが、手を触れてなくても自在に振り回せるものであるというのはちょっと卑怯だ。
第一防衛ラインが、たった一人にやられたにしてはあまりにも早すぎる。その疑問の答えは、見えざる腕によって振られた十を超える斬檄あってこそ、というわけだ。
「さすがに、手に負えないわね」
弾けるように飛んでいった剣が狙うのは、当然後方に構えている傭兵集団だ。戦いが生業である彼らが一瞬で崩れ落ちるなんてことはなかったが、六本の本体の無い凶器に対する手段があるわけもなく翻弄されている。
「それでこそですよ。雑兵揃えればなんとかなる相手では、命を燃やす価値なんてありません」
この状況を喜べる牛皮消 アルコリア(いけま・あるこりあ)が同じ戦場に立つのは、幸運なのか否か。怖気づいて震えるよりはずっとマシではある。
「きゃははは☆」
心底楽しそうに、ラズン・カプリッチオ(らずん・かぷりっちお)が駆ける。
「強い、強いよ。どうしよう、想像してたのよりずっと楽しい。きゃふふふ☆」
楽しめているなら何よりである。
「破壊力は、そちらだけの占有物ではありません」
見るだけでは、自分たちが優勢に見えた。インテグラルの攻撃のほとんどは空を切り、ちまちまとはしているように見えるが、こちらの攻撃は当たっている。だが、ここに居る全員が押しているなんては思っていない。
その攻撃は、どれをとっても防御をする事を許さない。当たれば、獲物ごと押し切るだろう。それは幻想かもしれないが、まだ誰一人試してないからわからない。試したいとも思えない。
当たっている攻撃はどれも、し止めようとして放ったものではなく、けん制程度のものばかりだ。軽い攻撃は鎧に傷をつけるかどうかのもので、インテグラルは意に介さない。必殺の攻撃をインテグラルは見極め、対処する。
対処している。
「……あながち、無敵ってわけでもないようね」
月夜は手の届く範囲に潜り込んで殴り合っているわけではないから、その分視野は広い。他のみんなは気付いているだろうか。ギフトを用いた攻撃にだけは、神経質なほどにインテグラルが警戒しているということに。
探索用に持ち込んだ物資の中には、多少ではあるが防毒用のガスマスクがあった。もしかしたら使うかもしれない、なんて希望的観測があったわけではなく、探索セットに入っていたからもってきたという大変消極的な理由である。無論、全員に配る余裕なんてあるわけがなく、発見されたガス地帯を突破できるのは限られていた。
「あーあ、じゃんけんに負けてお留守番なんて」
「話し合いで決着がつかないからじゃんけんにしよう、という提案に賛成したのだから、愚痴は程ほどにな」
カレン・クレスティア(かれん・くれすてぃあ)とジュレール・リーヴェンディ(じゅれーる・りーべんでぃ)が見送る先には、目に見えないガス地帯。今、その先に幸運にもガスマスクを貸与られた人々がいるのだろう。もう目には映らない暗闇の向こうだ。
数の限られたガスマスクを使えるのが、実力や地位でなくじゃんけんになったのは、この先に何かあるという確証が無いからだ。まだ未探索地点は大量にあるし、よく考えて作られたわけでない通路はぐるりと回って通ってきた道に繋がったりもする。この先だって、別の道から迂回できるかもしれない。面倒な場所ではあるのは確かだが、重要な場所とは認識されていないのだ。
そこに向かいたいという人が何故か大勢現れたのは、ただの自然現象によってガスが溜まっただけといっても、そこに意図を感じようとするのが人の心だから、とでも言うべきだろう。たんなる骨折り儲けになる確率の方が、圧倒的に高い。
「これから五分おきに定期報告をしてください。異常なしであれば、一言で構いません。電波が届かない距離まで進んだら、戻ってくるように」
通信機に向かって、叶 白竜(よう・ぱいろん)が告げている。相手はもちろん、ガスの向こう側だ。今回の調査に使用される通信機は、あまり長距離の通信に向いたものではないため、こうしてガスの入り口でのお留守番を必要としていた。
「仮に何かあったとしても、こっちからはどうすることもできないんだよな」
通信が終わるのを待っていたかのように、世 羅儀(せい・らぎ)がぼやいた。救援要請が出たとしても、このガス地帯を突破する術が探検隊には無い。ガスの成分も今のところは不明のままだ。
「かもしれません。ですが、何かあったらできる限りの手はうちましょう。それが、息を止めてこの先を駆け抜けるという事になるとしてもです」
「うへぇ。そうならない事を祈っておこう」
息を止めておけば安全かどうかだって、わからない。もっとも、最初にこのガス地帯に足を踏み入れてしまった一行は、多少気分が悪くなったりはしたそうだが、何か後遺症に悩まされたりする様子はない。危険なガスランキングでは、たぶんかなり下の順位なのだろう。それを白竜は鑑みて、そんな無茶な事を口にしているはずだ。
「息を止めて、か。いいねぇ、それじゃさっそく実践してもらおうじゃないか」
高圧的な色を帯びた声は、しかしそれなりの距離を取った先から届いた。お守りの四人は、そこから敵意を感じ取ってすぐに臨戦態勢に切り替える。
「黒いパワードスーツが四つ。向こうからわざわざお迎えがきたね」
カレンの言葉に付け足すとすれば、黒いパワードスーツは確かに四つで、それにさらに二人追加される。ゲドー・ジャドウ(げどー・じゃどう)とシメオン・カタストロフ(しめおん・かたすとろふ)の二人だ。もっとも、一人がゲドーであるとはこの場ではブラッディ・ディバイン側が知る情報で、この時の彼は壮年の男性の姿をしていた。
この時、まだルバートの存在を知る人間は少ない。探検隊ではアルベリッヒのみが顔を知っている状況である。もっとも、間もなくそのご尊顔はあっという間に広がることにはなるのだが。
「運がよかったんだろうな。地の利はあるとはいえ、一番数が少なかった私達の相手は四人。まさかこちらが上回っていようとは思わなかった。案外、先見の明が無かったようだな」
「くっくっく、これはさっさと片付けて他の奴らに恩が売れるか。いいね、立場もよくなれば少しは秘密も教えてくれるだろ。ってなわけで、人間は果たして何秒間息を止めながら戦えるか、計測してみようか」
今日まで、ゲドーもまたブラッディ・ディバインの一員としてちまちまとした戦闘を繰り返してきていた。回数は一回や二回ではない。小競り合いにもならない、ちょっと脅かすだけの繰り返しだ。もっとも、その役目はもう終わっており、今度はちゃんと相手を倒すために攻撃を仕掛ける。
方法は簡単。押して押して、相手をあのガス地帯に押し込めばいい。濃度が薄いらしく劇薬という様子はないが、吐き気やめまいなどを引き起こすガス地帯に押し込まれた相手が、まともに戦闘を継続できるわけがない。弱ったところで処分方法を決めればいいわけで、勝利条件は至って単純である。
「背水の陣ってことだね。でも、そっちが逃げる気がないってのはこっちには嬉しい情報だよ」
今まで、決定打にならなかったのはすぐにブラッディ・ディバインが逃げていたからだ。どうやら今回は、最後まで戦うらしい。腰を据えてくれれば、こちらも腰の入った一撃をいれることができる。条件は悪いが、負けたと決まった状況ではない。
「そう易々と押し込めると思われるのは、心外なのだがな」
「そうですね。追い詰められた獣というのは恐ろしいものですよ」
白竜が羅儀に視線を送る。白竜には二十人の部下がついている。さすがに、そんんだ大所帯で狭い洞窟を探検できないため、小隊に分けて運用している。それを気付かれぬようテレパシーで呼び戻せば、背水の陣はたちまち挟撃に早代わりだ。
部下が来るまで時間を稼げるか、それまでにガス地帯を利用して殲滅できるか。勝負を分けるのはその時間だけのはずだった。
(おい、ちょっと待て。もう一度説明しろ! 本隊が襲撃されたってのは、間違いないのか?)
三道 六黒(みどう・むくろ)の見るところ、ルバートは常識人だ。何かに憑かれている様子もないし、感情の扱い方も上々。ついていけば何か新しいものを開けるようなものではないが、何かを任せるには十分信頼に足るだろう。よくできた凡人でしかないが、凡人であることは罪でもないし無能というわけでもない。
「さて、最後の出番か。もっとも、こっちはオマケだろうがな」
一番重要な役割はもう終わっている。残された役割は、最悪失敗しても損失を出さなければ十分、といった意味合いのものだ。少々人使いが荒いことは否めないが、彼らの実情を知る身である六黒としてはあまり文句を言うわけにいかないだろう。立場上、新参者となるわけだし、だからこそおいしいところにそんな自分が食い込むことができるのだ。
「そろそろ、とわざわざ伝える必要もありませんでしたか」
久我内 椋(くがうち・りょう)が声をかける前に、全員が戦闘準備をし始めていた。今までの小競り合いとは違う本格的な戦闘は、彼ならずとも待ちわびたものだったのだろう。この場にルバートはいないが、パワードスーツが六人ついている。彼らの前で少しはいいところ見せておきたいところだ。
「まさかお行儀よく整列して待っておられるとは思いませんでしたわ」
突然開けた空洞があって、そこに合計住人のブラッディ・ディバインと思われる集団が待っていた。それを見て、思わずミルフィ・ガレット(みるふぃ・がれっと)がそう口にする。
敵意を感じたのはもう少し手前で、ガス地帯を抜けて少ししたところだ。神楽坂 有栖(かぐらざか・ありす)のディテクトエビルに反応があった。襲撃を注意しつつ、進んだ先で見つけたのがこの場所だ。
この場所に敵がのんびりと待っていなければ、大発見と沸いただろう。岩や土ではなく、金属で覆われた床と壁、天井には恐らくかつて光源だったものがある。広さはフットサルをするには十分にあって、その中央には台座らしきものが設置されている。その台座を挟んだ向こう側には、ブラッディ・ディバインの構成員が十人ばかり。
「伏兵の気配はあるでしょうか?」
「ありません。この周囲には、あそこに居るので全員です」
探知スキルの裏をかく方法は無いわけではないが、有栖がそう断言するのであれば些細な違和感一つ無いという事だろう。信頼していいとミルフィは判断した。
「数の上ではこちらが四人有利。といっても、その程度じゃ向こうも諦めてはくれないな。せっかくの捕虜を取るチャンスと思って、頑張るしかないなわけだ」
セリオス・ヒューレー(せりおす・ひゅーれー)の言葉に、皆異論は無い。ここで逃げ出すわけにもいかないし、何より向こうだって逃がしてくれる様子は微塵も無い。
特別な開始の合図は無かったが、戦闘はすぐに始まった。動き出したのはほぼ同時、若干ブラッディ・ディバインの方が早かったが、距離もあってその差は状況にはあまり関与しなかった。
数に有利があるといっても、ほんの僅かでしかなく戦況をひっくり返すほどではない。またクローラ・テレスコピウム(くろーら・てれすこぴうむ)が預かっている十人の部下も、足りないとまではいかないが一騎当千の猛者というわけでもない。即座の決着とはいかなかった。
今までの小競り合いと違い、この場所は彼らにとって守るべき価値があるのか、どんどん踏み込んでくる。撮影を片手で行いながら、クローラは状況を良く見て指示を出す。ガス地帯を通り抜けてきたため、増援が望めない状況だ。自分たちの力だけで勝たなければならない。
「少佐の護衛を外されたのは運が良かったのかな」
彼の本来の任務は、長曽禰少佐の護衛だった。しかし、今回はアルベリッヒの監視のために自身は潜らずに後方指揮に従事している。正確には、従事させている。クローラはそれを薦めたうちの一人でもある。というのも、少佐の体調は目に見えて悪くなっている。病気ではなく、心身の疲労だろう。補佐役だったメルヴィア大尉が戦線を離脱し、水晶森での調査ではインテグラルと戦闘までしている。それに、日々の雑務だって決して軽いものではない。
回廊の調査の報告をしに出向いた時、見るからに消耗しているのがわかった。せめて、もう少しいい報告ができればと思わずにはいられない。
「あまり不甲斐ない姿を記録するわけにはいかないな」
戦闘は圧倒的とは言わないまでも、優位に展開している。後方から魔法と回復で援護をする有栖の恩恵は大きく、単体の性能では勝っているパワードスーツの動きをうまくけん制できていた。
「のんびり撮影か? いい身分だな、おいっ!」
声と共に、鋭い一撃がクローラに襲い掛かる。モードレット・ロットドラゴン(もーどれっと・ろっとどらごん)のルーンの槍を身をよじって回避しようとするが、カメラを持っている腕かすっていった。
「ちっ、浅いか」
モドレットの槍はその特性によって自動的に手に戻っていく。
「拾いにいく余裕はないか」
楽をして功績を、なんて考えは最初からない。ただ、記録も大事な役割というだけだ。壊れていなければ、レンズがこちらを向いているカメラは撮影を続けてくれるだろう。
うち放たれる槍の第二射、先ほどの動きから避けるのは難しいと判断し、ウルフアヴァターラ・ソードで打ち払う。そのまま向かってくるモードレッドに一撃をと振るうが、間合いの一歩手前で不規則に動かれて、空を切る。
「ようし、いい子だ。もう少しあがいてみせろ、楽しめなかったらぶっ殺してやる」
「静かにしてくれないか、あまり雑音を記録しても意味がないからな」
「世界が滅びちゃうのに、どうして探索の邪魔をするのかな?」
一人で六黒と葬歌 狂骨(そうか・きょうこつ)を相手にしながら、セリオスは以前から気になっていた事を口にしてみた。
「ほう、まるで我らが世界を滅ぼしたいみたいに言うのですな」
狂骨が質問に返答をする。この間も互いに手は止まっておらず、命のやり取りをしているにしては互いの言動にはあまり殺意は感じられない。セリオスはできれば捕虜を得たいからだが、二人の真意はそれとは少し違っていた。
「違うのかい?」
「違わぬ、とは断言できぬかもしれんぞ?」
打ち合いながら、六黒もその会話に参加する。
「実を言えばな、わしとしてはおぬしらの方が信用できぬ。おぬしらは、彼らを悪というが、その実非常に統率が取れた一個の集団である。無秩序なおぬしらの方が、危険な存在だと思うがいかに?」
「無秩序なんかじゃない。シャンバラを救いたいって気持ちはみんなが持ってる」
「では、ぬしらは己が得た想像を絶する力を、常に正しく運用できる、そう言えるのか?」
酷い質問だ。多少の想像力があれば、絶対に無いとは返せない。むしろ、断言できる人間ほど危ういだろう。セリオスは、断言できない方だった。
「答えぬか、賢明だな」
「けど、それで君たちを容認する理由にはならないよ」
「その行き着く先が、これか」
狂骨はいったん距離を取って、わざとらしく周囲を見渡してみる。戦闘は依然継続中、決着がつくまでまだ時間はかかりそうだ。
「絶対的な力を以て抑えつける。それは我らと何の違いがある?」