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リアクション
戴冠式 4
そうしていると、
アルティメットクイーンの一行が、玉座の間へと到着した。
(自分の行く道は、自分で選択すべきであります。
そのためには、教導団員としての立場より、
信じたことを貫くことの方が大切であります)
【シャンバラ教導団中尉】葛城 吹雪(かつらぎ・ふぶき)は、
パートナーのコルセア・レキシントン(こるせあ・れきしんとん)とともに、
表向き、アルティメットクイーンの護衛として同行し、
少しでも到着を送らせようとしていた。
その甲斐あって、多少は、アルティメットクイーンの到着に遅れが生じていた。
玉座の間で、ネフェルティティたちと、
アルティメットクイーンが鉢合わせた機会に、
吹雪は、アイシャの身柄を、理子たちに渡そうと動く。
「これが自分の選択であります!」
飛び出した吹雪に、
コルセアも続く。
「私もその選択に乗ろうと思うので」
「アイシャ女王陛下は、シャンバラの民と力を合わせ、
共に万難に立ち向かった……己自身の安全を省みることなく、だ。
だからこそ忠を尽くす。
そのくせ貴様らは何だ、下らん脅迫だけで力を寄越せと言う。
覚悟の足らぬ簒奪者め、力があるなら今すぐ命を捨ててパラミタの崩壊を止めてみせろ!
それとも世界統一国家神の名は、たかが辺境国の国家神にも劣る飾りかッ!?」
エヴァルト・マルトリッツ(えう゛ぁると・まるとりっつ)も、
アルティメットクイーンの戴冠を食い止めるため、
事を起こす。
「女王陛下の力を、悪者になんか渡さないよ!」
ロートラウト・エッカート(ろーとらうと・えっかーと)も、
エヴァルトにつき従い、
アルティメットクイーンたちを妨害する。
(正直怖いよ……機晶エネルギーダウンって、
もしかしたらボク達機晶姫も死んじゃうんじゃないかって……)
光条世界側の報復を恐れつつも、
それでも、アルティメットクイーンに従いたくはない。
そう、ロートラウトは考えていた。
「裏切ったな!」
エヴァルトや吹雪たちの妨害に、
グランツ教の配下たちが、契約者への攻撃を開始する。
「アルティメットクイーン、死んでもらう!」
青葉 旭(あおば・あきら)が、
グランツ教の配下の、契約者への攻撃を確認し、
すぐさま、アルティメットクイーン暗殺を実行しようとする。
(そして、アルティメットクイーンが女王になったら、
旭くんは女王暗殺未遂のかどで、パラ実送りになるのでした。
なんて言っても躊躇うわけないしね……)
山野 にゃん子(やまの・にゃんこ)は、
パートナーの血気にはやる行動に対し、先走らないように釘を刺していたが、
もはや、事態は動き始めてしまった。
あとは、もう、ともに戦うしかない。
「させぬぞ」
しかし、アルティメットクイーンの護衛をしていた、
辿楼院 刹那(てんろういん・せつな)が、
旭の攻撃を受け止める。
そして、しびれ粉をまき散らし、
毒虫の群れを呼び出して、
動きを封じようとする。
(パラミタを崩壊させるため、
アイシャを殺してもいいとは思いましたが、
アールキングとグランツ教には、何かつながりがありそうです。
アルティメットクイーンが何かするのを見届けてもよいでしょう)
ファンドラ・ヴァンデス(ふぁんどら・う゛ぁんです)は、
パートナーの刹那に命じて、
アルティメットクイーンを護衛させようとしていたのだ。
「これが、わらわの仕事だからの。
狼藉者は許すわけにいくまいて」
「くっ……」
刹那が目を細め、
旭は、視界がぼやけるのを耐えようとする。
――その後、辿楼院 刹那(てんろういん・せつな)は、
アルティメットクイーンの側から働きかけにより、学校側からの監視を解除されることになる。
「待てよ、みんな!
俺様だけは、アルティメットおっぱいの味方だぜ!」
ゲブー・オブイン(げぶー・おぶいん)が、
アルティメットクイーンに走り寄ろうとする。
「みんなに嫌われているなんて、おっぱいの元気もなくなるぜ!
俺様はおっぱいの味方!
手ブラでアルティメットおっぱいをガードしてやるぜ!」
「おっぱいはどうでもいいけど、兄貴のモヒカンすげーイカして光ってるよ!」
バーバーモヒカン シャンバラ大荒野店(ばーばーもひかん・しゃんばらだいこうやてん)が、
ピンクの光るモヒカンを振りかざす、
ゲブーに、鳴り物を鳴らして応援する。
「シャンバラがどうとかしらねぇんだよ!
おっぱいを悲しみから救う!
それが俺様の性技(せいぎ)だぜ!」
「そうだよ、みんな、モヒカンになればいいんだよ!」
ゲブーが、アルティメットクイーンのおっぱいを揉もうとし、
バーバーモヒカン シャンバラ大荒野店が、
フラワシの毛神『理髪師バリバリカーン』で、
相手をモヒカンにしようとする。
「やはり、哀れ……」
アルティメットクイーンが穏やかに言った、次の瞬間、
ゲブーや、アルティメットクイーンをはじめとするグランツ教関係者に攻撃を仕掛けた契約者たちは、
同士討ちをさせられていた。
アルティメットクイーンが、
時間を切り離すような力を使ったのだった。
「ちょ、これは男のおっぱい、雄っぱいだぜ!
いつの間に入れ替わったんだ!?
これじゃもみもみしてもおっきくならねえし、
子作りもできないぜ!」
「ふざけるな!
この状況でエロいこと言ってる場合か!」
ゲブーは、気付いたらエヴァルトの胸を揉んでおり、
ぶっ飛ばされた。
「あべしっ!」
「お退きなさい。盲目なる哀れな者よ」
アルティメットクイーンの言葉によって、
契約者たちは一瞬、身体が凍るような恐ろしい感覚に襲われた。